山野草の宝庫
大佐渡トレッキング


2009年5月10日 (日) 

佐渡の金北山からドンデンに至るおよそ8?の尾根沿いのコースを
大佐渡縦走路、あるいは大佐渡尾根歩き(大佐渡トレッキングコース)と呼び・・・
雪が消える4月末頃から5月中旬の初夏の頃には、尾根一体がお花畑となり
シラネアオイ、カタクリ、ニリンソウなどの大群落や、レンゲツツジ、ハクサンシャクナゲ
などが咲き乱れ、登山者に人気の高いコースとなっています。

そんな佐渡のお花を楽しみたいと我がワンゲル会のメンバーを乗せたバスが、
5/8(金)の午後8時過ぎに、高速道・尾道ICからひたすら走り・・・新潟の米山SAに着いたのは
翌朝(5/9)のAM6時過ぎでした。
米山SAで洗面とトイレ、朝食を済ませ、新潟西ICで下りて、新潟港へ・・・
カーフェリーで佐渡・両津港まで2時間半の船旅です。
(※ この新潟〜両津港までの航路は・・・国道350号線なんだそうですよ)
佐渡に近づくにつれ、明日登る金北山などの美しい山並みが見えてきました。
この日我々は、佐渡・両津港から・・・大佐渡スカイラインを走り
佐渡金山・「宗太夫坑」や佐渡奉公所、尖閣湾の海中透視船など観光したのでした。
その様子は・・・こちらのブログでどうぞ〜


カラッチ達が歩いた・・・白雲台→妙見山→金北山→マトネ(笠峰)→青ネバ渓谷

5/9に佐渡観光の折にバスは、大佐渡山脈の尾根を走る「大佐渡スカイライン」を走って
戦車も通れるかのような自衛隊の管理道路を走り、白雲台まで登ってきました。
その道すがら、道路脇から見えるシラネアオイ、スミレ、シロバナオドリコソウに・・・「わぁ〜」と
歓声をあげ、早くも山野草に期待が膨らむカラッチ達でしたよ〜

※ この道はレーダー基地があるため、車で登るには許可が無いと通ることが出来ません。
航空自衛隊佐渡分屯基地の許可が必要です。
許可を取るには、3日以上前に電話で申請できます。
? 0259−63−4111(車検証の用意を忘れずに)
スカイラインは冬期間(11月末頃〜4月末頃まで)閉鎖しています。

白雲台は・・・明日登る妙見山〜金北山への登山口でもあります。
バスの乗務員さんは白雲台からの佐渡の眺望を楽しんで貰おうと思ったそうですが・・・
( 両津湾から真野湾まで国仲平野が一望だったのですが〜)
山歩きの会のカラッチ達、展望はそっちのけで山野草の撮影に余念がありましぇ〜ん(笑)


カタクリ ヒトリシズカ オオカメノキ

宿から大佐渡スカイラインに向かう途中から見えた・・・金北山(向かって右 1172.1m)

そうして5/9の夕方、今夜の宿「ホテル大佐渡」に着き、
早速、露天風呂で汗を流し、美味しい夕食に舌鼓をうったのは言うまでもありましぇ〜ん!
ホテル大佐渡の食事・・・なかなかいけてます。
ズワイガニも美味しかったけど、中央のピンクのお皿のタコのサラダが美味しかったです。


ホテル大佐渡の夕食(5/9) ホテル大佐渡 ホテル大佐渡の朝食(5/10)

宿でぐっすり眠った我々は、午前6時に宿の朝食を頂き
バスに乗り込んで、6時半にいよいよ大佐渡花のトレッキングに出発です!
登山口の白雲台に下りて全員で記念撮影したのですが、
何だか物凄い風で、帽子も吹き飛ばされそうです。
ここで観光組の4人とお別れして、いよいよ妙見山に向けて登って行きます。
観光組の方達は、なんと大型バスで朱鷺の里など観光で〜す!


コースタイム (※ お花を楽しみながらゆっくり歩きました コースタイムは、専門書を参考に行動して下さいね)
ホテル大佐渡よりバスにて→白雲台登山(8:00)→妙見山(8:30)→航空自衛隊・佐渡分屯基地(8:50)
→金北山(10:05〜10:15)→役の行者(10:35)→天狗の休場(11:40)→イモリ平(12:00 トイレ休憩 12:15)
→真砂の峰(12:35 昼食 13:05)→石花分岐(13:30)→マトネ(13:51)→青ネバ十字路(14:30〜14:40)
→青ネバ登山口(15:45)→バスにて宿(ホテル大佐渡

白雲台に向かう途中からの・・・妙見山方面 大佐渡スカイラインの途中にある・・・白雲台登山口

妙見山に登り始めて直ぐに、シハイスミレやカタクリ、ショウジョウバカマなどの
お花が咲き乱れる登山道となりましたよ〜(*^_^*)
カタクリは、もうお花が終わって実をつけているものもかなりありました。
のっけからの急な登りもお花に励まされながら登っていきます。





白雲台から妙見山に歩き始めて直ぐに・・・
スミレ、カタクリ、ショウジョウバカマなどなどの
お花の道でした〜♪♪


早速雪渓が現れ、踏み後が良く分からなくて・・・
男性数名で登山道の確認に登っていきます。
どうやら4月の終わりに降った雪で踏み後が消えてしまったようです。
雪渓をしっかり爪先で踏み込んで登って行きま〜す。


妙見山への道で、早速雪渓が現れる マツムシ平?

雪渓を登りきり尾根に出ると、猛烈な風でした。
帽子が吹き飛ばされないように、汗拭き用タオルで帽子ごと頬かむりしちゃいました。
妙見山に向かって歩いて行くと、何だか大きな建物を建設中であった。
どうやらこれは航空自衛隊の
弾道ミサイルや航空機の探知・追尾を行う高性能のレーダーらしい!!
2010年の運用開始に向けて、急ピッチで工事は進められていました。
大佐渡スカイラインの、しかも「佐渡弥彦米山国定公園」の中に何故と思ったけれど、
これも国家と国民の安全を守る重要な任務の為なら致し方ないのだろうか〜?
何だか建設中のその辺り一体が異様な雰囲気であった!


まだまだ建設が進む・・・航空自衛隊の佐渡分屯基地 金北山の電波塔(中央奥)を目指して歩きま〜す!

真下に自衛隊の管理道路が見え、向こうに金北山のドームらしき物も見えるのに
下に下りる道が見当たらないと、Mちゃんが道の確認に・・・
暫らくして「あったよ〜 こっち〜〜」との声に、全員「ホッ!!」
陸上自衛隊の放送基地のアンテナ群を目指して歩きます。


航空自衛隊の放送基地のアンテナ群・・・その向こう金北山を目指して歩きます

自衛隊の放送基地のアンテナが林立しているのを見て、左に「金北山」への矢印があり
標識に沿って妙見山を巻くように舗装された道路を歩いて行くと・・・
途中、土筆が生えていたりミネザクラが咲き始めていました。
蕗の薹も沢山ありましたよ〜〜♪
もう5月ではあるけれど、日本海側の季節風の吹く佐渡島ではまだ芽吹きの春なのです。
そう言えば、昨夜宿の仲居さんが4月末に雪が降ったと言ってたっけ!


土筆が・・・佐渡も春ですねぇ〜♪ ミネザクラも咲いてましたよ!

道路脇には、エゾエンゴサクやカタクリ、キクザキイチゲ、スミレなどの花が
ごく自然にその辺の雑草のように群落をなしているではありませんか〜
カラッチ達にとって貴重なお花が・・・まるで野草のごとく〜(~o~)
しかもお花も葉っぱも痛んでなくて綺麗なのに感動!!
こちらのカタクリは、葉に縦縞模様が無いんです。
写真撮影の忙しいカラッチは、いつも遅れて最後尾を歩くサブリーダーさんに
ご迷惑をかけちゃって・・・m(__)m

エゾエンゴサク カタクリと・・・キクザキイチゲ カタクリ キクザキイチゲ

そうしてふっと山並みに目をやると、山肌は若草色のグラデーションに彩られ・・・
大佐渡の自然の息吹を肌で感じながらの歩きは、快適そのもの〜
素敵なお花やこんな景色を見てると疲れも吹っ飛んじゃいますよね。



目の前に金北山のあの青い丸いレーダードームが見えてきました。
こちらの山頂も何だか異様な雰囲気!!
後ろを振り返ると妙見山から歩いて来た道が見えます。
あんな距離を歩いて来たんだと自分の足を褒めたくなる一瞬ですよね〜(^^ゞ
それにしても佐渡の山は緑が綺麗です!!


レーダードームの立つ・・・金北山々頂が見えてきました〜 振り返れば・・・歩いてきた妙見山があんな後ろに見えます

金北山入り口にはもと鳥居があったそうですが、強風で倒れて無くなったらしく、
斜面側にある狛犬も転び落ちそうでしたよ!
金北山々頂は、青いドームの横の神社に「金北山」と書かれた山頂標識と三角点があるだけで
陸上自衛隊の建物に占拠されていました〜(笑)
金北神社とレーダードームが何ともアンバランス!!
金北神社と標識を写そうと階段を少し下りてみましたが、思うように写らないよ〜
金北神社の入り口の下に、山頂標識があります。
かつて金北山も、女人禁制だったそうです。
男の子が7歳になると父親に連れられて金北山に登り、
登頂の証として石楠花の枝を持ち帰るのが習わしだったらしいですよ!

その頃にはこんなドームも無かったことでしょう〜


狛犬が・・・今にも転びそう〜(笑 金北山々頂・・・(1172.1m)

金北山々頂からは、両津湾と加茂湖、両津の港町が、少し霞んでますが良く見えました。

金北山々頂から・・・両津湾と加茂湖

金北山々頂ではあまり長居していれる場所ではないので、先に向かいます。
金北山から少し回りこみ歩いて行くと、下山道に雪渓が現れました。
が・・・この時期の雪なので問題なく歩けましたよ〜


金北山から雪の斜面を下る 役の行者辺りの雪渓 馬乗り禿への登り

役の行者や鏡池・あやめ池付近は鞍部となっていて、
雪渓の中を下ったり登ったり、木の小枝を跨いだりで、雪が解けて泥濘が酷かったで〜す!
役の行者って、役小角(えんのおづぬ)の足跡が佐渡にもあったのかな?
しかし、この辺りにもキクザキイチゲやカタクリ、ニリンソウも咲いて
足元の悪い中でも、写真を撮るのを忘れないカラッチですぅ〜(笑)


キクザキイチゲの群落 カタクリの群落 ニリンソウの群落

鞍部の役の行者から馬乗り禿への登りにかけて、
小さな木立の中を木の枝を払いながら登り詰め、後ろを振り返ってから
見上げた金北山の斜面には雪渓がいっぱいで、綺麗でした。
皆、一斉に「おぉ〜」と声を上げ、撮影タイムで〜す。
あの青いドームのある金北山から下りて来たのです。


役の行者から馬乗り禿に登りつめてから・・・振り返って見た金北山(1172.1m)

そこから、天狗の休場、そうしてイラツボ沢のコルに少し下ってからの
登りにさしかかる登山道は快適な道でした。
登山道沿いには、エチゴキジムシロの黄色い可憐なお花が咲いていたり
尾根道の林の中には、数は少ないけれどシラネアオイの花も見れました。



イラツボ沢のコルを経て、イモリ平に着きました。
丁度昼食タイムに良い時間ですが、前方を見上げると真砂の峰への急な登りが待っている。
イモリ平には、携帯トイレ使用のトイレブースが設置してあります。
使った携帯トイレは、下山後白雲台とドンデン山荘に置いてある回収ボックスに・・・
(カラッチ達は泊まったホテルまで持ち帰りトイレで中身を流し、後はゴミとして出しました)
二基しかトイレブースが無いので順番待ちですぅ〜
その間、辺り一面に咲いているアマナの花の撮影タイムです


イモリ平 アマナ イモリ平にある・・・トイレブース

我がワンゲル会の皆さんトイレタイム終了で、真砂の峰目指して登ります。
風が強いため体感温度は低く、比較的歩き易いのですが、
尾根に出ると風に吹き飛ばされそうで〜す。
標高1000mに満たない尾根が連なる大佐渡山脈ですが、景色は圧巻!!
まるでアルプスの尾根歩きのような快適な道が続いていたのです〜♪
眺望を楽しみながら闊歩します。
ルンルン♪~♪ d(⌒o⌒)b ♪~♪ルンルン


イモリ平から真砂の峰に向かって登っていきま〜す!

真砂の峰は思ったほど風が強くありません!
ここで昼食タイムで〜す。
お腹にしっかりエネルギーを蓄え、心に新鮮な山の空気を一杯に吸い込みながらの
食事はオムスビだけでも充分満足〜〜(笑)
真砂の峰からは、今まで歩いてきた「天狗の休場」の向こうに金北山、妙見山が見渡せ
さながらアルプスを歩いているような錯覚を起す程の展望でしたよ!


真砂の峰から・・・歩いてきた手前「天狗の休場」・・・向こうに金北山・妙見山 これから歩く・・・「マトネ」への登り

真砂の芝生からブイガ沢のコルを経て、小股沢のコル、「マトネ」へ・・・
石花越の分岐からマトネは、直ぐでした。
このように大佐渡トレッキングコースには、要所要所に
色んな名前が付いていてなかなかユニークで楽しいです。


石花分岐からのドンデン山 マトネ・・・(937.5m)

マトネからの道は、カタクリ、シラネアオイ、キクザキイチゲ、ニリンソウ、ヒトリシズカ、
エンレイソウ、イワカガミ、フモトスミレやザゼンソウなどの花の楽園でした〜♪♪
キクザキイチゲも真っ白、薄紫、濃い紫と多彩な色彩で迎えてくれ
またカタクリとキクザキイチゲのコンビ、シラネアオイとニリンソウ、
エゾエンゴサクとシラネアオイなど色んな取り合わせでの写真撮影!!
とっても楽しく忙しかったですぅ〜



タムシバの向こうに・・・ドンデン山(尻立山 940m) ザゼンソウ

マトネから青ネバ十字路まで30分少々で着きました。
時計の針は、午後2時半をさしています。
ここで皆さんとドンデン山まで行って青ネバ渓谷を下るか、このまま青ネバ渓谷を下るか
宿に帰る時間なども検討した結果、今回はドンデン山までいくことは諦めて
青ネバ渓谷を下ることになりました〜
眼の前のドンデン山を見上げると、これから全員で登るのも大変そう〜
致し方ありましぇ〜ん!!
まぁ〜お花は一杯堪能したし、次回に来た時の楽しみに残しておきましょう〜^^;


青ネバ十字路・・・下方向はアオネバ登山口 右方向はドンデン山 青ネバ渓谷は・・・ニリンソウとシラネアイの咲き誇る道でした

青ネバ渓谷は、カタクリは終わっていましたが・・・
ニリンソウ、シラネアオイ、オオイワカガミ、エンレイソウ、シロバナオドリコソウ、ヒトリシズカなど
沢山のお花が咲いて最後まで楽しませてくれました。
青ネバ登山口までバスが迎えに来てくれ、昨日泊まったホテル大佐渡に帰りました。
ホテル大佐渡では、昨日また違ったお料理を堪能させていただきましたよ!

後で気がついたのですが、二日同じ宿に宿泊しないで・・・
二泊目はドンデン山荘に予約していたら、青ネバ十字路からドンデン山まで歩けたかも〜
でも、ホテル大佐渡は大満足の宿でしたので結果オーライと言うことで〜(笑)

5/11(月)朝食後、バスに乗り込み両津港からカーフェリーで新潟港へ・・・
新潟港近くの海産物センターでお土産を買い込み、一路尾道へとバスは走ったのでした。
尾道に着いたのは深夜でした〜


ホテル大佐渡の夕食(5/10) 両津港から新潟港へ・・・

大佐渡ではカラッチが確認しただけでも、30〜40種類の可憐な山野草を見ることが出来ました。
下手な写真ですが・・・
下のスライドショーをご高覧頂き、掲示板に感想などを書き込ん頂ければ嬉しいで〜す♪

大佐渡の花は ・・・ こちら

佐渡島は初めてでしたが、標高1000m前後の山であるにもかかわらず
北アルプスなどの2000m級の山に匹敵する程の素晴らしいお花を楽しむことが出来ました。
また二度でも三度でも歩きたい大佐渡トレッキングでした。
次回は、オオミスミソウが沢山咲き誇っていると言う、姫ケ沢登山口から
金北山→マトネ→青ネバ十字路→蜂ガ峰→ドンデン山荘(泊)→尻立山(ドンデン山)→論天山→金剛山
のコースを歩いてみたいですぅ〜(^^ゞ


三日早く、青ネバ渓谷→ドンデン山荘→金北山→白雲台と歩かれた
だんべえさん」の素敵なレポは・・・こちら


そうそう、帰りの高速からとっても素敵な景色を堪能したので、またブログにアップしますね。
長いレポを見ていただき有難うございました。 m(__)m



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