2013年・日本百名山完登山旅
大 朝 日 岳 (1870m) 99座目

2013年8月12日 (月) 〜 13日(火)  ガス のち

8/10に飯豊山を下山したカラッチ隊、459号線を走り道の駅・喜多の郷で車中泊し、121号線を走り米沢に出て
9号線を走って古寺鉱泉に向かう予定であったが・・・
大朝日岳登山口までの道路状況を大江町役場まで立ち寄り、宿直の課長さんに尋ねると、
どうやら大江町から大頭森山トンネルを経ていく道は現在通行禁止となっているらしく、
西川町の大井沢方面からでないと入れないと言うことで、27号線の大江西川線から古寺鉱泉登山口迄辿り着きました。
登山口に着くまで何度も行き止まりになっていたり、道を尋ねることになったのです!


この度の山旅で10座目にして、初めての大眺望!

朝日岳はそびえ立つ孤高の火山と異なり、
大朝日岳、西朝日岳、寒江山、以東岳を主稜とする連峰であり、その主峰が大朝日岳です。
山容は南北から見ると気品ある三角錐で、盟主の名に恥じません。
登山道は山頂から延びる4つの尾根すべてに開かれており、よく整備されていて、
連峰縦走の要ともなっています。
飯豊連峰と同じく花崗岩が隆起した山塊で、渓谷は激しい浸食のためまさに峻嶮ですが、
稜線一帯は大らかな広がりを見せています。
頂上からは会津磐梯山や鳥海山も見えるらしいけど、果たしていかにぃ〜

コースタイム (※ マイペースでゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
8/12 古寺鉱泉登山口(5:30)→合体の樹(6:20)→一服清水(7:35)→三沢清水(8:50)→古寺山山頂(9:35 食事 10:10)
銀玉水(12:20 休憩 12:45)→大朝日岳避難小屋(13:25)→
大朝日岳山頂(13:40〜13:55)→大朝日岳避難山頂(14:05)

8/13
大朝日避難小屋(5:45)→大朝日岳山頂(6:00〜6:15)→大朝日岳避難小屋(6:35)→銀玉水(7:00 休憩 7:25)
→古寺山(8:50)→三沢清水(9:15 朝食 9:40)→一服清水(10:15)合体の樹(10:55)→古寺鉱泉登山口(11:30
)

古寺川に沿って進み・・・ 古寺鉱泉・朝陽館の脇を通り・・・

古寺鉱泉登山口には他から入山出来ない為か沢山の車が止まっていました。
駐車場にはトイレもあります。
駐車場から古寺川に沿って5分程歩くと、昭和の香りがするたたずまいの古寺鉱泉・朝陽館です。
古寺鉱泉前の木橋を渡り建物の裏手に回りこんで、山腹をジグザグの登りで尾根上に出ました。
ブナとヒメコマツに囲まれた気持ちよい登山道を1時間程登って行くと
大きな看板に「合体の樹」と言う文字が・・・イヤァ〜本当に合体しているぅ〜
ブナの枝がしっかりとヒメコマツの肩に手を回してますね!
そこのあなた、まるでカラッチとカケスのようだと言ってませんか〜(笑)
なんとブナとヒメコマツの樹の間には、ハート型の石まで埋め込んでありましたよ。

合体の樹・・・右がブナで左がヒメコマツ

ブナ林の中を軽快に登って行きま〜す!
前回の飯豊山でかなり疲れたので、今回は大朝日小屋に一泊するので気分的にも楽ですが・・・
古寺鉱泉(670m)から大朝日岳(1870m)の標高差が約1200mもあるのです。
中腹をトラバースして一服清水に到着!
一服清水から10分ほどでハナヌキ峰分岐に着きました。
(※ 日暮沢口・・・途中の道路が土砂崩れのため通行止となっています)
ハナヌキ峰からの道が右手から合流し、コースはこの先から急登となりました。
まもなくして三沢(さんざ)清水に着いたようです。
カラッチ隊が歩いた時には三沢(さんざ)清水には冷たい水が溢れてましたが、
豪雨により洗掘され、現在水が出てないそうです。
尚、一服清水と三沢清水も大朝日避難小屋の管理人さんが水を引かれたらしいです。
下山時には、この三沢清水の冷たいお水にトマトを冷やして
朝食を食べましたよ!


三沢(さんざ)清水   ↑
←     一服清水

三沢清水で小休憩して古寺山目指して歩きました。
登山道は古寺山に向かって傾斜がきつくなりましたが・・・
全般的に飯豊山に比べると、とっても歩き易いトレイルでしたよ!
ブナの木陰で涼しくて、喉もさほど渇かず歩くことが出来ました。

根っこだらけの道・・・ 今度は石ころだらけの道・・・

ただ古寺山までの道で深くえぐられたような箇所もありました。
この辺りで当年とって88歳の男性(若者?)二人連れにお会いし、元気を頂きました。
何でも毎年、お二人で大朝日岳まで登られているそうで、
今年は米寿の祝いで登ったのだと嬉しそうにお話されてました。
「古寺山ももうそこですよ! 頑張って〜」と逆に励まされました。


古寺山の頂上が近づいてくると穏やかな登りとなり、ブナ林も開けてきて
古寺山に到着!!
古寺山には標識と三角点があり、一気に展望が開けました。
目の前にはこれから向かう雄大な大朝日岳、そうして左に小朝日岳が聳えています。
小朝日岳への登りは結構きつそう〜^^;
小朝日に登らず脇道を通り、大朝日岳に向かうルートも確認できました。
カラッチ隊も小朝日岳はスルーしちゃいますぅ〜(汗)

古寺山々頂(1501m) 古寺山からの小朝日岳(1648m)

左より古寺山からの大朝日岳、中岳(1812m)、西朝日岳(1814m)

古寺山から少し下り、急坂を登っていくと小朝日岳巻き道分岐の標識がありました。
ここを右に進み脇道へ・・・

小朝日岳との分岐・・・大朝日岳まで3、5キロ 小朝日岳・大朝日岳分岐

しばらくトラバース道が続いた後巻き道は下りとなって、涸れ沢の源頭部のような所を通り
ほどなく熊越の分岐で小朝日からの登山道と合流しました。
急峻な下りを経て熊越の鞍部に到着!!
更にダケカンバやブナの木立に囲まれ展望のきかないトラバース道を歩きます。

一旦下って、登り返します

熊越の鞍部から登り返すと一気に稜線に出ました〜♪
歩く先には大朝日岳や大朝日避難小屋が見えて、急に元気が出てきました。
ここから稜線漫歩なので、ルンルンで歩けましたよ!
この辺り、7月初旬にはヒメサユリが咲き乱れ、ヒメサユリ道になるらしいですよ!

霞んでがいるが・・・大朝日岳が視野に 孤高の人・・・何をか思う!

少し霞んではいるものの左前方に端正な大朝日岳の頂上部が見え、
その右側に大朝日避難小屋がこの目で確認できました。
右画像の右端には大きな雪渓ガ見えます。
次の水場・・・銀玉水(ぎんぎょくすい)は、その雪渓の左手前辺りにあるようです。
稜線を少し登って行くと、霊山朝日嶽神社奥社の碑とケルンが建っていました。
朝日嶽神社奥宮にでると、正面に避難小屋・大朝日岳・中岳と左右に展望が広がります。
朝日嶽神社奥宮から少し歩くとこんな岩場もありましたが、それも少しの間です。

この坂を越えたなら・・・ 左画像の中央上の岩場

4年前(2009年)の12月末、30mの突風にあおられガンガラ沢に滑落し亡くなられた方の
お話を大朝日小屋の管理人さんから聞きました。
ガンガラ沢は、大朝日神社奥社付近の真下にある沢で、大朝日小屋の前から良く見えました。
落ちた地点は小屋まで300m程の距離で、夏山なら小屋まで10分位の場所だったそうで
何でも強風に煽られたそうです。
(下の左画像にカーソルを当てると、ガンガラ沢の画像が見れます)

大朝日岳と避難小屋を仰ぎ見る・・・On Mouseでガンガラ沢 振り返って・・・小朝日岳と歩いて来た稜線

この辺りまでの登山道脇や、銀玉水の近くに咲いていたお花達

ヤマハハコ ヨツバシオガマ コキンレイカ マツムシソウ
ミヤマクルマバナ? モミジカラマツ ミヤマリンドウ ミヤマキンポウゲ
シロバナタカネニガナ ハクサンシャジン ウサギギク トモエシオガマ

朝日連峰随一の水と言われる銀玉水(ぎんぎょくすい)の水場に着きました。
左へ5メートルほど下ると冷たくて美味しい水が溢れてました。
雪渓の下を通っているのでしょうか〜 
余りの美味しさに300mlをがぶ飲みしちゃいました。
担いできた水を全部捨てて、冷たい水に入れ替えましたよ!
休憩&行動食で、最後の大朝日岳への登りに備えました。
大朝日岳は適当な距離に水場があって、「これなら2リットルも水を担がなくて良かったよ」って
カケスが言っておりました〜

銀玉水(ぎんぎょくすい)へは、5メートル程下る 冷たくて美味しい・・・銀玉水(ぎんぎょくすい)

銀玉水を過ぎると丸太と石を組み合わせた階段が続き急坂となります。
ダラダラ坂なんだけど、こんな道が一番疲れるカラッチですぅ〜
カケスの姿はもうカラッチの視界からは見えましぇ〜ん!
トレイルにはヨツバシオガマやウサギギク、ニッコウキスゲ、コバイケソウの花が咲き
急な登りの疲れを癒してくれます。
おぉ〜 大朝日避難小屋が見えてきましたよ!!

結構しんどいダラダラ坂 大朝日避難小屋と大朝日岳が近づいた!

大朝日避難小屋で今夜の宿泊手続きをして、頂上を目指しました。
残念ながら、ガスが出ていて360度の展望ならず!!
辺り一面・・・真っ白け〜〜
でも明日の朝もう一度山頂を踏むので写真だけ撮って大朝日小屋へ・・・

大朝日避難小屋 一面のガス(笑)

豪雪地帯の大朝日岳、冬場は小屋へは二階から出入りするようです。
長い梯子が二階にかかっていました。
小屋の右側に進むと、中岳から西朝日岳さらに以東岳へと続く縦走コースです!
大朝日小屋では、登山口でカラッチ隊より一足先に出発された横浜からのMさんが
カラッチ隊の到着が遅いので心配して下さってました。
また大阪から来られたfull moon さんとも夕食までの間、楽しく談笑させて頂きました。
この方、リュックから色々な山道具が出てきて、Mさんと大笑い!!
大きなリンゴと包丁が出てきたのには吃驚しました。
そうそう、大朝日避難小屋の小屋番さんも楽しい方でした〜

大朝日避難小屋の近くに咲いていたお花達!

ウメバチソウ タカネナデシコ クルマユリ ハクサンフウロ

大朝日小屋の周辺は柵で山野草を守ってあるので、どの花も見事な群生でしたよ。
山頂への道でヒナウスユキソウも見れました。
そうして「あれっ、イイデリンドウが゙・・・]と思って、良く見るとミヤマリンドウでした。

ヒナウスユキソウ ミヤマリンドウ

避難小屋前からの夕焼けはガスっていたので見れませんでしたが・・・
翌朝、素晴らしいご来光を眺めることが出来ました。
「後一座、幌尻岳を無事に登れますように・・・」と願いながら拝みました〜(*^^)v

大朝日避難小屋前からの日の出

ご来光を拝んだ後、カケスともう一度、大朝日岳に登って眺望を満喫しました。
山頂からは一昨日下山して来た飯豊山が見え感激!!

大朝日岳山頂(1870m)・・・On Mouse

山頂は360度の大パノラマ!!
飯豊連峰会津連峰鳥海山月山と、素晴しい展望が広がっていました。
早朝のせいか少し霞んでいますが、祝瓶山への稜線や
古寺山から歩いて来た稜線も手に取るように分りましたよ!

大朝日岳山頂から、歩いて来た稜線・・・

山頂から・・・気持ちの良さそうな祝瓶山への稜線!

山頂から鳥海山と薄っすら月山も見えました!

さぁ〜 山頂からの眺望を思いっきり楽しんだ後・・・
まずは古寺山目指して下山です!
小朝日岳に登ろうかとも思いましたが、少しガスってきたのでそのまま下山ですぅ〜^^;

古寺山に向けて下山! 小朝日岳の大きな山容を見上げながら・・・

途中で何度も休憩しながら下ったので5時間少々かかりました。
大朝日岳は急登の連続というようなタフな登りもほとんど無く、眺望も良好で素晴らしかったです!
前回の飯豊山がアップダウンの連続だったので余計そんな気がしたのかもしれません。
ブナの林の中を快適に下って、11時半に古寺鉱泉登山口の駐車場に到着。

ブナ林を快適に下る!

下山後、大井沢の温泉・ゆったり館に立ち寄って汗を流し・・・
月山ICから山形自動車道に乗り、村田JCTから東北自動車道→仙台南部道路を経て仙台港まで走ったのです!
途中で携帯から仙台港の太平洋フェリーに電話して、苫小牧までの予約状況を確認しましたが
丁度お盆の期間と言うこともあってキャンセルも無いとのこと・・・
これでは仙台港近くで何日か待たないといけないと思っていたのです。
ところが、仙台港の太平洋フェリーに着いて、カラッチが直談判してなんとその日の
19時40分発の便に乗れたのですぅ〜
太平洋フェリーの受付の方に「急に北海道に渡らなければならない事由が発生して困ってるんです」と言うと、
奥から上役の方が出て来られて「何とかキャンセルがないか探してあげて」と・・・
こうしてB寝台の準個室で二人で47000円(マイカー分含む)でした。
A期間(一番混み合う時期)なので致し方ありません。
でも大朝日岳から下山したその日のうちに苫小牧行きに乗れたって凄くないですか〜(^^ゞ
さぁ〜 後はいよいよ百名山最後の山・幌尻岳で〜す!

大井沢温泉・ゆったり館

2013年・日本百名山完登の山旅速報

日本百名山完登までの経緯と記録


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