南アルプス・光岳(2591m)


2008年8月3日 (日)   

7/31に聖岳から下山後、椹島→畑薙ダム駐車場→川根町の温泉に浸かって
道の駅フォーレなかがわ茶茗館に移動したカラッチ隊!
この道の駅は、広々した芝生のとっても気持ち良い所でした〜
トイレもとても綺麗で、水場もあり他に車もいなくて最高でした。
茶茗館のおばちゃまに、冷たい静岡のお茶一本づつ頂いちゃいましたよ。

こんな茶畑でまったりしながら・・・ 道の駅フォーレなかがわ茶茗館の休憩所

翌 8/1に天竜川沿いに下って、信州千野千石平道の駅に泊り・・・
8/2 には、光岳に登山の為に易老渡登山口駐車場に移動したのでした。
152号線を走り、上島トンネル手前の南アルプス登山口の表示に従って進み、
発電所がある所で橋を渡ると、易老岳方面の標識がありました。
熊出没の立て札もありましたよ!
易老渡登山口の駐車場には、日曜日と言うこともあって満車状態でした。
なんとか1台止めれるスペースを見つけて駐車し、今夜はここで泊ります!
駐車場は2、30台止めれそうで、トイレも水場もあります。

南アルプスの南の最南端にある光岳・・・と書いて「てかり岳」読みます。
山頂から少し下った所にある岩が、
山麓から見た時に「テカッ」って見えるから、そう呼ばれるようになったらしいです!
光岳に登るには、易老渡から易老岳を経て登るのが最短アプローチですが、
それでも標高差を 1700m 登るので、結構急登なのですぅ〜


遠山川を遡って行く途中・・・
川原に下りて
昼食を作ったのですが・・・
沢山川釣りしてる人を
見かけました
こんな大きな岩魚を
釣り上げていましたよ!
一匹あげるって言われたけど
さすがにカラッチ貰えなかったよ
遠山川に架かる登山口の橋 光小屋からのメッセージ

駐車場から少し戻った所の遠山川に架かる赤い小さな橋が登山口で、
登山ポストが設置されていました。
本日はかなり急登で長丁場なので、午前4時に出発で〜す!
登山口には、光小屋からのメッセージが書かれた看板が立っていましたよ!
そこには宿泊料金の他に、こんなことが書かれていました。
食事の提供は50歳以上かつ3名以下のグループで
午後3時までに手続きされた方のみに限らせて頂きます(全員50歳以上)。
ただし三伏峠以北より縦走して来られた方は、50歳以下でも提供させて頂きます。
カラッチ隊・・・年齢はクリアー(笑)
三名以下もクリアー、午後3時までに光小屋に着けばOKで〜す!
果たして3時までに光小屋に着くことが出来るでしょうか〜

コースタイム (※ マイペースでゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
易老渡登山口(4:00)→面平(6:00)→易老岳(9:15)→静岡平(11:40)→光小屋(12:00)→光岳山頂(12:15)→光小屋(泊)
光小屋(5:10)→光岳山頂(5:25)→光小屋・下山開始(5:55)→易老岳(7:40)→面平(8:45)→易老渡登山口(10:45)

いよいよ標高差1700mの登山開始! 面平・・・

最初から40度以上もあろうかという急斜面をジグザグに登り、
面平と言う少し開けた場所に出ました。
広葉樹林帯の少し明るい尾根で、滴り落ちる汗をぬぐい、
ここで朝食のオムスビを頬張り、冷たいフルーツで元気をつけます。
途中こんな大木に出会いましたよ〜(^^ゞ


そこからまた、ただひたすら黙々と樹林帯の中を歩き続けます。
単調な登り一辺倒の登山道に飽き飽きしたころ・・・
樹林帯の中で一箇所だけこんな風に、木をなぎ倒したような不思議な光景に出会いました。
大きな木は殆ど折れて、何だか不気味な感じでしたよ!
ここ光岳の登山道は、未だ原始のままの姿のような原生林の中を歩くのです。
何だか一瞬、何世紀か前に戻ったような不思議な感覚でしたよ。




急登の尾根になり、ツガやモミなどの木々が目立つようになり・・・
登山道も何だかあるがまま〜〜(笑)
木の根っこの歩きにくい登山道を歩き、まず易老岳を目指します。
高い木々に阻まれて殆ど展望はなかったのですが・・・
樹林帯の中に、先日カラッチ隊が歩いた聖岳が頭を覗かせていましたよ!
途中で聖岳でご一緒になった栃木のご夫妻と前後しながら歩きました。



登山開始から実に、5時間と少しやっと易老岳山頂に到着で〜す!
がしかし・・・ここも樹林帯の中で全く展望はありません。
易老岳山頂は、三角点の石碑と標識が立ってるだけで、何だかテント場って言う雰囲気でした。
光岳への道と、茶臼〜上河内〜聖岳へ向かう道の分岐があり
ここには沢山のザックがデポしてあり、どうやら光岳まで往復してくるようです。
実際に茶臼岳からの登山者も多いようでした。

易老岳(2354m)山頂・・・茶臼岳・光岳・易老渡分岐点 三吉平辺りからの・・・光岳(向かって右)

易老岳山頂から、鬱蒼としたシラビソの樹林帯を下ります。
易老岳から光岳方向へ下って行く途中で、初めて光岳が見えてきました。
三吉のガレと呼ばれる崩落地の上を通り、最鞍部の三吉平(2200m)に出ました。
三吉平からは、展望が良い時には中央アルプスの山並みが見えるらしいが、
今日は残念ながらガスっていて見えましぇ〜ん(^^;
ここから石がゴロゴロした谷筋の登り返しが始まりました〜(汗)
この沢筋・・・行けども行けども急斜面は続くのです。

  
 こんな涸れ沢を登って行きます 
易老渡からづっと
登ってきた足に堪える
きつい登りが続きます

易老岳から150m程下り
光岳まで今度は390m程
登り返すのです!

茶臼岳から縦走して来た
と言うグループの方が
 この登りが一番きついですが・・・ 
後少しだからと励まして
下さいます
登山道脇には・・・
トリカブトの蕾が沢山!

最鞍部の三吉平までは、まるっきりお花には出会いませんでしたが・・・
ここから少しづつ山野草が見れるようになりました。
でもお花の数は他の山と比べて、極端に少ないですぅ〜

シナノオトギリ ハクサンイチゲ ハクサンフウロ
イワツメクサ トリカブト キバナノコマノツメ

やっと水場のある静高平に着きました。
が・・・水場には水は流れてなく、涸れ沢でした〜(T_T)
ここの水場に水が流れている場合には、水を汲んで登らないと光小屋では水をもらえないのです。
でも今日は一滴も流れてないので、光小屋で水を貰えるでしょう〜
静岡平って、何だかネーミングがいいですね〜
ハクサンチドリが咲いてましたよ!
静岡平で今朝、易老渡から登って光岳まで行ってきたと言う青年に出会いました。
ワオ w(°o°;)w 何と言う健脚!!

静岡平 ハクサンチドリ

静高平から緩やかに登ると、広い草原のセンジヶ原に着きました。
センジヶ原は、山野草保護の為に敷かれた木道が、
真っ直ぐに光小屋に向かって伸びています。
何だかとっても開放感溢れる高原と言った雰囲気で〜す!
ここで左に分けるとイザルガ岳(2540m)に行くようです。
でも展望があまり良く無いので、そのまま光小屋目指して歩きま〜す!

センジヶ原の木道の先に・・・光小屋 ウサギギク

12時ジャスト・・・光小屋に着きました〜\(^o^)/
早速宿泊の手続きをして、ログハウス風の小屋の二階に寝場所を確保出来ました。
この光小屋は、県営の小屋で、原田臣久さんとおっしゃる
管理人さんご夫妻が独立採算制で運営をまかされているそうです。
あの登山口のメッセージ通り、細やかにトイレの使用とかお水のこと等の説明がありました。
お水は、水場がかれている場合のみ一人ペットボトル500一本下さるそうです。
トイレはバイオ式トイレでとても綺麗したよ!
もちろん部屋もご覧の通り、ランプが下がりとても綺麗で、
関心したのはザック置き場がそれぞれの部屋の通路の上に作ってありました。

光小屋・・・(On Mouse)小屋の前に咲いていたニッコウキスゲ ランプが下がった綺麗な小屋

光岳山頂(2591m)・・・(On Mouse

小屋に荷物をおいて、小屋から15分の光岳まで登ってきました。
大井川源流の看板が立つ窪地の小高い丘に、光岳山頂標識がありました。
山頂標識の周りは木々に阻まれて、展望があまり利かないのが惜しいですね!
でも近くに東方に展望の開ける場所があり・・・
ガスの中から南アルプスの最南部の山々が見えました。
何でも山頂付近のハイマツは、世界最南端の自生地だそうですよ!

光岳山頂より向かって左から・・・聖岳(3013m)・上河内岳(2803m)・茶臼岳(2604m)

光岳から10分ほど
 西側の尾根を下ったところにある 
光岩 !!

光岳の語源は・・・
この岩塊が
遠州灘方向から見ると
白く光って見える
ことから
そう呼ばれるように
なったらしい!

部屋の窓からこんな大きな富士山が、イザルガ岳の肩に見えましたよ!
翌朝、茜色に染まる富士山・・・(ピンボケ 笑)で〜す!

小屋の窓から富士山が望める絶好の場所に・・・
光小屋はありました。
もう少しお天気が良ければ、最高のロケーションなんだろうなぁ〜(^^)/~~~
光石やイザルガ岳、天気の良い時の光岳からの眺望は・・・たけさんのレポでどうぞ〜

さて小屋に戻ってみると聖岳でご一緒だった栃木のご夫婦と隣合わせでした。
なんとこのご主人の方が、光岳で百名山達成なんだとか〜
百名山登頂の垂れ幕を持ったそのお顔が、喜びで綻んでいましたよ!
百名山のお話に花が咲いたのは言うまでもありません。
あぁ〜カラッチ隊も何時の日かあやかりたいなぁ〜
そうそう、光小屋ではこの山で百名山に達成下人にだけ、特別に
光岳山頂バッチに「百名山達成」記念と刻まれたバッチをプレゼントして下さるそうですよ!
そのせいか否か、光岳を百名山とする方も多いらしい。
それと光岳・・・輝く山と言うこともあるとか・・・

光小屋の管理人さんの奥様がなかなかユニークな方で・・・
食事の時に「お茶は湯のみはありません、どんぶりで飲んで下さい」と仰り
お茶の入ったヤカンは、決してその手から離されましぇ〜ん!
何故かと言うとお茶碗にお茶を注ぐのに、実に器用にヤカンを高く持ち上げて
どんぶりの周りから注がれるのです。
こうするとどんぶりに付いた米粒は、綺麗になるって訳です!
お水がない山小屋ならではの知恵ですね。
なお貴重な水は、管理人さんが水場から担ぎ上げられるそうですよ。
それにしても朝のおかずのメインが炒り卵だったのには、泣けたぁ〜(笑)

光小屋の夕食・・・(On Mouse)で朝食 茨城の百名山達成者

さて、登ってきた道を下るだけで〜す!
しかし標高差 1700m 下るのも容易ではありましぇ〜ん。
今日も光岳目指して沢山の登山者が登ってきます。
口々に「易老岳はまだですか〜」って聞かれます。

もしかしたら快晴だったら、また違った印象を持ったかも知れませんが・・・
光岳は 2591m と標高が低いからか・・・
登山口からの標高差も大きく、登山道からの展望は無い、お花は少ないと三拍子揃い
カラッチ的には百名山にしては、何だかなの山でした〜(汗)
しかもカラッチ隊が登った時には居なかったのですが、ヤマヒルも多いのだそうです。
下山した後に聞いて、リュックや着ている物を入念に調べましたが
ヤマヒルは見つからず・・・ホッ(^^)h

コバノイチヤクソウ ガレ場の下りも足にきますぅ〜 バイケソウ

登って来ただけ下りが待っているのです。
長い下りをまだかまだかと歩き続けてやっと登山口が見えてきたその時・・・
何やらカメラを構えたご夫婦が「お帰りなさ〜い」って微笑んでいらっしゃいます。
一瞬観光客の方?って思ったけど、こんな所に観光客はいるはずもなく・・・
?!? なカラッチでしたが、そのカメラマンこそ〜
あの「かつとんさん」だったのですぅ〜
ワオ w(°o°;)w なんでここにかつとんさん夫妻がいるの〜
なんとカラッチ隊の下山を待つ為、伊那からわざわざ来て下さり・・・
冷たく冷やした牛乳やトウモロコシ、トマトなどの差入れを持って
待っていて下さったのです!!
乾ききった喉に、冷たい牛乳のなんと美味しかったこと〜
かつとんさん、☆⌒(*^∇゜)v ありがとう!

かつとんさん差し入れの冷たい牛乳 日帰り入浴施設・遠山郷「かぐらの湯」 「かぐらの湯で頂いた唐揚げ定食

かつとんさんご夫妻と一緒に、道の駅 遠山郷 かぐらの湯に浸かり汗を流し
レストランで一緒にお食事をしましたよ! 
その時にも奥さん手作りのインゲンの黒胡麻和えやカボチャの煮物などもご馳走になり
楽しい時間はあっと言う間に過ぎ去り、お別れする時間となりました。
カラッチ隊はもう一度ゆっくり温泉に浸かって、今夜の宿はこの温泉で〜す!
と言っても温泉の駐車場(道の駅)に車中泊ですよ〜ん(笑)
さて次は、南アルプス最後の山・・・塩見岳で〜す。

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