北アルプス西(裏)銀座ダイアモンドルート縦走
薬師岳(2926m)・黒部五郎岳(2840m)・鷲羽岳(2924m)・水晶岳(2978m)
2012年8月25日 (土)〜8月29日(水)
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黒部五郎小舎前からの笠ケ岳〜弓折岳 |
三日目 8/27(月)
黒部五郎小舎→三俣山荘→鷲羽岳→ワリモ岳→水晶小屋(泊)
鷲羽岳は、は飛騨山脈の大町市と富山市にまたがる標高2924mの山で、
北アルプスのほぼ中央部、黒部川の源流に位置する。
「裏銀座」と呼ばれる飛騨山脈主稜線の縦走路上にあります。
またこの辺りの山は、北アルプス最深部にあるため
日帰りでの登山は無理で、複数日かけて登頂されることが多い。
烏帽子岳から槍ヶ岳への裏銀座のルート上にあり、
裏銀座の高瀬ダムから、読売新道の黒部ダムから、新穂高温泉より双六岳を越えて、
中房温泉から表銀座からのコース、そうしてカラッチ隊が歩いた折立からのコースと
多数の登山ルートがあります。
山名の由来は三俣蓮華岳から眺めた時、鷲が羽ばたいているように見えるからだそうです。
コースタイム |
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(※ 本当にゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね) |
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黒部五郎小舎(5:30)→尾根上の小平地(6:45)→三俣蓮華岳・三俣山荘分岐(7:15)→三俣山荘(9:00〜9:15)
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鷲羽岳山頂(11:00〜11:20)→ワリモ岳山頂(12:10 昼食 12:40)→ワリモ北分岐(13:30)→水晶小屋(16:00)泊
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黒部五郎小舎で朝一番の朝食を済ませて、今日は鷲羽岳に向けて歩いて行きま〜す!
小舎の裏手の登山道の両脇がコバイケソウの群落でした。
と言ってもこの時期、お花は咲いてなくて葉っぱが黄葉してたけどね。
ここから樹林帯の急登を歩くようです!
ほぇ〜 今日は最初から凄いよ〜(~o~)
途中、何箇所かにゆっくりコースと急坂コースの二手に分かれるようになっていました。
もちろんカラッチは、ゆっくりコースですよ〜ん(笑)
こんな岩場の急登を繰り返し、喘ぎながら登っていきます。
これでもゆっくりコースなんですからね〜

↑ 黒部五郎小舎の裏から歩き始めます
まずは三俣蓮華目指して、 →
こんな急登が待ってました〜(汗)
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登るにしたがってハイマツの向こうに・・・
今日歩く鷲羽岳、ワリモ岳の稜線の向こうに水晶岳も見えてきます。
朝日に煌いてとても綺麗なシルエットだったのに、どうやらデジカメの露出が変になっていたようで
こんな画像(二枚続けて)でごめんなさ〜い!
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こちらは・・・初日に歩いた薬師岳・・・明日歩く予定の雲ノ平と薬師沢 |
薬師岳もこんなにどっしりした姿で再会で〜す!
「あぁ〜あそこから歩いて来たのよね〜」と感慨ひとしおで、この足を褒めて上げたいです。
あの薬師平を登る時のしんどかったこと、よくぞこの足ももってくれたものです。
足に感謝状をぶら下げて歩きたい気分ですぅ〜(笑)
明日は水晶小屋からワリモの分岐を通って、雲ノ平から薬師沢に向かって歩きます。
自分の眼では雲ノ平山荘も確認できました。
そうして昨日歩いた黒部五郎岳もドッシリ構えて一層大きく見えましたよ!
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昨日歩いた黒部五郎岳もこちら側から見ると・・・カールがド真ん中 |
標高2600mを越えると、笠ケ岳から弓折岳が見通せる尾根上の小平地に出ました。
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笠ケ岳もこうして反対側から見ると、どっしり構えていますね |
これから向かう三俣蓮華岳の方向に丸山と双六岳が連なってます。
左側のカール(下の左の画像)に沿ってつけられた登山道を歩いて・・・
三俣蓮華岳直下で
三俣蓮華岳に登るコースと三俣山荘への巻き道の分岐点に出ました。
三俣蓮華岳に登っても巻き道を通っても15分位しか時間は変わらないけど、
鷲羽岳での眺望を期待して少しでも早く山頂を踏みたいので
ここは迷わず巻き道を進むことにしたのですが・・・
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三俣蓮華岳方面に向かって・・・ |
三俣蓮華岳と三俣山荘への分岐 |
結局は、三俣蓮華岳に登っても変わらない時間を要しちゃった
と言うかそれ以上の時間が経過したのでありました〜(汗)
だって、この巻き道でこんなにも沢山のお花達が可憐な姿を見せてくれたのですもの、
カラッチはもう夢中で写真を撮りまくっちゃいましたよ。
カケスは諦めて待つしかないと言った表情ですぅ〜
8月の下旬のお花の少ない時期に、これ程のお花に逢えるなんて思ってなかったので
三俣山荘への巻き道を通って正解だったかも〜
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ミヤマキンバイとミヤマボウフウ |
タカネシオガマ |
ハクサンイチゲ |
コイワカガミ |
ウメバチソウ |
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イワベンケイ |
チングルマ |
シナノキンバイ |
ミヤマコゴメグサ |
クロクモソウとヤマガラシ |
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ヤマガラシ |
ミヤマアケボノソウ |
ダイモンジソウ |
シナノキンバイ |
クロクモソウ |
三俣蓮華岳の雪渓を渡り、三俣山荘のキャンプ地を通り
展望レストランのある三俣山荘まで辿り着きました。
ここの山荘の二階の展望レストランで美味しいコーヒーを飲みたいところですが、
山荘前の冷たい天然水を一気飲みして(笑)
山荘前のテーブルに昨日、黒部五郎小舎に着く前に濡れた半渇きのカッパを広げ、
充分に乾燥させて鷲羽岳に向けて出発で〜す!
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三俣蓮華岳と雪渓 |
鷲羽岳・・・右下に三俣山荘 |
見上げると鷲羽岳への急登が待っていました〜
三俣山荘からしばらくは岩屑と砂地の九十九折が続き、それが終わると
延々と続く岩稜帯を登っていきま〜す。
汗をぬぐい、振り返ると双六岳・丸山・三俣蓮華岳の下に小さく三俣山荘が見えます。
もう〜あれだけ登って来たんだね!
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鷲羽岳への長く険しいトレイル |
振り返れば・・・双六岳〜丸山〜三俣蓮華岳・・・そうして中央に三俣山荘 |
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鷲羽岳も上の方は岩稜帯・・・そうして山頂はその先のよう〜 |
鷲羽岳の下の方は砂礫の道ですが、上に登るに従い次第に巨岩が積み重なる道となり、
岩稜帯の険しいトレイルでしたよ!
山頂ももう〜間近と思って登ったら、この山もニセピークで・・・
未だその先にも巨岩の登山道は続いたのでした〜(汗)
この辺りではもう〜心臓がパクパクでしたよぉ〜
ふと見ると・・・槍ケ岳(北鎌尾根)から北アルプス表銀座の稜線に、
赤茶けた独特の硫黄尾根の下に、紺碧色の鷲羽池が見えました。
何とも美しい光景に感動!!
残念ながら常念岳には雲がかかっちゃいました。
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鷲羽池と槍ケ岳(北鎌尾根)・・・手前の赤茶けた尾根が硫黄尾根 |
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鷲羽岳山頂(2924m)・・・( On Mouse ) |
やっと鷲羽岳に到着しました〜(^^)
今日は何とか快晴の中、山頂を踏むことが出来ました。
北鎌尾根から続く槍ケ岳の向こうに、北アルプス表銀座の稜線、
その手前に独特の赤茶けた硫黄尾根が見えます。
昨日ガスがかかってしまった黒部五郎岳の雄姿・・・真正面に大きなカールを見ることが出来ましたよ。
足元には黒部源流へと続くトレイルも見えてま〜す。
黒部五郎から右方向には、北俣岳への稜線が続きま〜す!
大きくどっしり構えた薬師岳、
その手前には明日歩くことになる祖父岳 (2825m )、雲ノ平方面も見ることが出来ました。
そうして水晶岳へのトレイルも確認!!
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鷲羽岳山頂からの水晶岳 |
ワリモ岳への登り |
さて鷲羽岳から一旦大きく下って、目の前に聳えるワリモ岳に登り返します。
鷲羽岳で昼食にしようかと思ったけど、まだ少し早いので
ワリモまで行ってから昼食タイムとしましょう〜
鷲羽岳から見たワリモ岳へのアップダウンはとっても大変だと感じたのですが・・・
意外と簡単にワリモ岳に到着しましたよ。
だけど・・・ワリモの山頂は岩の塊で、どうやら山頂は巻いてしまうようです。
岩の突起下から右に攀じ登って、左を巻いて向こう側に抜けることが出来ました。
余りにも良いお天気なので、岩場の陰で昼食のお弁当を頂きましたよ。
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ワリモ岳の山頂は巻いて・・・ |
ワリモ岳山頂(2888m) |
おぉ〜振り返って見た鷲羽岳からのトレイル・・・もう一度登りたい(?)位
素晴らしい稜線ではありませんか〜
こうして歩いて来た道を振り返るのも登山の醍醐味ですよね!
水晶岳が黒岳とも呼ばれることが、この縦走路から確認出来ました。
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歩いてきた鷲羽岳を振り返って・・・左肩に槍ケ岳見えますか〜 |
水晶岳が黒岳と言われるのが納得! |
今日の最終目的地・・・水晶小屋に向けてもうひと頑張りで〜す!
水晶岳方面・鷲羽岳方面・雲ノ平方面に分かれる、ワリモ北分岐に着きました。
ここからは今までの岩場とは一変して緑の中の平坦な道で、
水晶岳手前までは、景色を楽しみながらゆっくり歩きましたよ。
「水晶小屋のぼり15分」と言う立て札が出てきて
少し急な登りとなり、程なくして・・・
下の左の画像の黒い尾根の先の最初のコブの向こうに水晶小屋がありました。
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これから歩く水晶岳へと続く稜線ルート! |
ワリモ北分岐(2841m)・・・後は水晶岳 |
水晶小屋手前に三俣蓮華岳・野口五郎岳への分岐がありました。
ここからの槍・穂の眺めも最高でしたよ!
そう言えば、カラッチ隊・・・まだ北アルプス表銀座縦走コースを歩いてないんだっけ〜^^;
北鎌尾根は無理としても、百名山を登り終えたら
中房温泉から合戦尾根を登り、常念山脈を大天井岳まで縦走し、
東鎌尾根の喜作新道を経て、槍ヶ岳へ至るコースをゆっくりとカケスと歩きたいと言う
夢を持っているのですが、実現するでしょうか〜
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水晶小屋手前・・・直ぐ下が水晶小屋 |
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水晶小屋手前からの野口五郎岳(2954m) |
水晶小屋前からは雲が多いものの、目の前に薬師岳、赤牛岳、野口五郎岳、槍ケ岳・穂高連峰、
後立山連峰の白馬三山、そうして黒部湖まで見渡せましたよ!
水晶岳には明日の朝、山頂でご来光を迎えたいので
明日の朝食は水晶岳を下山して来て、頂ける様にお願いして2階のお部屋に・・・
水晶小屋でも今夜はお布団一枚に二人だそうで〜す!
夕食はカレーだったのですが、写真撮り忘れちゃいました〜^^;
とっても美味しいカレーで、お代わりしましたよ!
風除けの為に二階は天井を低くしてあるので、頭をぶっつけそうです。
天井の梁にリュックをぶら下げるようになっていて、これは良いな〜と思いました。
階段の反対側に少し遅れて到着された大阪からの4人グループの、
その中のお一人の方が、山仲間のSさんにとても良く似た方でお話していると
なんとその方の息子さんのお嫁さんが、カラッチに似ていると仰います。
何だか不思議なご縁を感じ、お話に花が咲きました。
どうぞ明日も良いお天気でありますように〜♪
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水晶小屋 |
四日目 水晶岳→岩苔乗越→祖父岳→雲ノ平→薬師沢小屋(泊)
五日目 薬師沢小屋→カベッケ原→太郎平小屋→折立
一日目 折立→薬師岳→太郎平小屋レポ
二日目 太郎平小屋→北ノ俣岳→黒部五郎岳→黒部五郎小舎レポ
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