爺ケ岳→鹿島槍ケ岳縦走 
(2670m) (2889m)


2006年8月10日(木)〜11日(金)
  





8/6に奥穂から下山したカラッチ隊は、上宝村の道の駅に泊り
翌朝・・・堀金道の駅に移動して、気になる台風の通過を待つために
松本のカモシカスポーツに立ち寄ったり、ほりでーゆの湯でゆっくり休養しました。
ほりでーゆの湯には、ネット仲間のyamano nakayoさんが訪ねて来て下さいました。
久し振りの再会に話も弾み、8/8は・・・ほりでーゆの湯の駐車場に泊り(笑)
8/9・・・大王ワサビ園でカケスはスケッチなど楽しみ、
夕方には、扇沢バスターミナルの少し下の爺ケ岳登山口に移動しました。

爺ケ岳は・・・双耳峰の鹿島槍ケ岳や雲海に浮かぶ剱岳・立山連峰の眺望が素晴らしく
一般的な登山道である柏原新道が緩やかで歩きやすいことから
北アルプス夏山入門コースとなっているそうだ!
女性の登山者にもとても人気の山だとか・・・
今回カラッチ隊もこの柏原新道を登り、鹿島槍に登って同じ道を下ることにしました。


コースタイム   扇沢登山口(5:15)→ケルン(6:25〜6:50)→種池山荘(9:30〜10:00)→爺ケ岳・南峰(11:30〜12:00)→冷池山荘(13:15・泊)
          →冷池山荘(4:00)→布引岳(4:55〜5:15)→鹿島槍ケ岳・山頂(5:50〜6:55)→冷池山荘(8:20〜8:55)→爺ケ岳(10:05)
→種池山荘(10:50〜11::20)→ケルン(12:55)→扇沢登山口(13:40)
(コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)






↑  柏原新道・爺ケ岳登山口

もみじ坂を登ります  →



扇沢に架かる鉄橋を渡り、左折するとすぐに爺ケ岳登山口です。
標識にそって堰堤を梯子で越えると樹林帯に入り
「もみじ坂」と呼ばれる急坂をつづら折れに登って行きます。
もみじ坂と言うことは、秋の紅葉のころはきっと素晴らしいのでしょ〜
ここ柏原新道は、歩きながら左手に蓮華岳や針ノ木岳の姿を見ながら登るので
着実に高度を確認でき、とっても気分良く歩けま〜す!
休憩場所に良いベンチで、針ノ木岳が素晴らしい眺めです。

そうそう・・・この頃どうやらネット仲間のHgさんが針ノ木岳に向けて登ってらっしゃったそうです。
扇沢ターミナルを1時間遅れで出発し、なんと
蓮華岳→針ノ木岳→スバリ岳→赤沢岳→鳴沢岳→岩小屋沢岳→種池と歩かれたそうです。
素晴らしい健脚振りと素敵なレポとコマクサの群生は必見ですよ!





小さなベンチを見送ると、傾斜は緩くなって暫く樹林帯を登る。
樹間から扇沢バスターミナルが左手に見える頃、小さなケルンのある場所に着いた。
樹幹に針ノ木雪渓も見えてきましたよ!
ここでしばし休憩し、朝食タイムとしました。
堀金道の駅で買ってきたトマトとプルーンがとっても美味しいです。
正面の稜線に小さく「種池山荘」が見えてきました。





↑  中央稜線に種池山荘が見えます?

←  かなり急な針ノ木雪渓です



登山道では変わり映えしないけど、ゴゼンタチバナ、ヤマハハコ、モミジカラマツ
やシャクナゲなどのお花も咲いてました〜
別に真っ白なお花ばかりではありませんでしたよ!
シモツケやヨツバシオガマなどもあったけど、ちょっとヤバイ写真ですぅ〜(笑)




ケルンから少し登った先に、「登山道危険ケ所」の注意書きがありました。
どうやらこの先が、雪渓の深い切れ込みとなっているようで・・・
落石など起こさないように、注意して素早く通るようにとのことです。
雪渓は、ちゃんと歩きやすいように切ってありますので大丈夫ですが、
ここから落ちると怪我ではすみそうにもありません!
この辺りまで登ってくると蓮華岳や針ノ木岳も目線の高さになり、
高度を稼いできたことが分ります。





↑   かなり高度を上げてきました

カケスの目線の先には・・・   →



ダケカンバなどの広葉樹が目立つようになった頃から、水平道となり・・・
石のベンチとか石畳などの道もあり景色を楽しみながら歩けます。
やがて傾斜もきつくなり、汗を拭いながら喘ぎつつ登っていると
下山してくる団体の男性が、カラッチを団扇であおいでくれましたよ!
(;^_^ A フキフキ
石畳の道を登ると、稜線に建つ「種池山荘」が視界に入ってきました。
柏原新道は標高差1000m近くあるようですが、整備された登山道で
あまりアップダウンがないので楽に登れま〜す。
種池山荘の横には、種池と言う小さな池がありました。





↑   種池山荘横からは・・・
立山連峰の眺めも素晴らしい

←    種池山荘への石畳


山荘の前の展望台からは、蓮華岳や針ノ木岳が一望でき、とても眺めの良い所でした。
この大展望をおかずに、お昼ご飯にしました〜
北アルプスの三大雪渓のひとつ、針ノ木雪渓もよく見えます。

山荘の周りはお花畑で、チングルマ、コイワカガミ、ハクサンフウロ、コバイケソウ
シナノキンバイ、ウサギギク、ヨツバシオガマなど沢山のお花が咲いていましたよ!





種池山荘前からの蓮華岳・針ノ木岳


種池山荘を出発し、チングルマなどの咲くお花畑から
ハイマツ帯の尾根をゆるやかに登ると、広々した尾根の先に爺ケ岳が眺められます。
高度を上げながら後ろを振り返ると・・・
立山や剱岳をバックに種池山荘がとっても映え、アルプスの雰囲気抜群で〜す!
お天気も申し分なく最高!!
少し登っては振り返り、景色を楽しみながらゆっくり登っていきます。
この稜線歩き・・・牧歌的な雰囲気漂う
カラッチの大のお気に入りコースとなりそうで〜す!





左前方には、あの双耳峰の鹿島槍ケ岳の雄姿を眺めつつ
こんなお天気の中、こうして歩ける幸せを感じながら登っていくこと1時間・・・
爺ケ岳南峰に着きました。
三角点のある南峰からは、高度感溢れる鹿島槍ケ岳、
そうして黒部峡谷越しに立山連峰・剱岳が・・・
そうして槍ケ岳・穂高連峰までもが見渡せ、360度素晴らしい眺望で〜す!





爺ケ岳南峰 (2670m) で昼食タイムをとり、ゆっくり展望を楽しみ中峰に向かう。
爺ケ岳は、南峰・中峰・北峰に分れています。
南峰と中峰の鞍部には咲き残りのコマクサが咲いていました。





中峰から爺ケ岳南峰を振り返る


南峰から中峰に向かい、北峰はトラバースして・・・
赤岩尾根との分岐までハイマツの緩やかな尾根を下っていきます。
冷池山荘がすぐそこに見えているようでしたが、なかなか歩き応えがありましたよ。
でも左側に・・・立山連峰・剱岳を見ながらの稜線漫歩は実に楽しい!!





一昨年・・・あの剱岳の山頂に立ったのよねぇ〜




(画像をクリックすると・・・拡大してスクロールします)


双耳峰の鹿島槍ケ岳と・・・冷池山荘 赤岩尾根との分岐あたりからの鹿島槍ケ岳と冷池山荘


鹿島槍ケ岳の雄姿を見上げながらハイマツの尾根を下ると・・・
ガレた砂礫の坂の中間あたりが赤岩尾根分岐でした。
ここから高千穂平を経て大谷原にも下れるようです。
冷池乗越までザレた道をさらに下ります。
冷池乗越から見る鹿島槍ケ岳も、実に素晴らしい!!
冷池山荘の下は怖いくらい崩れていて・・・その上に山荘が建っていました。


いよいよ今夜の宿「冷池山荘」も目の前です。
上の画像の鞍部辺りから・・・
針葉樹林の道をいったん下り登りかえすと、冷池山荘に着きました。
冷池山荘の名前の由来となったと言う「冷池」は・・・
山荘の直ぐ横にありましたが、今はその面影もなくただの小さな池でした(笑)
でも当時は、冷たい水がこんんこんと湧いていたそうです。





↑  冷池山荘の夕食

←  冷池山荘玄関

冷池山荘にも灯りが灯る  →



冷池山荘は最近改装されたらしく、中も綺麗で気持ち良かったですよ〜
この日は8人部屋に夫婦3組でした。
山小屋での楽しみは食事ももちろんですが、同宿の方々とお話することですよね!
この日も色んな山談義が繰り広げられましたよ〜
カラッチ隊の昨年の53日の山旅や今回の山旅には・・・
皆さん一瞬、唖然として驚かれてました〜(笑)
夕食は最後にお願いして、剱岳の肩に沈む夕日を写すために・・・
山荘から歩いて8分のテント場まで登っていきました。




剱岳の肩に沈む夕日は、うまい具合にガスも湧いてきて
なんとも幻想的でした〜σ(^0^)
あたかも剱岳の肩が・・・夕日の熱で溶かされていくようでした〜

そうしてぐっすり眠ったカラッチ隊は・・・
翌朝、ご来光を拝もうと3時半に起き、サブザックにお弁当を詰め
4時出発で鹿島槍ケ岳を目指しました〜
山荘の上に設けられたキャンプ場を抜け、薄暗い中・・・稜線の道を辿っていきます。
カケスがグングン歩くので、ヘッデンの灯りを頼りに追っかけます。
大変、大変〜もう〜こんなに朝の光が照らしているではありませんか〜





と言うことで、ご来光は布引岳(2683m)で迎えちゃいました。
でも素晴らしいご来光に感謝で〜す!





裏岩菅山(?)の左手方向からのご来光


槍・穂高も赤く染められて・・・下に見えるのは種池山荘 立山・剱岳も赤く燃えた!


しかし、鹿島槍までは遠かった!!
山頂まで1時間50分もかかっちゃいました〜
そうして日が差し始めると・・・
登山道脇には、クルマユリ、キヌガサソウ、ハクサンチドリ、タカネツメクサ
イブクジャコウソウ、タカネマツムシソウ等など
可憐なお花達が出迎えてくれました。
特にトリカブトが沢山咲いていましたよ!





布引岳から登ること30分あまり・・・鹿島槍ケ岳見南峰に着きました。
北方に鹿島槍の吊尾根と北峰、その向こうに八峰キレットから五竜岳が見渡せました。
西側には手前に黒部、その奥に立山連峰と剱岳が大きく見える。
蓮華岳から五竜岳に至る山並みも幻想的でした。
山頂で山荘で作って頂いた朝食のお弁当を食べ
、カラッチの携帯タイムの為・・・
1時間以上もゆったりと景色を楽しみました。





鹿島槍ケ岳 (2889m) 山頂  ( On Mouse )




吊り尾根の先の・・・鹿島槍ケ岳北峰



五竜岳と・・・八峰キレット




八峰キレットと・・・鞍部に建つキレット小屋


今回は、これからの移動のこと等を考えて
鹿島槍ケ岳の北峰まで足を延ばすことは諦めましたが・・・
何時の日かまた、爺ケ岳から鹿島槍南峰北峰→八峰キレットを越えて
五竜岳まで歩いてみたい!!
その時には・・・キレット小屋に泊まりたいなぁ〜



中程に冷池山荘・・・後ろの稜線が爺ケ岳北峰・中峰・南峰
と歩いて来た稜線(これから下っていきます)
立山や剱岳を見ながらの下りは・・・爽快!!


下りは・・・冷池山荘→爺ケ岳→種池山荘→爺ケ岳登山口と
登りと同じコースを下りましたので省略!!
絶好の登山日和の中、素晴らしい眺望を楽しんで歩きました。
下山後温泉に浸かり、明後日の蓼科山登山に備え・・・堀金道の駅に移動しましたよ。



2006.7/29〜9/5 「山旅速報」

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