前 剱 (2813m)

2003年9月5日〜9月6日

今年の夏は異常気象で、お盆を過ぎても暑い日が続いていた。
7月の後半2週間ほど北アルプスに出掛けていたが、余りの暑さに、、、
ある日、カケスが「なぁ〜母さん、剱(2998m)に登ってくるか〜」と言う。
「いやだぁ〜 怖いよ〜 カニの縦バイ・横バイがあるんでしょ〜」
「大丈夫さ〜 いける所まで行って引き返せばいいさ! 立山を歩いてもいいよ〜」
と言う言葉にのせられて、立山に向けて出発することになった。
まだ山登り始めて3年程の経験浅い我々が、
こんな大それた山登りをするなんて、恥ずかしくて誰にも言えず
9月3日(水)午後3時・愛車に荷物を積み込んで・・・

山陽自動車道尾道IC―→山陽姫路東IC―→福井県小浜―→瓜割の滝駐車場へとひた走る


瓜割の滝 夏瓜をも割るほど冷たいと言う 滝はこんな感じ・・・お水の冷たいこと

今夜の宿は、瓜割の滝駐車場でマイカーベッドだ!
夜、何台もの車が入れ替わり立ち代り、銘水を汲みにやってくる。
朝、起きると今日は快晴のようだ。 我々も美味しい瓜割の銘水を一杯汲んでいざ出発!!
でもこれから敦賀―→福井―→金沢―→高岡―→富山―→立山と走って行かねばならない。
午後4時前立山に到着!!
早速、立山ケーブルーカーの時刻の再確認に向かう。
駐車場(無料)には、下山してきた登山客が次々到着する。
どうやら、今日は最高のお天気だったようだ。 ( ̄− ̄) ウ〜ム
今夜もここの駐車場で寝ることに・・・その前に夕食だ!!
今夜のメニューは、肉、山菜、ワカメ入り煮込みうどん。
途中道の駅で買ってきたおうどんがシコシコしてとっても美味しかった。

9月5日(金)午前7時始発のケーブルカーで美女平に・・
美女平から立山高原バスで室堂8時半着。
好天の今日、立山縦走にするか剱に登るか迷ったけれど、結局剱に向けて歩き始める。
(この時は、まさか翌日が暴風雨になるとは思いもしなかった)
ミクリガ池温泉の近く地獄谷を通り、雷鳥沢を抜けて別山乗越を登って行き、
剱御前小屋に着いたのが10時30分。
室堂を出発する時、一緒になったご夫婦は、もう〜随分先の方を歩いて行かれていた。

ミクリガ池とミクリガ池温泉 噴煙をあがる地獄谷 地獄谷を行くカケス
剱御前小屋前から眺める剱岳 剣山荘まで遥かかなた・・・ やっと前剱の全容と・・・
剣山荘が見えてきた

ここ剱御前小屋(2776m)前から、前剱(2813m)が一望できる。
しかし、今夜の宿である剣小屋も前剱も遥かかなた・・・気が遠くなるほど歩かなくてはならない。
剱御前小屋からしばらくはお花を楽しみながらの歩きだったが、岩場となり歩きにくい道となった。
歩くこと1時間、やっと剣山荘着(11時30分)
山荘で今夜の泊まりの手続きをして、前剱に向けて出発(12時)
剣山荘を11時までに出発しないと剱岳までは無理そうだ!!


先ずは、剣山荘前の水で喉を潤し、気を引き締めて出発!!
一服剱(2518m)まで一気に登る。
一服剱から、目の前に前剱(2813m)が立ちはだかっている。
思わず「えぇっ、こんな所を登って行くの〜 もう〜疲れた〜」って言ってしまった。
座り込んで休んでいると、なんとカケスは既に登り始めているではないか!
あと1時間弱頑張れば、あの前剱の頂きに立てるんだぁ〜
そう思って、シジュウカラもカケスの後に続く。
それにしても、剱岳に負けないくらいの岩場の連続だ!!
振り返れば、一服剱があんなに小さく見えている。 剣山荘も・・・

一服剱とトリカブト
見上げれば一服剣だってちょっとした山だ!
前剱への鎖場 前剱への途中から立山方面を振り返る

服剱から前剱を見上げただけで、
足が竦んでしまった!  
見上げる高度感には圧倒される。
一服剱だけでも、ちょっとした山なのに・・・

一足先に登ったカケスは
、既に3分の1位まで登っている。
一服剱でやめようか迷ったけれど・・・
カケスの後を追って登って行く。

前剱といえど、なかなかの岩場で・・・
鎖あり浮石もあり気が抜けない!
結構怖い個所も何ケ所あり慎重に登って行く。

カケスに遅れること20分
やっと前剱頂上に着いた。
v(^^)v ブイブイ

前剱・・・
縦に走っている白い部分が登山道
(向かって左側の白い部分)
この登山道を一気に登る

剣小屋から1時間30分、やっと前剱の頂上に立った!!
目の前には、あの剱岳(2998m)が立ちはだかっていた。
まるで、「もう一度出直してお出で〜」と言わぬばかりに・・・
あの剱の何処にカニの縦バイ、横バイがあるのだろうか〜

前剱頂上でカケスと・・・ これが・・・あの剱岳だった!! ここまで来れれば充分満足

丁度、剱岳から下りてきた方達が、「まだこれらでも行けますよ〜」と言ってくださった。
実際に何人かの人達が、剱岳目指して登って行った。
しかし時刻は、2時になろうとしている。
これからでは、我々の足では到底無理だ!
目の前に、あの剱岳(2998m)が見れただけでも十分だ。。
剱岳を目に焼き付けて、下山する。

剱沢 オヤマリンドウ 後方に・・・白馬三山と五竜岳、鹿島槍



今夜の宿、剣山荘  ありがたいことにお風呂を沸かしてくださった。
しかも、とっても熱いお湯がどんどん出てきて、掛け湯も出来る。
一度に疲れがとれる、本当に気持ちよかった!!
その上、ここ剣山荘は水洗トイレだったのです。
なんでも日本の山小屋で初めて水洗トイレにされたそうです。

室堂で我々の先を歩いて行かれたご夫婦は、なんと剱岳まで登ってこられそうで〜す!
なんとこのご夫婦は3度目の剱で、初めて剱岳まで登れたと嬉しそうに話しておられた。
(剣山荘を11時に出発なさった由 納得!)

ところが、その夜凄い風の音で目が覚めたのです。
どうやら暴風雨なみの雨と風のようです。 明日の天気が心配!!

翌朝目が覚めると雨風は、一層激しくなっていました。
これでは、立山縦走は断念して下りなければならないかも〜
カケスと、今夜もう一度剣山荘に泊まって・・・明日立山を目指すか、このまま下山するか相談する。
今日は、午前・午後とも雨・・・明後日のお天気も午前中は回復むずかしそうだが、
朝食を済ませて、行ける所まで行ってみて下山を決めることになった。

午前6時半立山に向けて、剣山荘を出発。 
剱沢キャンプ場の辺りでは濃いガスで方向を見失うようだった。
剱御前小屋8時着。 別山方面に向けて登ってみたが・・・
風が強くて前に進めないので剱御前小屋で休憩。
結局、登ってきた道を下ることに決定!
別山乗越までの道は滝のような登山道となっていた。
それでも、雷鳥沢付近まで下りると雨もだんだん小降りになってきた。
室堂に11時半着。
室堂のターミナルで剱岳に登られたご夫婦にお会いした。
名刺を頂いて、またの再会を願ってお別れする。

こうして、カケスとシジュウカラの剱岳・立山敗退の山歩きは終わったのであった!!
何時の日か、必ずリベンジするぞ〜〜 
快晴の中、別山・真砂岳・大汝山・雄山と歩いてみたい・・・
そうして、あの・・・剱本峰を・・・いつかきっと!!


遂に・・・2004年8月 剱岳登頂
  
   
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