談山神社(たんざんじんじゃ)長谷寺(はせでら)室生寺(むろおじ)

No 2

2006年4月18 (火)  


室 生 寺(むろおじ)


室生寺周辺マップ

室生寺は、奈良県宇陀郡室生村室生にある真言宗・室生寺派の大本山で、
山号は宀一山 (べんいつさん 室生の略)といいます。
室生寺は興福寺の所管にあって、真言・天台の密教の道場として大きな役割を果たしてきました。
昭和三十九年(1964)真言宗・豊山派より独立し、
真言宗・室生寺派の大本山としてその伝統を護持しているそうです。

奈良時代の末期に皇太子の山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒の祈願のため、
五人の僧がこの聖なる室生山の山中で祈祷をして優れた効果があったことから、
ここに室生寺が建立されたとのことです。
室生寺「綜文館」より抜粋





女人禁制の高野山に対して、女性に門戸を開いたことから「女人高野」と呼ばれるようになり
古くから知られてきた室生寺(むろうじ)・・・
国宝の本堂、金堂、五重塔など、多くの文化財を有している。

室生寺へ入るには室生川にかかる太鼓橋を渡り、
橋を渡ると山門があり、「女人高野室生寺」の石標が立っている。
ここから奥の院まで、700段の石段が続く。



門前には・・・
俗界とのかけ橋
のような
朱塗りの橋が
 かかっていました



 鮮やかな朱色の
太鼓橋





仁王門から石段を登ると途中に金堂、そして700段を登りきったところに奥の院があります。
室生山の山麓から中腹にかけてが境内となっている。
典型的な山岳寺院で、石段を上るごとに次の堂宇が現れる。


鎧坂から
見上げる金堂の屋根



最初の急な石段(鎧坂という)を上がると、正面に金堂、左に弥勒堂があった。
さらに石段を上ると如意輪観音を本尊とする本堂・・・
さらにその上には五重塔があり、石段は空海を祀る奥の院御影堂へと続いている。

金堂は台地にはりだしてたように建てられ、
金堂の奥から、ご本尊の釈迦如来像、十一面観音、文殊菩薩、薬師如来の諸仏が
じっと 佇んで出迎えて下さった。



金堂(国宝)・平安時代

 金堂には、釈迦如来立像(平安初期・国宝) 
 薬師如来像、地蔵菩薩像 
文殊菩薩像
十一面観音菩薩像(平安初期・国宝)
十二神将像など
見事な木造の仏像が安置され
至福のひと時を味わうことができる

特にたおやかな・・・
十一面観音菩薩像が
笑みをたたえて迎えて入れて下さる


金堂から直ぐ上に、本堂弥勒堂が・・・
周りの景色に溶け込むように調和していました。



本堂(灌頂堂)・・・

如意輪観音坐像(重文)
 秘仏
 屋根は入母屋造、檜皮葺き
 


弥勒堂・・・

 鎌倉時代(重要文化財) 
本尊・・・弥勒菩薩立像


 更に石段を登って行くと 
五重塔が現れます


五重塔(国宝)は・・・
高さ16.1m
屋外に建つ最小の塔で
 相輪の上部は水煙ではなく宝瓶を置き 
その上に天蓋をもうけてある

大自然に優しく調和する
伽藍は・・・
女人高野に相応しい姿でした

この五重塔は・・・
平成10年9月の台風7号で
倒壊した巨杉が五重塔に著しく
損傷を与えてしまい
各方面からの寄付により
(国内だけでなく海外からの支援もあり)
このように
見事な搭として・・・
平成12年に復興したのです


五重塔の背後から奥の院、御影堂(重文)へ通じるとびきり急勾配の石段が始まる。
まさに・・・「胸突き八丁」の階段であった!
階段の途中には、石楠花が沢山蕾をつけていた。
石楠花の咲く頃にはどんなにか綺麗で、急な登りの疲れを癒してくれることでしょう。



五重塔から更に520段上に・・・奥ノ院がある 両側には大きな杉の木




位牌堂と小さな仏像

位牌堂は、懸造りとなっていて
休憩場所が造られ
その舞台から見下ろすと
木々の間から「室生村」が見えます

奥の御影堂(みえどう)には
「弘法大師」をお祀りしてあります

懸造りの位牌堂


 野生の石楠花の数は・・・ 
約3000株もあり
4月中旬〜5月中旬頃
艶やかな花を咲かせる

自然石を積んだ石段、
桧皮葺(ひわだぶき
との組合せは絶妙
だそうです



以前から歩きたかった長谷寺・室生寺を、桜の季節に歩くことが出来良かったです。
優しく微笑みかけてくれた十一面観音菩薩像の温かさ・・・心に沁みました。
また何時の日か、山辺の道や吉野の辺りも歩いてみたいなと思いましたよ!



No1・・・談山神社・長谷寺を見る


inserted by FC2 system