トムラウシ山 (2141m)

2005年7月24日 (日)  





トムラウシ山は、大雪山の奥懐にある岳人憧れの山で・・・
トムラウシとはアイヌ語で「花の多いところ」を意味するそうです。
今回カラッチ隊が登る短縮登山道・・・2003年に付け替えられた新道により
カラッチ隊でも日帰り可能となりました。
それまでは、カムイ天上〜カムイサンケナイ川の源頭部まで続く・・・
アップダウンの激しいドロドロのトラバースルートで、降雨や融雪時は2時間近く泥と格闘だったそうです。

十勝岳下山後・・・トムラウシ山に登る為、南富良野道の駅に立ち寄り、
狩勝国道38号線から新得町に向け走り、屈足・岩松・トムラウシ温泉の標識に従って進む。
沼の原登山口分岐の曙橋からトムラウシ温泉まで・・・ダート10キロ走り・・・
さらに奥に8キロ程走ってようやく・・・短縮コース登山口に到着しました!
いやぁ〜新得町から50キロ・・・長かったなぁ〜〜
登山口には20台位の車が止まっていましたが、まだまだ駐車スペースはあります。
駐車場入り口には、まだ新しいソーラー付きのバイオトイレがありました。
夕食を済ませて周りの方達とお話をしていると、下山してくる方達が疲れきった表情で〜す!
これは明日は・・・心して頑張らねば・・・
登り・・・6時間、下り・・・4時間半  p(#^∇°)q  ファイト!
さて今夜はこの駐車場で車中泊、そうして明日の朝4時出発で〜す!

コースタイム ※ コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね!
7/24 短縮登山口(4:00)→新道・旧道分岐(5:05)→前トム平(7:45〜7:55)→オブシタケ・十勝分岐(9:10)
→山頂(9:40〜10:20)→前トム平(11:50〜12:00)→新道・旧道分岐(13:50)→登山口(14:40)



短縮コース駐車場
(画像 ヒサゴさんより)
結構広くて30台位は置けそうでした



カムイ天上

素敵な名前の場所でした
こんな道もありました


短縮登山口からしばらくは、トドマツ、ミズナラ、ダケカンバなどの平坦な道を歩きます。
この短縮登山道を使うと、トムラウシ温泉から歩くより1時間半歩行距離が短縮出来るのです。
15分くらい歩くとトムラウシ温泉からの道と合流し・・・
右へ折れてからの道は木の根はあるし、結構ぬかるんで高低差もあったりで大変でした。
やがてカムイ天上に到着!
「カムイ天上」・・・素敵な名前のこの場所、いったいどんな所か思ってました〜
おそらく木々が茂ってない頃は、素晴らしい展望なのでしょ〜
カムイ天上からしばらくは、刈り払われた笹の根が出ていてとっても歩きにくかった!
笹の根っこに注意しながら歩いて行くと・・・
大雪山系の素晴らしい山並みを見渡すことができ、感動でした。
やはりここは・・・「カムイ天上」でしたよ!









やがてコマドリ沢出合いに向かっていったん下って行きます。
新道コースは、尾根伝いに歩いて沢へ下るルートとなっていました。
この下りが、なんとズタズタにぬかるんだ道だったのです。
お天気の日でもこんな状態では、雨の時など大変な道となるでしょ〜
スパッツつけて来て良かったよ!(スパッツ必携で〜す)
※ カムイサンケナイ川上流で2001年7月に増水のため死亡事故があったそうで、
それ以降に新道が切り開かれたようです。

下りついたところがカムイサンケナイ川の源頭部で・・・
ここを渡渉してコマドリ沢に取り付く。
ここから前トム平に向かって長い雪渓登りの始まりで〜す。

アイゼン無しでも結構登れましたが、安全の為装着する方が無難かも知れません。



ぬかるんだ悪路 前トム平に向けて大雪渓を登る コマドリ沢の雪渓


長かった雪渓の登りもようやく終わり・・・
コマドリ沢の雪渓を登り詰める手前で右のゴロ岩の沢に入ります。
ここからがまた、果てしなく続くロックガーデンの始まりでした〜
上を見上げると、天まで続いているかと思えるほどの岩、岩、岩!!
あぁ〜でも良かったぁ〜 途中からトラバースして行くようです。
ガレ場を大きな石づたいに慎重に歩く・・・へ(´o`)へ チカレタ…



ゴロ岩の沢を登り・・・ ロックガーデンをトラバースするカケス 果てしなく続くロックガーデン


ロックガーデンをトラバース気味に横断しハイマツ帯に入り、やがて・・・
コマクサやチシマギキョウやイワブクロが咲き乱れている急坂の登山道となった。
やがてコマクサなどが咲く広い台地に出た。
大勢の方達がコマクサの前で写真を撮ったり、休憩している。
「天上の楽園」とも言えるこの場所で、カラッチ隊も大休憩をとった。
風が頬をなで、とても爽やかでした。

累々とした岩礫帯を2箇所通過し、一面のハイマツの中・・・
岩を積み重ねたような広い・・・前トム平に着いた。
前トム平は、積み重ねられたケルンと錆びたポールがあるだけなので、
ガスった日など方向を見失わないよう注意が必要です。
ロックガーデンを登ったら、トムラウシ公園手前のピークで・・・
目の前にはトムラウシ公園を挟んでトムラウシ山が聳えています。





ロックガーデンの向こうに聳えるトムラウシ山


目の前にトムラウシ山が・・・ トムラウシ山・・・北斜面雪渓


トムラウシ山の可憐なお花達


トムラウシ公園には、ハイマツの緑の中に>岩や池塘、雪田・・・それに
周りにはエゾノハクサンイチゲ、チングルマ、ミヤマキンポウゲ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラ、
イソツツジなどの高山植物が咲き誇っていた。
そうして点在する池塘の、なんと蒼く澄んだ色でしょうか〜
まさに・・・こここそ〜「神々の遊ぶ庭」・・・カムイミンタラであった!!




池塘・巨岩の点在するトムラウシ公園


トムラウシ公園を左下に見ながら山頂斜面をトラバースし、南沼分岐に到着。
南沼分岐は、十勝方面からの縦走路と合流する所で標識もありました!
何時の日かカラッチ隊も縦走コース歩けるようになったら
天人峡から化雲岳→ヒサゴ沼を通り、日本庭園を散策しながら
トムラウシ山を目指してみたいと・・・この雄大な景色を見ながら思いました。
ここから立ちはだかる大岩を乗り越えて・・・いよいよトムラウシ山頂に・・・



最後の雪渓をトラバースするカケス チングルマの咲く・・・最後の岩場を登るカケス


山頂到着・・・9時40分
実に5時間40分(休憩含む)歩いてきました〜
遂に念願のトムラウシ山頂に立ちました〜 v( ̄∇ ̄)v イェーイ
残念ながら、眺望は今ひとつですが・・・
カラッチ隊、大満足で〜す!
ときどきガスが引き、火口の外輪が見えたが岩で埋め尽くされていた。
山頂に着いて記念撮影する時、思わずカラッチ「バンザ〜イ!」って大声で叫んだので
周りから拍手喝采でしたよ〜 (*^^*ゞ ポリポリ





トムラウシ山頂 ( On Mouse )




快晴だったら十勝連峰も・・・こんな眺望だった! (画像 ヒサゴさんより)


さぁ〜いよいよ下山開始で〜す!
下りも同じコースを辿りますが、以下は下山する際に見た景色です。





コマクサが、無造作にあちこちに咲いていた  奥に綺麗な・・・南沼
一つ上の画像(ヒサゴさん)とほぼ同じ方角から写した写真です・・・眺望がいい日と悪い日こんなにも違うのですね!



下り始めて少し展望が開けてきました  前方は十勝連峰か・・・ ここ前トム平で休憩中、ナキウサギを見ましたよ!


前トム平の岩場で休憩中、カケスが何かがいると言うので
そちらに目をやると、なんとナキウサギではありませんか〜
岩の間にちょこんと立ってる姿の可愛いこと・・・
急いでカメラを取り出したが、岩陰に隠れてしまった! 残念!

これより登山口まで延々と下っていきます。
途中、登りも下りも前後して歩かれた埼玉県のTさんと色々お話しながら楽しく下山出来ました。
下山後泊まった「東大雪荘」でも一緒にお食事したり、帰りには記念写真も撮りました。




下りで見た奇岩・・・右は亀そっくりでしょ〜


カムイ天上を過ぎた辺りから雨がポツポツ落ちてきました。
登山口まで後20位の所で、とうとうザックカバーとカッパの上だけ装着しました。
長かった下りも終わり、登山口に午後2時40分無事到着!

トムラウシ温泉の広い綺麗な湯に浸かり、トムラウシ登頂の喜びをかみしめました。
ここトムラウシ温泉「東大雪荘」の近くでは源泉が噴出し、何でも92度もあるそうです。
まだ真新しい建物でこんな山中にあるとは思えない程、素晴らしい宿でしたよ!
一人一泊二食付きで7200円で泊まることができました。
(7連泊3食付で30100円泊まることも出来ます・・・安いです)
しかもコインランドリーまで設置してあるのが嬉しいですね。


トムラウシ温泉・東大雪荘の夕食 トムラウシ温泉・東大雪荘・・・露天風呂 東大雪荘・・・コインランドリ

トムラウシ温泉・東大雪荘

ヒサゴさんが6月中旬に・・・残雪のトムラウシ短縮コースを歩かれています。

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