2013年・日本百名山完登山旅
平 ケ 岳 (2141m) 96座目

2013年8月5日 (月)  のち ガス

平ケ岳は、只見川の水源に近い銀山平の奥に山名のとおり平たい頂を盛り上げている山で
頂上部は大小の池塘を散りばめ、お花畑に飾られた高層湿原となっています。
深田久弥が平ヶ岳に登った頃には登山道がなく、越後側からバスで入り、
ダム湖を船で渡って入山し、二岐沢から猛烈な藪こぎを経て山頂に立ち、上州側の水長沢に下り延べ5日を要したという。
その後昭和40年に湯之谷村が、銀山平の鷹ノ巣登山口から大倉尾根の登山道を伐開して
ようやく登山界に知られるようになったそうです。
中ノ岐川に森林伐採用の林道もでき新コースが開発され、1986年皇太子殿下も登山されました。
ただし中ノ岐道は伐採事業が終了したため一般車での入山は、今は不可能となっています。

8/4(日)に銀山平の民宿・樹湖里に泊ったしたカラッチ隊、同じ民宿に泊って平ケ岳に登る4名の方と
近くの民宿に泊られた方と一緒に、樹湖里のご主人の運転されるマイクロに乗って
8/5(月)早朝4時に樹湖里を出発しました。
前日の夕食の時に、平ケ岳の中ノ岐林道コースの地図を渡され、説明も受けました。
その時明日の朝は午前4時には出発しますので、
車には10分前までに乗って下さいと伝えられ、随分朝早いなと思ったのですが
そのはずです 中ノ岐林道は狭くて相当な悪路で1時間位車に揺られました。
民宿のご主人は悪路の為、新車でおろしても6年くらいしか持たないと仰ってました。
下の2枚の画像は下山後、帰りの車の中から写したものですが・・・

画像左上には工事中の車がいて離合出来ない 滝から落ちた水が道路上を流れ落ちています!

R352号を30分ほど走り雨池橋を渡り、
中ノ岐林道入口の遮断機ゲートを民宿のご主人が開けて通過、悪路を走ること1時間・・・
AM5時半頃、中ノ岐林道終点である平ヶ岳の登山口に着きました。
中ノ岐林道は、ところどころ舗装があるが大半はけっこうなダートでした。
駐車場には水場(靴洗い用のブラシあり)と簡易トイレもありました。
うーさん夫妻の泊った伝ノ助小屋のマイクロバスはもう到着して、登山の準備をしていました。

コースタイム (※ マイペースでゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
中ノ岐P登山口(5:30)→クロベの巨木(6:25)→たまご石分岐(7:50 休憩 8:30)→鷹ノ巣・平ケ岳分岐(8:55)
平ケ岳
山頂
(9:30 昼食 10:00)→姫池
(10:20〜10:40)→たまご石(11:00〜11:15)→登山口(12:.50)

林道終点・・・画像は、うーさん提供 最初の渡渉地点・・・On Mouse で カケス!

うーさん達の伝ノ助小屋のチームはすっかり登山の準備が出来て出発していきました。
カラッチ隊も直ぐにうーさん達を追っかけ、マイクロバスは違ったけど四人で登りました〜
登り始めは、平ヶ岳沢が分流している涸れ沢のゴーロ歩きで
すぐに平ヶ岳沢の渡渉地点に着きました。
沢には真新しい木の橋が渡してあり、上部にロープもありました。
沢が増水した際にこのロープを使うのでしょうか〜
大雨の時などはこの木橋は流されてしまうそうです!

五葉尾根の急な登りを歩くカラッチ・・・うーさん撮影 ゴヨウマツの巨木

民宿のご主人が最初の40分程は急登なのでゆっくり歩いて下さいと仰ってましたが、
本当に急登で、笹と灌木林の中をゆっくっり高度を上げて行きます。
ようやくゴヨウマツの生えた見晴らしのきく場所に出ました。
同じマイクロバスで来た人達のが、ここで朝ごはんのオムスビを食べながら休憩中でした。

剣ガ倉の悦峰と雪渓・・・On Mouse で うーさんの奥さんと クロベの大木とよばれる巨木

ゴヨウマツの休憩地点から、平ケ岳沢対岸に聳える剣ガ倉山の姿が見事でしたよ!
中腹には雪渓もまだ残り、この辺りの山の懐の深さが感じられました。
ゴヨウマツの他にツガやシラビソなどの針葉樹が目立つようになり、
また広葉樹のシロブナの高木も沢山生えていました。
なかなか雰囲気のあるトレイルですが、周りの景色を楽しむ余裕はありましぇ〜ん!


シダ類の繁る急登の道をうーさんの奥さんと話しながら登っていきます。
うーさん(ご主人)とカケスはもう先に行ってしまったようです。
深くえぐられた赤土の登山道や岩ゴーロの急登が続きま〜す!
このルートいわゆる皇太子ルートと呼ばれているのですが、
それは今から28年前のことで一昨年の豪雨の影響でしょうか、登山道が荒れていました。
足を何処に持っていけば一段乗り越えられるか探しながら歩きました。

赤土のえぐられた登山道 足を何処に掛けようか・・・うーさんの奥さん こんな木の根っこや岩ゴロの道

いやぁ〜 参った参った!!
急登の上にこんな悪路の登山道は、今回の山旅中一番酷かったかも〜
銀山平の民宿の方や中ノ岐道の地権者の方も登山道整備までは、手が回らないのでしょうね。
プリンスルートと呼ばれているこの登山道・・・何とかならないものでしょうか〜

笹を引っ張って体を持ち上げ・・・ やっと木道が現れて・・・

やがて尾根道の上部になると登りも緩やかになり、ツガやシラビソなどの針葉樹が多くなりました。
木道も現れて、玉子石への分岐の辺りに出たようです。
うーさんとカケスは40分も、うーさんの奥さんとカラッチが登ってくるのをここで待ったようですぅ〜
「たまご石の分岐からどっちに行ったか分らないだろう〜と思って」だって〜^^;
たまご石には帰りに寄る事にして、まず平ケ岳山頂を踏むことにしました。
やったぁ〜 草地の湿原に出ました〜♪

キンコウカ咲く木道を行くカケス! 湿原に群生するモウセンゴケ・・・On Mouse うーさん撮影

高層湿原の木道の両側にキンコウカが咲き、とっても綺麗でしたよ!
湿原の畔にモウセンゴケが群生してる場所がありました。
うーさんは一眼レフでしきりにモウセンゴケを狙って撮影しています。
今まで何度かモウセンゴケを見たけど、こんなに群生しているのはカラッチも初めてです。
いやぁ〜 綺麗でした〜♪
ワタスゲやショウジョウバカマ、コバイケソウの群生も見事でした。

露に濡れるワタスゲ ショウジョウバカマ コバイケソウ

池ノ岳の方向にカメラを向ける・・・うーさんの奥さん! 雪渓も現れましたよ・・・On Mouse で コバイケソウ咲く道

更にも木道を進むと前方に池ノ岳が見えてきました。
うーさんの奥さんもしきりにカメラを構え、撮影に余念がありません!
コバイケソウの咲く雪渓の辺りではカラッチの後を歩いていたうーさん(ご主人)ですが・・・
どうやらこの雪渓を渡り、右にコースをとり平ケ岳に向かわれたようで、
うーさんの奥さんとカケス、カラッチは雪渓の左を回り沢山咲いていたショウジョバカマを撮影して
平ケ岳山頂に向かおうとした時、うーさんがいないことに気づき・・・
奥さんがうーさんの携帯に電話入れるもつながらず、結局3人で平ケ岳に向かったのでした。

木道を歩くカケス! 平ケ岳山頂とたまご石への分岐

池塘の点在するキンコウカの咲く木道を歩き、
平ケ岳山頂とたまご石の分岐の指標に従い、平ケ岳山頂に向かいます。
低木のツガやシラビソ林の中のえぐられた道を行くと、「ツガ廊下」という案内板があり
更にまた木道を歩いて行くと、ワタスゲやチングルマの穂が風に揺れる
平ヶ岳山頂部の湿原に出ました。

平ケ岳山頂(2141m)・・・On Mouse

平ケ岳山頂の板張りで昼食を食べていると、うーさんも到着しました〜
何でも写真を撮りながら歩いてこられたようです。
そうして何とあの健脚コースの鷹ノ巣尾根をカラッチ隊とほぼ同時に登って来られた方が
山頂に到着されたのには驚きましたよ!
その方曰く、「しんどい思いをしなくちゃ〜登山でないでしょ〜」だって〜^_^;
あっイヤァ〜 白旗〜♪◇\(o・Q・o)/◇ マイリマシター
この方、北海道の幌尻岳に登って南下してらっしゃると言うことで、お話を伺うカケスでした。

鷹ノ巣尾根を登って来られた健脚さん(右)・・・カケスとうーさん(左青帽子)

山頂からは、先日登った会津駒や燧ケ岳はもちろん至仏山、
男体山、日光白根山など望めるようです。
展望の無い平ケ岳でしたが、色んな出会いもあり
可憐なお花たちも沢山見れたので、姫池とたまご石を見に行きましょう〜
↓ の左画像・・・真っ直ぐ行けば鷹ノ巣口への道で、
ここから西へ・・・池ノ岳の尾根沿いを進めば玉子石に辿り付けます。
姫ノ池の池塘がある池ノ岳の分岐地点に着きました。


姫ノ池の回りには大小の池塘が点在し、とても綺麗な所でした。
ただ展望が利けば、池塘から平ケ岳や燧ケ岳や、八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳まで見れたのにぃ〜
少しガスが引かないかとうーさん達と待ったけど、この日はダメでした。
鏡のような姫池に映る景色・・・眺めたかったなぁ〜


それでも充分に姫池の美しさに感動し、お花たちに慰められて姫池を後にしました。

姫池の池塘の木道を歩くカラッチ・・・うーさん撮影

たまご石への分岐まで戻ってきました〜
朝カケスとうーさんが待ちくたびれていた場所ですぅ〜
カケスは、カラッチ達3人が姫池で写真撮影に熱中している間にどうやら・・・
たまご石を見てとっくに下ったようです。
たまご石は、花崗岩の丸い一枚岩で出来たもので、人の顔に見えましたよ!
この場所からはお天気さえ良ければ、、下の方に池塘群が・・・
またその先に上越県境の2072m峰や剣ガ倉山などの眺望が素晴らしいらしいのに残念!!

たまご石への分岐 たまご石・・・On Mouse

たまご石の分岐まで戻り、右に古い木道を曲がってそろそろ下山に取り掛かります。
時計を見れば11時を回っています。
下山は、12時半までにお願いしますと、樹湖里のご主人に言われていたので
うーさんを先頭に3人、登って来た道を慌てて下りました。
うーさん達のマイクロは13時迄って言われていたらしいのに協力して頂きました。
最後はうーさんが先に下って、運転手さんに知らせて下さったのですぅ〜^^;
やっと渡渉地点の水場まで下りてきました。
カケスは、カラッチがなかなか下りて来ないので心配したようです。
でも、まだ樹湖里のバスの登山者4名は到着していませんでしたよ!

下山口近くに咲いていたヤマアジサイ

下山後、またマイクロバスで銀山平の樹湖里まで送って頂き、
おかみさんが温かいコーヒーを作って待って下さってました。
樹湖里で銀山温泉・白銀の湯の入浴券(650円が300円になる)を頂き、汗を流して・・・
白銀の湯の前の冷たく美味しい水が溢れ出ている所で、冷たいおうどんを作って食べました。
この冷やしうどんの美味しかったこと・・・
そうそう、うーさん夫妻とはマイクロバスに乗る前に、お互いの健闘を誓いあってお別れしました。
楽しい山歩きをご一緒出来て嬉しかったよ!!
うーさん達もこれで百名山99座制覇で、残る白山を登ると達成されます。
カラッチ隊は次の97座目の那須岳に向けて移動で〜す!

平ケ岳で咲いていたお花の写真は
・・・こちら

平ケ岳登山の前には・・・こちら

2013年・日本百名山完登の山旅速報

日本百名山完登までの経緯と記録


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