釈迦ガ岳(1799.6m)・大日岳 (1540m)

2007年4月21日 (土)   





大峰南部の雄峰・釈迦ガ岳は、その山頂に釈迦如来像をいただき
雄大な展望が得られるピークとして古くから知られています。
またヤシオツツジや、シャクナゲの花が咲き
釈迦如来像をたった一人で担ぎ上げた強力伝説が
登山者達にとってこの山を魅了するのだそうです。

昨夜大塔のロッジ星のくにに泊った我々は・・・
翌朝宿を5時半に出発し、大塔村から十津川に向かいR168旭橋を右折、
旭ダムから旭口に向かいました。
大塔から標高1300mの旭新登山口まで、乗ってきたバスで送迎して頂いたのですが・・・
なんとこの道狭い林道で、至るところに石が崩れ落ちているのです。
しかも片側は切れ落ちた深い谷で、ガードレールさえありません!
やっと小型バスが通れるくらいの道で、車とすれ違う所もないのです。
途中、バスがやっと通れる危なっかしい橋があり・・・
カラッチ、腰を浮かしてバスの重量軽くしちゃったよ〜(笑)
なんと宿から旭新登山口まで、ゆうに1時間半以上かかりましたよ。


釈迦ガ岳 (国土地理院・地図閲覧サービス)

コースタイム   旭新登山口(7:35)→古田ノ森(8:44)→千丈平(9:30)→釈迦ガ岳(10:00)→深仙の宿(11:15 昼食 11:55)
           →大日岳(12:30〜12:40)→深仙の宿(13:24)→千丈平(14:33)→古田ノ森(15:12)→旭新登山口(15:50)
(※ コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)





↑  旭新登山口のトイレ

←  旭新登山口


旭新登山口には立派な水洗トイレも完備されていました。
小雨がぱらつき始めたので、カッパやザックカバー、スパッツを装着して
7時35分登山開始!!
最初はクマザサの茂る登山道を登って行きますが、やがて見通しの良い登山道となります。
登り始めて間もなく、大きく皮を剥がれた木を発見!
鹿の仕業かと思ったが右上の方に、
熊が爪を研いだと思われる跡があり一瞬冷やっとする。
何でもこの山域にも熊がいるのだそうです。
{{{{(+_+)}}}} ゾォーー





登るにつれて登山道脇の笹は、背の低い笹に変り・・・
歩きやすい道となりましたが、相変わらずガスって何も見えません!
でもガスの中で見る、こんな幻想的なブナの木立もなかなか素敵で〜す。
登山道脇にはコバイケソウが沢山芽立ち始めていました。





こんな笹原では木も根っこを張ることが出来ないのか
こんな大木が無残にも倒れていて、何だかオブジェのような感じもしないでもありません!
この山の標識は立派なものが設置され、ガスの中でも見落とすことはありません。
ガスっていなければこの辺りから、

左奥に釈迦ケ岳が、右に大日岳が見えるはずなんだけどなぁ〜





ガスで幻想的な景色の中、一本のマンサクがひっそりと咲いていました〜







↑  これはきっと、鹿の仕業かな?

←  古田ノ森への急登・・・


この笹尾根を登れば、古田ノ森に到着です。
ここでも鹿か熊に食べられた木肌があちこちにあり痛々しいです。





やがて千丈平に到着しました。
晴れていれば、ここから真向かいに釈迦ガ岳が見えるはずです。
千丈平から少し回り込むと、大日岳の展望所がありました。
ここから大日岳を拝めるように、台座が設置されていました。
ポツポツと落ちる小さな水場もありましたよ!
しかし、飲めるほどは落ちていません。
水場の下に深仙の宿への分岐がありますが、
標識ではなく木にテープを貼ってあるだけなので、見落としそう〜
我々は、真っ直ぐ釈迦ガ岳目指します。




↑  やったぁ〜釈迦ガ岳まで後10分!

←  こんなミニ北八の雰囲気の所もありました

釈迦ガ岳の最後の急登のガレ場  →


釈迦ガ岳山頂 (1799、6m)


釈迦ガ岳山頂には・・・
大正13年(1924年)の夏、当時鬼マサと呼ばれた岡田雅行と言う強力が
単身で担ぎ上げた 「釈迦如来」が鎮座しているはずです。
鬼マサは、身長188センチ、体重約120キロもある大男で
役行者が大峯を開いてから一番の強力とうたわれた人物だそうですよ!
その偉業をたたえて、釈迦如来像の台座には「岡田雅行 独力ニテ運搬 セシ者也」
と刻まれているらしい。
だが・・・なんとその 『釈迦如来』 は、
修復作業の為、下界に下りられていたのです。 (≧ロ≦) アイヤー
何でも5月には釈迦ガ岳山頂に戻されるそうですよ。
今は鬼マサのような強力さんもいないでしょうから、おそらくヘリコプターで運ぶのでしょ〜
大峰山系では最高の展望地のはずが、ご覧のとおり
ガス、ガスで何も見えましぇ〜ん(涙)





↑  釈迦ガ岳から大日岳へ・・・

途中で見かけた大きな岩に穴・・・  →


釈迦ガ岳からまずは、深仙の宿を目指して下ります。
釈迦からの下りは結構急で、雨のせいもあってとても滑り易かったです。
笹を掴みながら、滑らないように用心しながら下っていきます。
約一時間程歩いた頃、深仙の宿と青い避難小屋が見えてきました。
この避難小屋の中で昼食タイムとなりました。
何でも先日の下見の折、会長さんはこの小屋の中を掃除して下さったとか・・・
($・・)))/~~~ ゴクロウサマ♪




右上の画像は、大峰第40行所・深仙の宿・・・潅頂堂です


大日岳には2名の方が登らないと言うことで、避難小屋で待っている由・・・
ガスの中大日岳に向かって、まずは太古の辻方向に登って行きます。





↑  大日岳へ・・・

←  奥駆道・太古の辻方向へ・・・



この辺りから大日岳へ、修験道者が登ると言うあの岩場が見えるのですが・・・
今日はこのガス、何にも見えません!
しかも歩きながら写したので、大日岳の山頂部分が切れてるしぃ〜(汗)
それで・・・くっきり大日岳の画像(山歩日記さんより)お借りしました〜
下の画像にマウスを乗せてみてね!



大日岳の岩場 ( On Mouse )


こんな・・・何か大きな気を感じる木に出会いましたよ!




↑ 左(登っている方向)が大日岳
標識右下方向に進めば・・・太古の辻で
南大峯奥駆道となる

大日岳に向かうメンバー  →


さすがに大峰奥駆道です!!
危なっかしい道や、こんなガレ場を手足総動員で登っていきます。
しかし我々は・・・今
修験道者が登ると言うあの岩場を登っている訳ではありましぇ〜ん!
ガスと団体登山で危険な為、巻き道を登っているのです。
うっかり岩を落とすと後ろの人が大怪我、いえ命にかかわることなので
慎重に登っていきます。





やっと大日岳山頂(1540m)に到着しました。
山頂には、とても神々しいお姿の大日如来様が鎮座していらっしゃいました。
誰一人怪我することも無く、安全に導いて下さったことに感謝し
全員で無事下山を祈り、手を合わせて山頂を後にしました。



大日岳山頂 (1540m)


生憎のお天気でしたので、
大日岳へ修験道者が登ると言う・・・怖い岩場の画像がありません!
それで、その岩場を下る画像が、
ショウタンの台高の山歩き記録にありますのでご覧下さい!
コースは違いますが・・・こちらからどうぞ〜
ショウタン達は、大日岳を目の前にして突如青空になったそうです。
羨まちぃ〜〜!
日頃の行いの違いでしょうか〜〜





深仙の宿の避難小屋で待っている二人も気になちます。
下りも怪我をしないように、気をつけて歩きましたよ!
全員揃ったところで深仙の宿から、千丈平に向けて巻き道を通ることになりました。





↑  この巻き道の途中で45日間も断食をして
歩いた僧侶の方のお墓がありましたよ!

←  この頃から少しガスも引き始めてきました〜


千丈平からは登って来た道を下って行きま〜す。
古田ノ森の辺りで三頭の鹿に出会ったんだけど、カメラ出す間に逃げられちゃいました。
なだらかに見えた登山道も、こうして見ると結構アップダウンがあったんだね。





旭新登山口が近づいてくるに従って、登山道脇にはシャクナゲの木が沢山ありましたが
今年はシャクナゲは裏年なのでしょうか〜
蕾もあまり見かけませんでしたよ。





↑  このシャクナゲは吉野山で・・・
見かけたもので〜す(^^ゞ

←  もう直ぐ旭登山口で〜す!


お天気は今一つでしたが、釈迦ガ岳はとても歩きやすい山でした。
機会があれば、大日岳へのあの岩場も登ってみたいですね!
しかし、旭新登山口までのあの細い林道は怖くて、二度と通りたくないです。
下山後は、昨夜泊った大塔のロッジ星のくにの温泉に浸かって、
一路尾道に向かってバスは走り、午後11時半頃帰ってきました。
この4月、二度の山行きで二度とも雨だなんて〜
「晴れろ〜教祖」もしばらく山から遠ざかっている間に、すっかり雨女に変身かな〜(笑)
いやいや次回は「晴れろ〜教祖」の名誉挽回の為、すっきり快晴の中を歩くぞ〜
吉野山・釈迦ガ岳・大日岳と見て頂き有難うございました。



吉野山・奥千本桜レポは・・・こちら

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