大 台 ヶ 原

一日目・・・大蛇ー→日出ケ岳→七つ釜→桃の木山の家

日   時     2003年5月20〜21日
天   候     
20日   小雨時々曇り
      21日   晴れ


コ ー ス  (1日目) 大台ヶ原ビジターセンター―→シオカラ谷―→大蛇ー―→牛石ケ原―→正木ケ原
             ―→日出ケ岳―→栗谷小屋(昼食)堂倉滝―→七つ釜滝―→桃の木山の家

    (2日目) 桃の木山の家―→平等ー―→猪ケ渕―→千尋滝―→大日ー―→乗船場

地図リンク

山登りの会から三重県の秘境“大台ヶ原・大杉谷”に一泊二日の行程で歩いて来ました。
年間降雨量5,000ミリという世界有数の雨水量を誇る大台ケ原は、南の島屋久島と並ぶ我国を代表する原生林で、
正木ケ原や大蛇ー(だいじゃぐら)など、他では類の無い自然の造形を見ることができます。

一日目は生憎の雨でしたが、それでも一日中カッパを着る程でもなく降ったり止んだりの中、
シオカラ谷からシャクナゲの花を愛でながら、大蛇ーに向かって歩く。
大台ケ原一番の名所と言われている大蛇ーは、真下は熊野川に至る谷底、
向かいには修験道の山・大峰山系を望む目も眩む大絶壁!!
素晴らしい景観に、しばらく我を忘れて立ちすくむほどの感動だった!
大蛇ーの対尾根の中腹に、日本の滝百選に選ばれている「中の滝」の荘厳な姿が望めました。
水量豊かに落ちる滝の高さは200mもあるそうです。
大蛇ーの「ー」とは神が宿る大岩のことで、たかさ300m以上の断崖絶壁が連なっている。


シオカラ谷に下り
大蛇ーに向って歩く (6:10)
小雨の降る中カッパを着て・・・(7:17) シャクナゲの花が咲いて出迎えてくれる
大蛇ー・牛石ガ原・シオカラ谷
分岐 (7:52)
深山幽谷の様相となってきた まさしく蛇の頭のような大蛇ー (8:10)
一番突端で手を振っている
シジュウカラ(右奥)
両端はそそり立っていて、
思わずこんな格好!
大蛇ーから向こうは千尋の谷

牛石ヶ原から正木峠にかけて野生の鹿に出会えるそうだが、雨の為か遠くで数匹確認出来ただけだった
正木峠附近のトウヒ(マツ科の植物)の立ち枯れ(伊勢湾台風で倒れた)は、大台ヶ原の風景の一つとなっている。
十数年前までここが緑豊かな森だったことが信じられない光景だ!
整備された木製の遊歩道が環境を損ねることなく延々と続く。
日出ケ岳山頂は、展望が良ければ東には、熊野灘、熊野湾・・・
西には、大峰山系・・・天候の良い日には、富士山もも見えるそうだが
生憎のお天気で展望が無く残念!!
山頂には無人の気象観測所が設置され、台風シーズンには雨量データーなどで注目されるポイントだそうだ。
平成9年7月には、 1,218mmという記録の豪雨が観測されているとか・・・


牛石ケ原付近通過中 (8:35) 牛石ケ原・正木ケ原・大台荘付近
駐車場 (8:55)
日出ケ岳に向かって・・・ (9:17)
自然を守る為設置された木道を
登って日出ケ岳に
トウヒの白骨林が大台ヶ原独特の景観 日出ケ岳山頂の小屋が見えて来た (9:34)
日出ケ岳山頂(1694.9m) (9:50) 石楠花尾根への下り (10:18) 至る所に、このように
人間の背丈以上の倒木が・・・

堂倉小屋で昼食タイム(40分)
トイレは、有料で
一人100円だった

昼食後、
長い下りに備えて
ストレッチで
脚の筋を伸ばしておく
堂倉小屋近くの延命水で
喉を潤し・・・(12:00)
堂倉小屋・桃の木小屋分岐 (12:43)

日出ヶ岳山頂より三重県側の大杉谷へ下る道は、大杉谷渓谷とも呼ばれ
渓谷は標高差1300M、13キロの山道で、この間12の滝が宮川の本流に落ち注ぐ観瀑コースで
 モスフォーレストと呼ばれる神秘の大原生林と多くの滝を含む渓谷が続く。
「初級者は通行不可、危険・死亡事故多し」の看板もあり・・・
人を受け入れない程の厳しい自然で、96年は事故7件で4名が亡くなっているらしい。
確かに谷沿いのコースなので、うっかりつまずいたり、
一歩足を滑らせれば谷底に転落しそうな危険な箇所はありますが、
コースの
何ヶ所かには鎖が設置してあり、慎重に下ったので大丈夫でした。


堂倉避難小屋まで
標高差550mの急降下あり
堂倉滝に向かうとんこさん (13:35) 堂倉滝(落差18m)にてカケスと・・・(13:50)
堂倉滝と堂倉吊り橋 与八郎滝(落差70m) (14:20) 隠滝吊り橋を渡るカケス

尾根道を歩いるとやがて両側が切れ落ち、滝の音が聞こえてきた。 “堂倉滝”だ!!
堂倉滝は、どっしりと安定した見事な滝で高低差は18mだが、滝の水音の重量感と滝釜の広さが圧巻だ!!
ここからは吊橋や滝が次ぎから次ぎへと現れ、景観を楽しめるが・・・
雨で濡れた滑りやすい登山道は、細くつまづけば谷底へ真っ逆さまと言う様な道で
しかも鎖、鎖の連続で気を引き締めて歩く。
下を覗けば荒々しい大きな岩に何処までも青く澄んだ水の色が、かえって谷の深さを物語る。


光滝(落差40m) (14:53) 光滝から七ツ釜滝の間は事故多発 (15:24)
荒々しい大きな岩、深い水の色
長〜〜い、七ツ釜吊り橋 (15:39) 見事な、大杉谷で随一の
“七つ釜滝”(3段40m) (16:00)
雨の後で滑りやすく慎重に下る
(鎖も二重になっている)

今夜の宿“桃の木山の家” (17:00)

17:00 桃の木山の家に到着。
ここ桃の木山の家にはお風呂がある。もちろん石鹸などは使えない。
早速雨具などを拭いて干してから部屋に入る。
部屋は大部屋であったが、一人づつお布団で寝れるようだ!
雨で濡れた体に、温かいお風呂がとっても有り難かった。


交通手段    ☆ 大阪方面から:近鉄吉野線で大和上市駅下車。奈良交通バスで約2時間。
                   (バスは4月下旬〜11月下旬運行)大台ヶ原ビジターセンター前の駐車場に到着。
     ☆ 名古屋方面から:近鉄・JR松坂駅下車。三重交通バスで約2時間
(大杉谷の登山口から徒歩で1日行程)         

お問い合わせ先  大台ヶ原ビジターセンター(大台ヶ原登山、自然観察など総合案内) 07468-2-0001
                   上北山村役場産業観光課(現地へのアクセス情報・宿泊案内など総合情報) 07468-2-0001
        大杉谷登山センター(三重県宮川村方面からの登山情報) 05987-8-3338


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