南アルプス縦走 荒川三山(3141m)・赤石岳(3120m)・聖岳(3013m) 2008年7月27日 (日)〜7月31日(木) 三日目(29日)〜五日目(31日) 荒川小屋→赤石岳→百間洞の家(泊)→聖岳→聖平小屋(泊)→椹島
荒川小屋で朝目覚めると、 雲は多いものの綺麗な朝焼けを見ることが出来ました。 今日の天気にちょっぴり期待!! しかし、ちょっと嫌な雲に今日のお天気が気になりますぅ〜 ![]() 朝食を済ませて外に出ると小屋の周りはガスの中! (>y<) イヤァ〜 おまけに出発する頃には、霧雨のようなお天気で 雨合羽とザックカバーをつけての出発となっちゃいました〜 昨夜の予報では、そんなにお天気悪いとは言ってなかったんだけどなぁ〜 今回はどうも、「晴れろ教」教祖の念力が足りなかったようですぅ〜(汗) 荒川小屋からダケカンバの樹林帯を登っていくと・・・ 下の方にガスの中から昨夜泊った荒川小屋が見えてきました。
でも気を取り直して歩いて行くと、 だんだんガスも上がってきて辺りが明るくなってきました。 大聖寺平に向かって歩いて行くと一箇所小さな雪渓を渡る所がありましたが なんだ問題なく歩けましたよ! 実は荒川三山・赤石岳・聖岳を縦走するにあたり、山小屋泊を3泊で計画していたのですが ハイジちゃんとメールやり取りする中で、あの健脚ハイジ隊ですら4泊する予定と 知り、カラッチ隊も荒川小屋に泊り4泊に計画変更したのですが・・・ それが大成功! ハイジちゃんサンクス〜♪ 昨日も今日も、6時間程の歩きでのんびり歩くことが出来ました。 大聖寺平から振り返れば、昨日歩いた千枚岳、悪沢岳、中岳が堂々と聳えていたのです。
山腹を巻き返し、大小のケルンが立つ広く平坦な大聖寺平に到着しました。 この辺りにも結構お花が咲いて、歩くスピードがダウンしちゃいます。
大聖寺平から赤石岳へ向かってきつい登りを、呼吸を整えながら歩きます。 小赤石岳の頂上から、登山道は一旦高度を下げた後・・・ 再び、赤石岳の頂にせりあっがっていましたよ〜! 赤石岳の山頂方面に再び、ガスが立ち込めてきました〜(^^; ![]() 3081mの小赤石岳を従え、堂々とした風格を持った あの憧れの赤石岳(3120m)にこれから登れると思うと、ワクワクしちゃいます。 赤石と言う山名は・・・ この山地を構成するラジオラリヤ板岩という赤紫色の岩石からきているらしい! この赤紫の石が沢に多く見られたので、その沢に赤石沢の名前が付き、 そこから源頭の山に派生したのだそうです!
小赤石岳から45分ほどで、 いよいよ名峰・・・赤石岳山頂で〜す! 赤石岳(3120m)は、一等三角点では日本最高峰なんだそうですよ! が・・・しかし山頂はまるっきりガスの中ですぅ〜 赤石山頂で来年の年賀状用の写真を撮るのを楽しみに歩いて来たと言うのにぃ〜 (ノ_<。)うっうっうっ 「晴れろ教祖」・・・必死で「晴れろ〜♪」って叫んでみましが、念力届かず〜 カラッチもこの場所で、「これ以上ない快晴」って言ってみたかったよ。 こちらからの展望も・・・ハイジ隊のレポでどうぞ〜(笑)
一時間以上も山頂で粘ってみたけど、ガスが引きそうも無いので諦めて歩き始めました。 赤石山頂から今夜の宿泊地である百間洞山の家まで これから高度差720mも下るので、残念ながら出発です。
深田久弥氏は・・・その百名山の著書の中で、 「赤石岳ほどおおらかな風貌・寛容・威厳を兼ね備えた頂上は、他にあるまい」と述べている。 振り返って見た赤石岳は、 まさに威風堂々と大きな姿で私達を見送っていました。 アッ、イヤァ〜 山頂方面は快晴ではありませんか〜 しかしこの砂礫の道を引き返す勇気はありましぇ〜ん!
岩礫帯の長いトラバース道を下ると、ハイマツの尾根となり 今まで歩いてきた荒川三山、赤石岳の稜線が見渡せ感動しましたよ〜 カケスと二人、よくぞここまで歩いてきたねとお互いを労わりあったのでした。 o(^▽^)o キャハッ!
砂礫の道を足をくじかないように慎重に歩き、ハイマツの尾根の先が百間平でした。 ハイマツと草原の百間平は快適に歩けま〜す♪ 山野草保護の為にハイマツの中に張られた遊歩道のような道でしたよ。 今まで歩いてきた登山道に比べたら、ここはまさに天国への道と思えるほどでした〜 ここからは明日登る聖岳(3013m)が、圧倒するような姿で佇んでいました。 ワオ w(°o°;)w 登山意欲をかきたてられますね。
百間平から少し下り、百間洞山の家が建っている谷底を望めそうな場所で昼食タイム! ここから眺める大沢岳への登りの登山道を見て、 カラッチ思わず悲鳴をあげてしまいましたよ! ヾ( ̄p ̄) ォィォィ あの健脚ハイジ隊はここを登ったのですぅ〜(驚) そうして中盛丸山・小兎岳・兎岳へと続くアップダウンの稜線が目の前に広がっていました。 この場所から下の方に百間洞山の家が建っているはずだけど、 延々と下っているその先には、百間洞山の家は見えませんでした。 それもそのはず、こんな岩ゴロ、砂礫の道をどんどん下るのですから・・・
あの砂礫・岩ゴロの道を50分も下ったでしょうか〜 やっと百間洞のテント場に着き、そこからさらに100mほど下り・・・ いい加減足が疲れてきた頃、やっと百間洞山の家に着きました。 ここは奥赤石沢に続く、百間洞の源頭の沢沿いに立つ山小屋で、 沢のせせらぎが心地良い素敵な小屋でしたよ。 早速宿泊の手続きをして、荒川小屋からづっと同宿になった方達と話に花が咲きましたよ! 荒川三山から歩いて一気にこの百間洞山の家まで来られる登山者もいらっしゃるようで、 なんと夕方6時頃に重いリュックを背負い、宿に入られた方もありました。 中には疲れきった表情で、テント泊の積りだったけど 今夜はここに泊めて頂いて、食事だけ自炊しますと仰ってましたよ。 ここ百間洞山の家の夕食は、なんと揚げたてのトンカツなんです〜 揚げたてを食べる為に、一度に食べれる人数を制限してあるそうで1回に8名までだそうです。 いやぁ〜 こんな山懐で上げたてのトンカツを食べれるなんて〜 まいぅ〜〜(#^.^#) 皆さん感動しておられましたよ!
さて翌朝、今日の行程はこの縦走で一番長いので4時50分に小屋を出発! 本来は大沢岳(2819m)を登るルートを考えていましたが・・・ 軟弱カラッチ隊、百間洞山の家の横から中盛丸山(2807m)へ直接登るルートがあると聞いて (中盛丸山と大沢岳のコルに出る道) あえなくそちらのコースを登ることにしちゃいました。 しかし、このコースも結構きついアップダウンの繰り返しでした〜
まず中盛丸山の急登を登り、そうして下って 小兎岳(2738m)の急登を登りまた下って、兎岳(2818m)の急登が待っていたのですぅ〜(^^;;;;; でも今日は、この縦走で一番の快晴!! 今回の縦走で最も起伏のあるダイナミックなコースなので、気持ちも晴れ晴れ〜〜♪ 小兎岳の支稜線の向こうに中央アルプスが聳えていました。 今日の一番の眺望は、中盛丸山から小兎岳を越えた・・・兎岳からでしたよ〜 富士山をはじめ、中央アルプス、そうして聖岳はもちろん その先の上河内岳や茶臼岳も望め、更に光岳や深南部の山々も望めたのです。
兎岳からいったん200m程下り、また400m登り返します。 ガスが上がるまでに聖岳の頂上に着きたいが、直ぐそこに見えていてもなかなか遠い! あせる気持ちを抑えながら、今日の行程を考えゆっくり歩く。 いよいよ聖岳への急な岩と樹林の下りが始まった!! 兎岳避難小屋へ通じる道を分け、更に下っていくとヤセ尾根となりました。
いよいよ最後の急登か、聖岳への壁とでも言うような岩場をよじ登り・・・ 登るのに一生懸命で写真がありましぇ〜ん(汗) 登りきると一旦平坦な砂礫の道となるが、まだまだ聖岳は遠かった! またさらに岩場の壁が現れ、 これを登って行くと、やっと聖岳の頂上が前方に望めたのでした。
AM4:50に百間洞山の家を出発してから・・・7時間15分 AM11:05にやっと、聖岳山頂に着きました! \(^◇^)/やったぁー\(*^^*)/
が・・・しかし山頂付近は既に雲が沸いてきて、 それでも時折、赤石岳も顔を見せてくれましたよ〜 山頂で、神奈川県川崎市から来られた二人連れのAさん達と・・・ また百間洞の山の家で一緒だった方と盛り上がってしまい、 奥聖までお花を見に行く積りでしたが、結局聖平小屋に向けて下ったのでした。 滑りやすい砂礫帯をジグザグと小聖岳に向けて下ります。
薊畑分岐辺りには、マルバダケブキの大群落があり見事でしたよ。 マルバダケブキは、鹿も食べないようで他のお花はタカネコウリンカやノアザミなども見れた。 聖平小屋近くは山野草保護の為、ロープと木道が敷かれてました。 そうしてネットで囲って山野草を復元させる工夫も施してあった。 2時間程で聖平小屋に到着しました。
聖平小屋には午後1時半過ぎに到着! 早速宿泊の手続きをしようと思ったら、男性が出て来られ 「まず熱いお茶で疲れを取って下さい」とお茶と手作りのクッキーの差し入れです。 こんな親切嬉しいですね〜(*^_^*) そうしてハイジちゃんやネット仲間がお天気を心配してくれていたので 携帯から電話しようと思っても圏外のため、繋がらず・・・ 小屋に衛星電話があればお借りしようと聞いてみたら、お客の方では使えない由、 でも親切にどうしても緊急連絡であれば、小屋の方から連絡入れて下さると言うことで お言葉に甘えてハイジちゃんに、「元気で聖平小屋に着いた」旨連絡して頂きました。
聖平小屋の朝食は4:30からでしたので、5:00に小屋を出発し、 8:30には下山口に到着し、少し待ってから下山口を通過する椹島行きのバスに乗り、 椹島のレストランで早めの昼食を軽く食べ、畑薙駐車場に戻りました。 そうそう、椹島まで帰るバスに乗る時、山小屋の領収書を受付に持っていくと、 バスに乗る順番の番号札をくれるので、バスは並んで待たなくても良かった。 ここ椹島もそうですが、千枚小屋も荒川小屋・百間洞山の家・聖平小屋も・・・ 小屋もトイレもとても綺麗で、小屋の方もとても感じ良かったです。 この小屋は、東海ホレストの系列だそうで、東海パルプの子会社なんだそうです。 何でもここから塩見岳まで、東海パルプの社有林なんだそうですよ! 売店で山シャツなどのお土産を買っていると、バスが出ますよ〜 との声で慌て飛び乗ったら、なんと補助席でした〜(笑) カケス君ったら、カラッチの席取っておいてくれないなんて、しどぃ〜(;_;)/~ でもそのお陰で・・・ 隣の席に乗り合わせた岐阜の「akira12345さん」と仰る方とお友達になり名刺交換しちゃいました。 何でもHPもお持ちで、写真がお好きだそうで・・・とっても綺麗な写真レポでした。 その後帰ってからお互いにリンクさせて頂きましたよ!
畑薙第一駐車場に着くと、ここでもお茶のサービスがあり嬉しかったです。 車まで戻ると殆どの人が、ハイジ隊も入った赤石温泉白樺荘に行ったようですが カラッチ隊はそのまま車を走らせ・・・ 川根本町の千頭・音戯の郷道の駅まで下ったのでした。 と言うのも、この縦走をする前に、 音戯の郷道の駅で出逢った地元の方から、耳寄りな情報を聞いていたからです。 千頭・音戯の郷道の駅の向かい辺りにとても綺麗な温泉があると・・・ その通りありましたよ! こんな綺麗な温泉がお一人様・・・たったの150円ですよ! 誰も温泉に浸かってなくて・・・ 休憩室も広々と、ゆっくり疲れを取ることが出来ましたよ〜♪ (ん? こんな極秘情報ネットに載せて大丈夫かなぁ〜 笑) それと5日分の洗濯を早くしたくて、コインランドリーに直行したのでした。 こうして4泊5日の南アルプス・荒川三山・赤石岳・聖岳の縦走は、無事に終わりました。
長いレポを最後まで見て下さって、有難うございました。 椹島→千枚岳→悪沢岳→荒川小屋レポに・・・戻る 2008年夏山旅・・・速報に戻る ![]() |