斜 里 岳 (1545m)

2005年7月20日 (水)  




摩周湖の上に聳える・・・斜里岳(左上)


斜里岳は、北海道の知床半島にある火山群の一つで、標高1545mの休火山である。
古くはアイヌ語でオンネヌプリ(アイヌ語で親山の意) とも呼ばれ
斜里町、清里町、羅臼町にその裾野を広げています。
どうりで斜里岳は、清里から見てもドッシリした姿であった!
斜里岳の登山道は、旧道と新道があり・・・登りは旧道、下りは新道を使うのが一般的で・・・
旧道は、滝が連続する川を左右に渡渉しながら岩肌を登って行きます。

斜里岳
   清里町 HP より


斜里岳登山口・「清岳荘」 清岳荘の内部 外の水場


羅臼岳登山を終えたカラッチ隊は、もう一晩岩尾別温泉駐車場で過ごし・・・
翌日・・・フレベの滝・知床五湖を散策して、18日には野付半島・納沙布岬など廻って、
19日に斜里岳に登るため・・・斜里市内から案内標識にしたがって「始終カラ号」を走らせた。
江南集落を過ぎると舗装が切れてダートな林道となる。
斜里岳登山口には、新築されたばかりの「清岳荘」と言う立派な山荘が建っていました。
駐車場(20台位可)も完備されていて、駐車代金500円を払えばトイレや外の水場も使える。
早速、「清岳荘」の中を見せて頂きましたが、立派な設備が整って調理も出来るようです。
たこ焼き、焼きおにぎり、焼きソバなどの自動販売機も設置してありましたよ!
「清岳荘」の外にはこんなお知らせがありました。
<< 7月11日(月)熊見峠付近で親子熊が目撃されています >> だって〜〜〜
( ̄□ ̄;)ガーン  それって9日前じゃ〜ん!
一気に恐怖が走る〜  明日大丈夫かなぁ〜




コースタイム ※ コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね!
7/20 清岳荘登山口(4:45)→6合目(5:40)→7合目・万丈の滝(6:50)→上二股分岐(7:45)→9合目・胸突八丁(8:15)
→馬の背(8:35)→山頂(8:50〜9:35)→上二股分岐(10:25)→熊見峠(11:05)→下二股分岐(11:50)→清岳荘登山口(12:25)



←  ここから登れるが・・・

カラッチ隊は、↑ 上の画像の林道を歩いた
(画像は帰りに写したものです)
清岳荘前の登山ポスト


清岳荘の右手樹林の中に登山道が整備されているようだが、カラッチ隊は車道を通って登山口まで進んだ。
旧清岳荘のあった(旧清岳荘は火事で焼失したらしい)辺りからが登山道入り口でした。
10分ほど歩くと沢に出て、最初の渡渉の始まりで〜す!
沢沿いの道を右岸へ、左岸へと小さな渡渉を繰り返しながら歩きます。
何だか鬱蒼とした道で、、、いかにも熊が水でも飲みに出てきそうな感じ!
しかも沢音に消されて、鈴の音が全く聞こえないよ〜
羅臼岳は大勢の登山者と一緒だったけど・・・
今日は平日で、お天気も微妙なためか人がいましぇ〜ん! (ノ_<。)うっうっ
念のため笛を出して、時々吹いてこちらの存在を熊に伝えます。
オオ〜〜イ待って〜〜 カケス君!!
熊は後ろにだっているかも知れないよ〜




↑  最初は、こんな沢を渡渉しながら・・・

羽衣の滝   →



↑  シャワークラミング気分・・・気持ちいい〜

←  意外と滑らずに登っていけますよ〜




下二股・・・新道と旧道の分岐  旧道は真っ直ぐです!


やっと前方に登山者の姿が見えてきました。
沢歩きですが・・・普通の登山靴でも靴底が濡れる程度で歩けます。
でもゴアーテックスなどの中が濡れない素材の靴がお奨めです!
6合目(標高845m)の標識を過ぎて少し登ると、下二股に到着しました。
真っ直ぐ進むと沢沿いの旧道コース、右は新道コース(下りに使う)です。
分岐の標識・・・ひょっとして熊の仕業かな??
この辺りから勾配もきつくなり、沢の勢いも何だか増してきたようです。
登山道脇には木に赤いテープが巻いてあるし、岩にも赤ペンキで印があるので
余程ガスらない限り、道に迷うようなことはありません!
水簾の滝、三重の滝、羽衣の滝と・・・素晴らしいクライミングシャワーを浴びていると・・・
熊の事などすっかり忘れちゃいした〜(笑)
それにしても気持ちの良い沢歩きで〜す!





↑  こんな大岩を巻いたり・・・

見事な滝に感動したり・・・  →



↑  結構大きな雪渓でしたよ!

←  滝の直ぐそばを高巻いて・・・




ここまで幾つの沢を渡り、滝を見てきたでしょうか〜〜
最初は数えていたけれどその内、数えきれなくなっちゃいました。
後で調べてみると・・・白糸、水簾、羽衣、万丈、七重、見晴、竜神、霊華と言う八つの滝がありました!
本当に・・・滝あり、花あり、渡渉ありで楽しめる登山道で〜す!
登山道の脇には、エンレイソウ、サンカヨウ、オトギリソウ、レブンキンバイソウ、シロバナエンレイソウ、
ハクサンチドリ、エゾツツジ、ヤマブキショウマ等の花が咲いて楽しませてくれました。
そうして沢の直ぐそばに大きな雪渓まで現れて吃驚で〜す!


シロバナエイレンソウ チシマフウロ サンカヨウ

斜里岳で出会ったお花のスライドショーは・・・こちら



7合目・・・ここの滑岩は鎖を頼りました! 高巻きながら・・・流れる滝
滝とレブンキンバイソウ 8合目・・・霊華の滝


滝の直ぐそばを渡渉し、ロープに頼りに高巻いたりしながら・・・
時には両手を使いながら・・・登っていく。
特に8合目から上は急な沢伝いとなり、滑らないように慎重に登って行きました。
刻々と変わる景色にカラッチのカメラは・・・フル活動で〜す!
そんな中、カケスは何時ものようにマイペースで歩いてるよ〜
オォッ、見た感じよりも滑らないで登って行けます。 ヾ(^v^) ピース





最後の岩場の急な沢を登る・・・カケス


   結構な水量があり・・・
鎖場、ロープ、渡渉ありで変化のある楽しい沢歩きでした。
沢水の水量が段々少なくなり、前方が明るくなると・・・上二股に到着です。
ここは熊見峠からの新道コースと合流する所で、下りはここから新道コースに分れます。
だんだん、足元にゴロ岩が出てくると胸突八丁で〜〜す!





↑ 9合目(1195m)・胸突八丁

沢登の難所が終わったら、今度はこんな急登!

胸突八丁とはよく言ったものだ! (;´▽`A`` 疲れた〜  →


馬の背まで、胸突八丁という滑りやすいガレ場が続き・・・
喘ぎながら頂上を目指します。
途中で生憎小雨が降り出し、あわててザックカバーをかけ、カッパの上だけ着込む。
ここで遅い朝食タイムとしました。
この急坂をカッパを着こんで登るわけですから、暑いのなんのって〜
でもそんな時間もつかの間・・・





↑  馬の背に到着!

やっと頂上が見えてきました〜  →


馬の背はコルで、風の通り道となっていて実に気持ちよかった!
ここからの眺めも相当良いはずだった・・・
カラッチ隊は、目の前に見えるであろう先日登った知床連山に思いを馳せるのであった!
おそらくここから、馬の背の向こうに斜里岳も見えるのであろう〜
それにしても、ここからの登りも結構なものでした。
しばらくハイマツの尾根を登り、小さな祠を過ぎ、急なガレ場を登ると頂上でした。
が・・・しかし・・・





ガスの・・・斜里岳山頂 ( On Mouse )


残念なことに山頂はガスっていて、全く展望はなかった・・・
晴れていれば360度見渡すことができるそうだ!
南西方向には・・・摩周湖と屈斜路湖  北方向には・・・オホーツク海が見えると
山頂で一緒になった方が教えて下さった。
少し待ってると明るくなったので、展望が開けるかと待ったがダメでした〜
ここでは「晴れろ〜!」の祈りも空しいものでした〜(笑)
さていよいよ下山で〜す!








上の画像は・・・新道コースから見た斜里岳(一番左のピーク)
ヒサゴさんからお借りしました


下りは、新道と呼ばれる・・・上二股から熊見峠を経由し下ります。
1250mピークからは斜里岳の全容が見えるらしいけど、今日はダメですね!
尾根に出て展望は少し良くなるが、登り返しがあって本当に下っているか一瞬不安なる。
「熊見峠」・・・いかにも熊でも出そうなこの峠!
熊の好きなコケモモも沢山あるではありませんか〜
実際に斜里岳周辺には3頭のヒグマが確認されているそうだ。
この熊見峠からの下りの長かったこと・・・沢の音が聞こえてからも暫く下った。
なんでも標高差400mあったとか・・・
しかも下二股が近づく頃には、急なガレ場のぬかるんだ所もあった!
ようやく下二股と合流し、そこからは来た道を下った。


そうして次なる山・・・十勝岳・トムラウシに登るべく・・・温根湯温泉にと向かった!

東北・北海道の山旅・・・北海道編に戻る


inserted by FC2 system