両神山 (1723m)


2007年7月26日 (木)   




「始終カラ号」の布団干し風景 ・・・ そうしてその中は ( On Mouse



milkちゃん夫妻と雲取山に登ったカラッチ隊・・・
翌日、雁坂トンネルを通りみとみ道の駅に移動して、お天気の晴れ間をみて
駐車場の一番奥の誰も止めてない空きスペースで布団干し!
車の中の物を全部出して虫干しで〜〜す(笑)
すっかり広く(?)なった始終カラ号・・・中でカケスは歯磨き中のようです。
今回、「始終カラ号」の中も特別公開しちゃいま〜す!
何故だか車の中にはトイレットペーパーが吊り下げられてます。
これが以外にも、調理後に大活躍なんですよ〜
( ¨)¨)¨)¨) エッ こんな狭い中に二人で寝てるの〜って声が・・・
ハーイ 狭くても楽しい我が家(車)なんですぅ〜(^^;

そうして道の駅「両神温泉薬師の湯」に向かいました。


道の駅「両神温泉薬師の湯」の野菜売り場に、今夜の焼肉の野菜を買う為に立ち寄った処・・・
当初は、両神山には日向大谷から登る予定でしたが、
何でもこの近くの山の所有者が、「白井差ルート(しろいさす)」を自らの手で作られ、
そのルートを登ると1時間短縮出来、予約の電話を入れると登れると言う
貴重な情報を入手したのです。
早速、電話番号を聞いて、予約を入れると・・・
「この登山道、個人所有の山に私(山中豊彦)が自ら作ったもので入山料1000円頂きます」
「それで良かったら明日の朝、私の家の駐車場まで来て下さい。 そこが登山口です」
エェッ、入山料1000円! 高いって思ったけど〜
1時間短縮は魅力だなぁ〜ってことで・・・
「白井差ルート」から登ることになったのです!


それで・・・2007年夏山旅速報&クイズで今回カラッチ隊が登った山で、
一番高い山が「
両神山」って訳で〜す(爆)

実はこの白井差ルートは・・・新道です。
元々、両神山登山の7割の登山者は
白井差から一位ヶタワを経由する、両神山のへの最短ルートを利用していました。
1日に1000人もの登山者が利用することもあったそうです。
しかし、白井差側は山頂まで全山、山中氏の私有地で、
昭和25年に秩父多摩国立公園設定当時に、伐採をしない代わりに相続税の減免をすると言う
約束を国が守らなかった事から
平成12年に登山道廃止となり地図から消されました。
その後国とも歩み寄り、埼玉県岳連や勤労者山岳会の要望を受け
山中豊彦氏が自力で作業道としての新ルートを開拓して維持管理されているのです。
(※ 2007年版・山と高原地図 25から・・・及び2007年・山渓10月号 には掲載されているそうです)

限定事前予約制で(電話でも可)
了解された登山者のみを受け入れているとのことでした。
そうして環境整備料(入山料)1000円は、
生きて帰ってきた人からしか徴収しないそうで、後払いとなっていま〜す。
このことは、国立公園内での個人所有の土地で・・・
所有者が維持管理する現状を、世に発信すべくとられた手段なのでしょか〜

白井差ルート」の入口には次のように書かれていましたよ!
私有地内に自力で作業道の修復を行い、下記の条件で入山を認めます。
1) 必ず予約して、許可をうける事。
2) 山は危険な場所と認識し、自分で事故やケガの責任は負う事。
3) 環境整備料(協力金)1人1000円
4) 必ずピストンとし、日帰りにする事。
5) 動植物、魚、昆虫、鳥など自然を大切にする事。
6) タキ火、タバコ、ストック、犬は禁止。
7) 山や川を汚さない事。
8) 岩登りや沢登りは禁止。
9) 土地所有者の指示に従い、無謀な入山は止める事。
10) 無許可の入山は違約金を戴きます。
そうして 「無断入山者には、10万円頂きます」 との立て看板もありましたよ!
1万円なら払う人がいるそうだ・・・(゜O゜)

下の登山道の地図 (○印が両神山山頂) が山中豊彦氏自ら作成のもので・・・
入山の際に手渡され、下山したら1000円払って返却します。


コースタイム    白井差登山口(6:50)→昇竜の滝(7:05)→オオドリ河原(7:40)→水晶坂(8:00)→ブナ平(8:35
      →両神山山頂(9:50〜10:30)→ブナ平(11:10)→水晶坂(11:25)→登山口(12:15)
           (※ ゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)






両神山の名前の由来は・・・
「イザナギ」・「イザナミ」の両方の神を祀ってあるところからだそうです。
古くからの信仰の山でもある両神山!!
白井差ルートの山林所有者・山中豊彦氏の案内で
山中豊彦氏宅の横からを車両通行止めとなっている林道に入ります。
今日は、なんと山中豊彦さん自ら案内役をかって出て下さいましたよ〜
(v^ー°) ヤッタネ!
と言うのは・・・実は登山道の途中に蜂の巣があるので、そこにロープを張って
登山者の安全の為、近づけないように作業するのだそうです。
歩き始めて直ぐに、豊彦さんはカラッチに先頭を歩けって言うのです。
どうやらカラッチ隊の歩く速度とかを見計られた様子!
両神山の白井差コースの登りは、1時間半〜3時間のコースだそうです。
カラッチが「エッ、時間に幅がありますね」って言うと・・・
「ゆっくりの人は3時間位かかるからね!」だって〜
(∂_∂) エー それってカラッチのこと〜〜(汗)






やがて林道は終わり、登山道となり
小森川の右岸渓谷に沿うように登って行く。
登山道は山中さんの手により、よく整備されていて歩きやすいです。
登山道脇には、ボケボケですがこんな花が咲いていましたよ!


ギンバイソウ エイレンソウ


その小森川から大きな滝となって流れ落ちる昇竜の滝に出ました。
近くまで行ってみませんでしたが、なかなか水量もあり見事な滝でした。
この滝・・・
カラッチ隊が山旅から帰り1ケ月程過ぎた頃、日本に集中豪雨をもたらした
台風9号の影響で、なんと滝壺の深さが倍の深さになったそうですよ!
その時・・・奥秩父の両神山周辺では739ミリの雨が降り
水晶坂までの橋が6本流され、山中さんは修復作業を急ピッチで進めていると仰ってました。
また、川も増水で県道が2箇所流失したそうです。
現在は復旧作業も終わり白井差ルートは通れるそうです。





昇竜の滝



昇竜の滝を右に見て、さらに進み・・・
大俣と言う二手に分かれたと登山道を左にそれて、大笹沢に入った。
右のルートは以前、白井差小屋があった頃のルートで
一位ヶタワから両神神社を経て、頂上へ行くルートらしいです。
今はこちらのコースは、登山道は閉鎖され歩くことが出来ません。
大笹沢を登る山中さんは、手に持った鎌で伸びた下草を刈りながら歩いてます。
ゴツゴツした岩が混じる急坂となりました。



山中さん手作りの梯子 カラマツソウ


オオドリ河原まで、カラマツソウなどが咲き苔むした沢に彩を添えています。
オオドリ河原までも結構な急坂でしたが
水晶坂からも、稜線に向かってのジグザグの急登が始まりました。
けれど道はよく整備されとても歩きやすかったです。
山中さんが登山者のことを考えて、安全に楽しく歩ける道を作ったと仰ってましたが
本当にその通りで・・・
渡る風も爽やかで、ブナの林の中を気持ちよく歩けま〜す。



カケスが手に持っているのが・・・手渡された登山地図 こんなブナ林の中を歩きました ( On Mouse


水晶坂からブナ平と高度を上げていきますが・・・
途中こんなに立派なブナの木もありましたよ!





( On Mouse





のぞき岩を右手に遠巻きに見ながら高度を上げ、
さらに夢見平に向かって、高度をあげて登って行きます。
途中蜂が巣を作っている場所で、山中さんはロープで迂回路を作ると言うことで
私達は先に登って行きます。
その蜂はどうやら、ミツバチのようでしたよ!



のぞき岩のある尾根 ミヤマバイケイソウ




大笹までの登りが一番きつかったなぁ〜
後ろを振り返ると、山中さんがまた頂上に向かって歩いて来てるようです。
山中さん直ぐに追いついて、色々説明して下さいます。
こうして今日は、ガイド付きで登ってきたって訳で〜す!
そうしてみると高いと思った1000円の入山料(環境整備費)も高くないなって思えてきました〜
そうして電話での事前予約の話になり・・・
山中さんが「前日夕方の電話は事前とは言えないよ 事前とは一週間前だ」と仰るので、
カラッチが「でも山に登るを決めるのは、お天気とか考えて普通早くて2、3日前ですよ」
と言うと渋々(?)ながら納得されたようでしたよ〜(笑)

どうやら・・・山頂約200m手前の梵天尾根に合流する地点まで登って来たようです。
ここ頂上直下で、メインコースの日向大谷からの道に出ました。
ここから頂上へは、鎖をつたいながらよじ登るように岩を登って行きます。
でも鎖は持たなくとも、三点支持で充分登れましたよ。
この岩を登ると、目の前が両神山山頂でした〜〜♪



キンレイカ 最後の岩場を登る・・・カケス




両神山山頂 ( On Mouse
・・・で地味なパフォーマンス


山頂より・・・ 山頂より南・・・赤岩尾根方面?  お花は・・・リョウブ


山頂には、シモツケ、ホツツジ、コメツツジ、リョウブなどのお花も咲いていました。


   

両神山山頂 ( On Mouse
) で・・・アカヤシオの咲く山頂 ( 山中氏提供 )



両神山山頂からは晴れていれば、幾重にも続く山々の向こうに・・・
八ヶ岳や穂高連峰と槍ケ岳、噴煙をあげる浅間山なども一望だそうです!
また南側には奥秩父の山・雲取山や甲武信ケ岳、また富士山もなども素晴らしいんだろうな〜
そんなことを呟きながら写真を撮っていると、
山中豊彦さん・・・「この両神山のアカヤシオの咲く様を見ないで素晴らしいなんて言わないでくれ」
だってさ〜 (⌒◇⌒;) げっ

そうしてカラッチが山頂でお茶を飲んで胸に仕舞っておいた水筒、
口を閉めてなかったので落っことしちゃったのです。
そうしたら豊彦さん、すかさず下の写真の右方の切れ落ちた林の方向に探しに行かれたのです。
カラッチが危ないからいいですよ〜と言うと・・・
「でも無いと困るじゃ〜ん」と言って、崖のようなような林の中を猿の如く下って行き、
直ぐに水筒を手にして戻って来られたのでした〜 
凄〜〜い! 
カラッチが落とした時、見て無かったのに、およその目星つけて探したのかな?
流石は両神山の主だなぁ〜〜








下りは登ってきた道を、白井差口まで戻るだけで〜す。
登りでは気がつかなかったキノコもありましたよ〜
そうしてなんと・・・キバナショウキランも見ることが出来ました〜
これって、山中さんと一緒に歩いたからこそ〜見れたお花でしたよ〜(^^ゞ
下りも山中さん、づっと喋り続け(いや、、、説明)でした〜
でもお話や説明の大半を忘れてしまったカラッチで〜〜す(汗)



ジンガサタケ サクラシメジ ?



初めて見ました・・・キバナショウキラン


山中さん宅の駐車場まで戻ると、雷と共に大粒の雨が落ちてきました。
大きな木の下に車を移動して、慌てて登山靴を脱ぎ着替えを済ませていると・・・
豊彦さんが何やら持って来て下さいました。
両神山のバッチ2個と、ご自分で撮られた写真でした〜〜(^^)
両神山山頂からの見事なアカヤシオと天然の大きな舞茸の写真でした。
入山料1000円払っても、バッチ頂いたので結局は入山料600円位でしょうか〜
山中さん、本当にお世話になりました。
両神山・・・忘れられない山となりました〜σ(^0^)

帰りにもう一度、「ふるさと創世1億円」で作ったと言われる
「両神温泉薬師の湯」に、ゆっくり浸かって汗を流して帰りました。





両神温泉薬師の湯  ( On Mouse



「白井差コース登山道」のお問い合わせ先・・・山中豊彦さん
(日本自然保護協会自然観察指導員 環境庁自然公園指導員 埼玉県警山岳救助隊)
埼玉県秩父郡小鹿野町両神薄10139  
0494−79−0494

2007年夏山旅・奥秩父・南アルプス速報


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