利 尻 山 (1721m)

2005年7月8日 (金)   

潤平さんの「ゲストギャラリー」で・・・天空の城・・・のようとコメント頂きました!

利尻山は稚内へ向かって、船が島から遠ざかるにつれて・・・
それはもう一つの陸地ではなく、一つの山になった。 海の上に大きく浮かんだ山であった。
左右に伸び伸びと稜線を引いた美しい山であった。 利尻島はそのまま利尻岳であった。

(深田久弥「日本百名山」からの抜粋)


利尻山の火山活動 気象庁HPより

7月5日、しんのすけさんご夫妻と旭川の万葉の湯で会ったカラッチ隊は・・・
6日名寄から天塩を通り稚内港に向けて移動し、7日「フィルィーズ・宗谷」で鴛泊に渡る。
利尻島・鴛泊フェリーターミナルに到着したカラッチ隊は、車で利尻観光後、利尻山登山口に・・・
利尻山への現在の登山ルートは、鴛泊の町から近い鴛泊ルートと、
鴛泊から十数キロ離れた沓形ルートの2つがあるが、カラッチ隊は鴛泊ルートからと決める。
鴛泊ルートは、北麓野営場から登ります。
登山口からの標高差は約 1500m ・・・明日も歩き甲斐がありそうです。
北麓野営場には・・・公衆電話、ケビン、炊事棟、トイレがあり、申し分の無い設備で、
しかも日中は、管理人さんが常駐しているので安心です。
ケビンは予約入れてないと借りれないそうですが、たまたま空いていたので借ることが出来・・・
1棟に4人泊まれ、毛布など寝具は揃っているし、電気もついて快適でしたよ!
ちなみに一泊、1棟2500円でした。 安〜い!!
そうそう、利尻山はトイレブースが設置してあり、登山前に携帯トイレを貰って登ります。
利尻は、アイヌ語で「リィシリ」が語源で “高い島” の意味だそうです。

コースタイム
※ コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね
鴛泊登山口(4:30)→5合目(5:25〜5:35)→7合目(6:30)→8合目長官山(7:40〜7:50))→9合目(8:45〜9:00)
→山頂(10:00〜11:00)→9合目(11:45) →8合目(12:25)→7合目(13:05)→4合目(14:20)→登山口(14:50)

北麓野営場登山口 カラッチ隊が泊まった・・・ケビン(奥) 名水100選・・・甘露泉水
ポン山・姫沼(左)と利尻山(右)分岐 エゾカンゾウが綺麗! トリアシショウマの道


AM4時半に北麓野営場を出発し、3合目の甘露泉水までは歩いて10分程・・・
これより先には水場は無いので、しっかりペットボトルを満タンにして登る。
4合目のポン山への分岐を過ぎると、平坦なトドマツの森林が続き一本道となる。
だんだん道は険しくなり、両側から生い茂った木の枝が頭にあたる。
「利尻・礼文にはこれだけ人が来るのだから、登山道の木を少し整備して欲しいよな〜」
なんて〜言いながら背の高いカケスが登っていま〜す(笑)
やがて6合目・・・第一見晴台に到着! 
ここから展望が開け、礼文島や鴛泊港なども眼下に見えます。
この辺りから植生が変わり、ハイマツなどの低木となり、お花も咲いている。



礼文島が見えてきました

こんなに深くえぐられたような登山道 雨でも降ったら滑りそう・・・


7合目の七曲から第2見晴台までは、ジグザグの歩きにくい道が続く。
登山道は、深くえぐられて岩ゴロゴロであったり、土泥のいかにも滑りそうな道で歩きにくかったです。
そんな歩きにくい道を登っていくと・・・
登山道の脇に、エゾカンゾウやエゾツツジ、ミヤマアズマギクが咲き乱れ、疲れを癒してくれる。
ついつい花の写真に夢中になり、カケスに置いて行かれるぅ〜〜
でも分るでしょ〜 カラッチの写したくなる気持ち!!


エゾカンゾウと利尻山山頂 エゾツツジとミヤマアズマギクが咲き乱れ・・・歓迎


ところが・・・8合目の長官山に辿り着いて驚いた!
端正な利尻富士が「早く登っておいで〜」と言わぬばかりに目の前に聳えていたのです。
そうしてその右側(沓形コース側)はスパッと切れ落ちていたのです!
ここからまだ2時間はかかりそうで〜す(;゜゜)
長官山という名前は、当時の北海道長官がここまで登ったので名前が付いたのだとか・・・
ここで栄養補給と水分補給の為・・・大休憩して避難小屋でトイレ休憩!
小屋の脇にトイレ用ブースがあり、自分で排泄したものは野営場まで持ち帰る。
(避難小屋までにも2ケ所、トイレブースがあります)
ここから先・・・トイレのブースは9合目にあり、そこから上にはありません!



8合目長官山からの秀麗な・・・利尻富士
右下に小さく・・・避難小屋が見えます

イワギキョウ 利尻固有種・・・リシリヒナゲシ

9合目・・・ここからが正念場 ( On Mouse ) 沓形分岐辺りからの山頂(左上)


この9合目に写っている4人の男性チームの方達とは、西吾妻山でもご一緒でした。
そうして稚内から利尻に渡るフェリーでも一緒になり、利尻山も前後を歩きながら登りました。
帰りのフェリーでも又一緒になり、カラッチの利尻山山頂での話題で盛り上がりました!



エゾノハクサンイチゲが・・・空に向かって歓迎の歌・・・歌ってるよ〜♪


9合目から上は溶岩のザレ場で足がズルズル滑り歩きにくいこと、この上なしだ!
落石に気を使いながら登って行くが・・・
上を歩いてる人の後ろから小さな石とか泥が落ちてくる。
ここから先は歩きにくいだけでなく斜度も増す。
上に向かってザイルも張られているが、持たなくとも登れた。
両側がスパッと切れ落ち、登山道の幅が約2m程の危険なケ所も何とかクリアーし、
上を見上げると・・・カケスはとっくに山頂に着いているようだ。



頂上直下の最後の登り 頂上の祠が間近に見えてきた


やったぁ〜〜 利尻山頂で〜す!
登り始めて5時間半・・・AM 10:00 山頂到着です。
山頂からは何も隔たるものは無く、360度の大展望!!
雲を従えた礼文島、鴛泊港なども見え・・・爽快なパノラマが広がっている。
そうしてこの山頂で・・・ある・・・驚くことがあったのです。


利尻山・山頂・・・ 野口健さんと・・・


そう〜あの富士山清掃登山をなさってる登山家の「野口健さん」と記念撮影したのです!
カラッチ隊が頂上でお弁当食べていると、後から登って来られた方が・・・
「野口健さんが撮影隊の方達と登ってきている」と仰るではありませんか〜
これはラッキーなこと、是非ここで待っていようと心に決めました。
待つこと30分、まず撮影チームの方が登ってきて、野口健さんが登って来ました。
撮影が終わるやいなや、カラッチは野口健さんに歩み寄って握手しましたよ〜ん!
そうしてこの写真で〜す!  ヾ(^v^) ヤッタネ
野口健さんはとっても気さくな明るい方で、カラッチついインタビューしたり(笑)
山仲間のとんこさんに携帯で電話して野口健さんの声を届けました。
とんこさんは・・・野口健さんの大ファンだったのです。

2005年、7月5〜8日に、礼文・利尻島にて「野口健ECOツアー」シリーズの撮影が行われました。
7月20日に発売予定のDVD第1シリーズの西表・屋久島・小笠原の第2シリーズとして撮影されました。
来春BSジャパンにて「島は小さな宇宙」〜野口健がふれる自然との共生〜の続編として放送 される予定です
野口は「97年に利尻山に挑戦したが、アタック中にお腹を壊し断念した。
8年ぶりにリベンジ。登頂できて嬉しい。
素敵な山だった。
ただ、山頂直下の登山道が登山者による歩行で削られえぐれている状況は凄まじかった。
木道を敷くなどの対処が至急必要。」と述べていました。

野口健公式サイト・・・より抜粋





利尻山の山頂は本来は南峰らしいが、崩壊が著しく危険なため立ち入り禁止となっていて・・・
現在は、祠のある北峰(1719m)が山頂となっている。


ローソク岩と北峰先端 この斜面が一面のお花畑!  登ってきた稜線・・・ここから下ります


ローソク岩は・・・山頂付近に見られる高さ10メートルほどの奇岩で・・・
2万8千年前の噴火の際のマグマが冷えて固まったものだと言われています。
下りはロープが張ってありますが、滑りやすい砂礫の急坂なので大変です。
途中、カラッチの前を下る女性が何度も足を滑らせて転んでいたので、大渋滞で〜す!
これから登ってきた道をひたすら下りま〜す!


いよいよ下山するカケス!

エゾツツジが並んで見送ってくれました

こうしてカラッチ隊の思い出に残る・・・「利尻山」登山は終わりました。
下山後・・・利尻富士温泉で汗を流し、食事も済ませて・・・
明日の礼文島散策に備え、北麓野営場で車中泊(ケビンは予約で一杯だった)しました。

礼文・利尻のお花・・・散策スライドショー

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