羅 臼 岳 (1660.2m) 2005年7月16日 (土) ![]()
羅臼岳の火山活動 気象庁HPより 知床はアイヌ語で・・・シルエトク・・・大地の涯と言う意味で 岩尾別温泉・ホテル「地の涯」は、ここから名づけられたとか・・・ 羅臼岳は、アイヌ語名でチャチャ・ヌプリ・・・爺爺岳・「老いた山」と言うそうだ。 また羅臼を昔は「良牛」と書いて・・・ラは「動物の内臓物」、ウシは「沢山ある」の意味で、 その昔、鹿・熊などを捕った後、ここに葬ったとか・・・ 羅臼岳の登山ルートは、羅臼側から登る「羅臼コース」と「岩尾別コース」があり、 「岩尾別コース」は、斜里より国道334号を知床峠方向から分かれ知床五湖方面へ進み、 岩尾別で知床五湖への道と右へ分かれて、直進すると登山口に着く。
7月15日・・・オシンコシンの滝やカムイワカッカ湯の滝を楽しんだカラッチ隊は、 岩尾別温泉登山口に早めに行き、ホテル「地の涯」の向かい側の駐車スペースを確保する。 知床が今月13日に世界遺産に登録されたこともあって、登山者以外にも沢山の人たちでごった返している。 しかも明日は土曜日なので、ホテル「地の涯」の駐車場にも一杯の車で・・・ 道路沿いの脇には長い駐車の列が続いている。 カラッチ隊、こんな良い場所に駐車できて、ラッキーでした〜(^o^) ホテルの前には無料の露天風呂「三段の湯」もあるが、登山者や皆の前ではとても入れないので、 明日の登山の準備をして、ホテル「地の涯」の温泉に浸かりに行きました。
翌朝4時15分岩尾別温泉・ホテル「地の涯」の右脇より登山開始!! 少し登ると木下小屋があり、トイレはここから先には全くありません。 木下小屋はこのコースを開いた「木下弥三吉」ゆかりの小屋で、登山道には弥三吉水(水場)もある。 「ここはヒグマの生息地です。テント泊される方は食料などはフードロッカーへ…」と表示があった。 熊避けの鈴がよくなる様、再確認する。 カラッチ、今回は鈴を3ケもつけてきちゃいました〜 木下小屋の上には小さな祠があり、安全登山を願って思わず手を合わせました。 ちなみに「知床自然センター」の解説員の方は・・・ 「知床では熊に出会うのは普通と考えて下さい」って言われましたよ!
今日は好天で、青空が広がり空気もとっても爽やかで気持ちよく歩けそうだ。 登山者も土曜日とあって、列をなしている。 オホーツク展望に着いたが、樹木に遮られて今ひとつ展望がきかない。 つづら折りの樹林帯を登って行くと・・・ 「この先650m岩峰までヒグマの出没多発区間です」と言う立て札が・・・ 一瞬、緊張が走る〜〜〜 何でもこれから先、登山道に、熊の好物の蟻の巣が集中しているのだそうです。 確かにこの辺り・・・異様なほど蟻が多いよ! でもこれだけの登山者が登ってると、熊の方が敬遠するでしょ〜(^^;;) そうこうしている内に、「650m岩峰地点」を通過し・・・ひとまず安心!! 頂上まで5キロ地点まで歩いてやっと安心、ここで朝食のおむすびをほおばりました。
樹林帯の登りも少し緩やかになった頃、最初の水場「弥三吉水」に到着しました。 ここでは大勢の方が朝食をとりながら休憩中でした。 北海道の山では生水は飲まない方が良いとネット仲間から聞いていたので・・・ カケスのリュックには、美味しい水が一杯入っているので飲まなかったよ! あっ、カラッチのリュックにも1リットル入ってますよ〜(笑) ※ 北海道の沢水はエキノコックスというキタキツネに寄生する回虫の一種に 汚染されているため飲用に適さない。 しかも症状が出るのは10〜15年後らしい! エキノコックスの和名は「多包条虫」で体長5mm以下のサナダムシの一種だそうです。
ダケカンバやミヤマハンノキ、ナナカマドなどの緑がとても綺麗!! 少し開けた極楽平から羅臼岳が真正面に見えました。 ダケカンバの中の道を進み、仙人坂を通り過ぎ、急斜面を登ると銀冷水の標識がありました。 ここの水はちょろちょろと流れている程度でした。 銀冷水の案内杭には、なんと熊が削ったような跡がありました〜(;゜゜) ここには、まだエゾヤマザクラが咲いていました。 ![]() 樹林帯がそろそろ終わる頃、視界が開け、大沢入り口に取り付いた。 雪渓歩きは心地よい冷気が漂うので、カラッチは大好きだ! キックステップで難なく登っていける(アイゼンも装着なしでした) やがて、道が溝状になった潅木帯を登って行く。 エゾコザクラ、チングルマ、エゾツガザクラ、チシマノキンバイなどの花が疲れを癒してくれる。 雪融け後の短い夏を惜しむように、可憐に咲いている。 そんな花達をカメラに収めながら歩いていくと、羅臼平に着いた。
羅臼平に到着!! ここは・・・羅臼岳と三ツ峰の間に位置し、羅臼コースと三ッ峰コースの分岐点で・・・ ハイマツの樹海が広がっている。 羅臼岳登山道を開いた、木下弥三吉のレリーフがあった。 この辺り熊も頻繁に出没しているようで、フードボックスも設置してあった。 羅臼岳には、ここにリュックをデポして登る人が多いのかあちらこちらにリュックが置いてある。 カラッチ隊もここで大休憩をとり、甘い物や果物を食べる。 脇にはメアカンフスマやチシマキンバイ、シコタンソウなどが咲いている。 ハイマツの奥に、「待ってるよ!」と言わぬばかりに・・・岩の塊のような羅臼岳が聳える!
ハイマツ帯をしばらく歩くと、岩礫の登山道に変わり、岩清水の水場に到着した。 岸壁から滴り落ちる水は、とっても冷たいらしいが・・・なかなか水が溜まらないようなので通過する。 頂上直下の岩場を真上に見上げると、登山者の列が小さく見える。 ストックをザックにしまい込み、頂上へ取り付く岩場を見上げる。 う〜んなかなか手強そうな岩場ではありませんか〜 岩に付けられているペンキを頼りに登って行く。 カラッチが花の写真撮ってる間に、カケスはづっと先を登っているよ〜 前を歩いてる人が、「ここは皇太子様や雅子様も登った岩場だ」と教えてくれた。
![]() 羅臼岳山頂・・・( On Mouse ) 羅臼山頂からは何も隔たるものはなく360度の大展望! 素晴らしい!! 太平洋側には羅臼の港が、オホーツク側には知床五湖が見える。 そうして目の前に、国後島も見える。 北方領土もこんなに近かったのだ! 知床半島の奥には三ツ峰、サシルイ岳、オッカバケ岳そして硫黄山など知床連山が目の前です。 そうして反対側に目をやれば、遠音別岳、海別岳、斜里岳が見えます。
下りも登った同じコースを辿り、快適に下っていきます。 下山後、岩尾別温泉の露天風呂で汗を流しましたよ!
ふふっ、岩尾別温泉の露天風呂はこんな感じで周りから丸見えですぅ〜 流石にカラッチ、足湯だけで止めておきました〜 (バケツに湯を汲んで、車の中で体を拭きましたとさ) カムイワッカ湯の滝・オシンコシンの滝・フレベの滝・・・スライドショー 東北・北海道の山旅・・・北海道編に戻る ![]() |