南アルプス・塩見岳(3051m)

塩見小屋に変なおじさん現れる!



2008年8月10日 (日)〜11日(月)   

8/3(日)に光岳から下山後、遠山郷道の駅・かぐらの湯に浸かって
8/4(月)お天気良かったけど、遠山郷道の駅・かぐらの湯でゆっくり過ごしたカラッチ隊・・・
塩見岳に登る為、飯田市の花の里いいじま道の駅に移動したのでした。
しかしこの時期、夏本番で例年なら一番お天気が安定しているはずなのにぃ〜
まさか〜ここ花の里いいじま道の駅
4泊5日もお天気待ちで過ごすことになるなんて思いもしませんでした〜(^^;
午前中お天気でも、お昼頃には黒い雲が出て雷が鳴っちゃって〜
なかなか塩見岳に登るタイミングが掴めないでいました。

花の里いいじま道の駅 頂いた果物&野菜

でも・・・この花の里いいじま道の駅でとっても良いこともあったので〜す!
ここの駐車場で4泊もしたお陰で、すっかり道の駅の駅長さんともお友達になり・・・
なんと前日の売れ残った野菜やフルーツを一杯頂いたのでした。
それだけではありましぇ〜ん! お漬物も頂いたり・・・
こんな素敵な夕日を眺めることも出来ましたよ!

花の里いいじま道の駅の休憩室 こちらで食事準備・・・(On Mouse

また上の左の画像のような広いスペースが、夜間でも自由に使えるようになっていて
ちょっぴり背中が痛かったけど、寝袋で大の字で寝れました〜(笑)
お天気が悪い時などここで食事も出来るし、とっても綺麗でした。
そうして道の駅の表玄関口の端にあるこんなログハウス風の中で、貸切で食事の準備!
もちろん道の駅を後にする時には、カケスがご覧のように綺麗にお掃除しましたよ。
道の駅でやはり同じように山旅中の、
山口のNさん夫妻、宮城のWさん夫妻ともお友達になり話に花が咲きました。

さて何とかお天気も安定してきて、花の里いいじま道の駅から
三遠南信自動車道(矢筈トンネル)を走り152号線から、鳥倉林道に・・・
鳥倉林道は全線舗装されていましたが、時折小さな落石が道に転がっていましたよ!
駐車場に着くと、結構車が止まっていて人気の山って分かります。
カラッチ隊は今夜はここに泊って、明日の朝早く出発なので、
トイレの近くの水場(沢水が流れていた)付近で、夕食の準備をしたりして過ごします。
お昼過ぎに到着した人も、三伏峠小屋に泊ったりテント泊の方は
この時間からでも沢山登っていきます。

コースタイム (※ ゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
一日目 鳥倉林道終点(4:40)→豊口山コース登山口(5:20)→念仏山(10:05)→三伏小屋・塩川分岐(7:35)→三伏峠(8:00〜8:25)
→三伏山(8:35)→本谷山(9:35)→塩見小屋(11:30)
二日目 塩見小屋(5:10)→塩見岳・西峰(6:05)・→塩見岳東峰(6:10〜6:40)→塩見小屋(7:25〜7:45)→本谷山(9:10)
→三伏山(10:00 昼食 10:30)→三伏峠小屋(10:40)→豊口山コース登山口(12:20)→鳥倉林道終点駐車場(12:55)

南アルプスのほぼ中間に位置する雄峰・・・塩見岳
命名の由来には、山頂から長野県側の鹿塩集落で塩を焼く煙が見えたからとか、
山頂から遠州灘の潮が見えたからとか諸説があるそうです。
さらにこの山を有名にしているのが、峠の中で日本最高所にある三伏峠(2560m)である。
その昔、交通機関が発達する前に・・・
伊那谷と駿河、甲斐を結んだ伊那街道の最高所で休む旅人を、
塩見岳はそっと見下ろしていたのだろうか〜
( 信州山岳ガイド・塩見岳より抜粋 )

駐車場は満杯! 鳥倉林道・豊口山コース登山口

鳥倉林道駐車場の直ぐ先には、ゲートがあってそこから40分程林道を歩き
簡易トイレのある広場にバス停もありました。
ここは豊口山コース登山口とか鳥倉登山口と呼び名があるようですよ!
駐車場からここまで、この時期一日2本バスが通っているので便に間に合えば
この林道を歩かなくてもいいのです。
カラッチ隊、早朝出発なので勿論歩きましたよ!
案内板に、豊口山登山口から三伏峠まで3時間と書いてあります。
p(#^∇°)q ファイトッ


植林された唐松の樹林帯の急坂を黙々と登り、高度を稼ぐと
シラビソの大木が目立つ深い森となりました。
この辺りの木にはすべて白いテープが巻かれ、鹿の防護策でしょか〜
約30分程で三伏峠へ続く稜線のコルに到着し、巻き道を進むと
やがて登山道は、苔むした薄暗い一本道となり・・・
木で作った梯子や階段が現れ、樹間から中央アルプスの峰々が見渡せました。
この辺りで「花の里いいじま道の駅」でお会いした、山口のNさんご夫妻と登山道でバッタリでした。
Nさん夫妻は昨日登られて、今朝三伏峠小屋から塩見岳往復されたようです。
何だかご縁がありそうで嬉しい再会でした〜(^^)
豊口山とのコルに出て、反対側の尾根を進んで行きます。
さらに歩くと水場に到着しましたが、チョロチョロしか出てないしぃ〜
水は充分担いでいるので、通り過ぎちゃいました。



登山道は、おおむね歩き易い道ですが
こんな木の階段や梯子も何箇所か
ありましたよ!


まもなく塩川土場からの登山道との合流地点に到着!!
整備された階段状の登山道と木道を歩いて、三伏峠小屋に到着で〜す。
ここ三伏峠は、日本で一番高い峠(2560m)だそうですよ。
大勢の団体さんが休んでいたので、水分補給と羊羹、フルーツを食べ直ぐに出発です。

日本一高い峠・・・三伏峠・2590mOn Mouse)で三伏峠小屋

実は塩見小屋にはテント場はなく、テント泊の場合はこの三伏峠小屋の下にある
テン場を利用するしかないのです。
と言うことは、テント泊の方は塩見岳をここから日帰りで往復することになります。

本谷山・天狗岩・塩見岳などを見ながら、快適に歩きます

これより三伏峠から三伏山(2615m)を越えて、本谷山(2658m)に・・・
これから歩く塩見への稜線が見えて、ワクワクしちゃいます。
権右衛門山の後ろに、北岳・間ノ岳・西農鳥が薄っすら見えます。
塩見の右横には、蝙蝠岳も肉眼でかなりハッキリ見えましたよ!
この辺りは、周りの景色も良く見えて快適に歩けま〜す。
本谷山(2657.9m)へは、150mほど登り返しがありました。
本谷山から権右衛門山をトラバースして、塩見小屋を目指して歩きます。



シラビソの樹林帯を歩いて・・・(On Mouse) ↑

最後の急登を登りきると・・・    →


本谷山からアップダウンを繰り返し・・・
塩見小屋まで樹林帯をなだらかではあるけど、結構な距離を歩きます。
登山道はちゃんと整備されていて歩き易い道です。
途中で食べた、「花の里いいじま道の駅」で頂いた桃がとっても美味しかったぁ〜
最後少し急登の岩場がありますが・・・
そこを登り詰めるとハイマツの中に塩見小屋が見えてきました。
今まで南アルプスを歩いて来て、小屋やトイレがとても綺麗で驚いたのですが、
この塩見小屋、こじんまりとした相当古い建物でした〜
小屋に着いて直ぐ、トイレの説明がありましたよ!
トイレは男性は無料で、女性は袋を取りつけるタイプの携帯トイレでした。
宿泊客には三枚づつ無料で配られ、まだ必要な方は100円で買うことが出来ます。
また水場が無いので小屋の方が毎日15分ほど下って、ペットボトルに入れて運ばれ・・・
一人500ミリのペットボトルを1本頂き、欲しい方は一本200円で分けて下さいます。
塩見岳の上にガスがかかってたので、今日は小屋でゆっくり寛いで
明日の早朝、塩見岳に登ることにしちゃいました。

塩見小屋(On Mouse)で・・・小屋内部 夕食(On Mouse)で・・・変なおじさん

塩見小屋は団体で一杯だったので、カラッチ達は奥の青い屋根の仮設小屋でした。
実は登ると決めた前日に予約の電話を入れたのですぅ〜
この仮設小屋に、あの変なおじさんが現れたのです。
カラッチ達は小屋で豪華な(?)夕食を頂いたというのに・・・
この変なおじさんはなんと夕方の寒い時間に、ステテコ姿でカップラーメンを両手に
現れたのでした〜〜(笑)
カラッチの塩見岳レポのタイトルが・・・
「変なおじさん塩見小屋に現れる」に決まったと言うと部屋中、笑いの渦でしたよ!
( ※ 変なおじさんには、レポに登場いただくことは快諾して頂きました )
塩見小屋の夕食は、総て手の込んだお料理でしかも和食器に盛られ
とっても味付けも良く美味しかったで〜す!
あの小さな小屋でこれだけのお料理作られ、綺麗に盛って提供されることに感動しました。



塩見小屋の朝食は、4時半からでしたので
朝食を済ませて、いよいよ塩見岳に向けてAM5時10分出発で〜す。
リュックを小屋に預けて、水だけ持って空身で登るので楽チン登山ですよ〜ん!
塩見小屋のヘリポートからご来光を拝んで・・・
まず手前の天狗岩目指して、ハイマツの尾根を登ります。

塩見小屋へリポートから・・・塩見小屋と後ろに天狗岩・塩見岳

黄色いペンキを目印に登山道脇に咲くお花を楽しみながら登って行きます。
天狗岩ピークの横辺りから、塩見岳本峰に取り付きます。
結構な岩場でスリリングな所もあるので要注意ですよ〜ん!
鎖などいっさいなく、手足総動員で登っていきます。
またルートを外れると・・・
塩見バットレスと呼ばれる断崖があるので注意しなければいけません。
随分前を歩くカケスも、時折立ち止まってカラッチの様子を見ているようです。


登り始め何となく霞んでいた山頂付近も、登るにつれてガスが取れ・・・
何とか岩場をクリアし、塩見岳山頂に到着で〜す!

塩見岳・東峰からの眺望・・・(On Mouse

山頂からは360度、今回登った南アルプスの峰々
中央アルプス、北アルプスとなんとオールキャストでお出迎えで〜す♪
あまりにも素晴らし過ぎて言葉がみつかりましぇ〜ん。

それではじっくりと大展望をお楽しみ下さ〜い!

ベールをまとった富士山・・・(On Mouse

日本のどの山から見ても、この山から見る富士山には及ばないそうですよ〜
そこで・・・一句
高嶺にて 富士の姿に 感無量・・・」 お粗末!

カラッチのレポを見た karin さんからも素敵な一句を頂きました〜♪
仙塩尾根 カケスとカラッチの 夢の道



仙塩尾根を縦走して、づっと・・・
白峰三山まで歩きたい衝動に駆られちゃいました〜
特に、西農鳥に至る稜線も歩きたいと思いは膨らみま〜す。
カケスも・・・この眺望に大満足!!





歩いた山が総て見渡せるなんて、最高のプレゼント!!
苦しかったあの山も、すべてカラッチのこの胸に・・・しっかりと刻まれてますよ〜
この目に見える山々に感謝の気持ちで一杯・・・



ガスってた悪沢岳、赤石岳も・・・こちらからはこんなにハッキリ見えます!
あの稜線を歩いたのもつい半月ほど前・・・
またきっと何時の日か、快晴の中を歩いてみたいですぅ〜♪

塩見岳東峰(3051m)から見る・・・天狗岩 塩見岳西峰(3047m)・・・二等三角点はこちらにあります

あまりの眺望の素晴らしさに、つい長居しちゃいましたけど
下ると決めると、カケスは早いですぅ〜
天狗岩を登り返し、慎重に下って行きます。

塩見岳山頂部に多い赤いチャートと・・・上の方に緑色岩 素晴らしい景色を堪能しながら下ります

塩見小屋まで戻ってトイレをお借りし、少し休憩をしてから
預けてあったリュックを担ぎ下山にとりかかります。

塩見小屋・・・向かって左は受付 本谷山

小屋から本谷山まで、こんなに歩いたかなって言うくらい長かったですぅ〜
朝の食事が早かったので、お腹が空いてきちゃったので
三伏山で早めの昼食とします。
中央アルプスを眺めながらの、至福のひとときで〜す♪
三伏小屋を通過して、再びシラビソの樹林帯を軽快(?)に下って行きます。

中央アルプスを見ながら昼食タイム・・・(On Mouse

塩見岳で出合ったお花達

ツリフネソウ ? どなたか教えてね ミヤマアカバナ?
センジュガンビ タカネグンナイフウロ ウサギギク
イワベンケイ ツマトリソウ イブキジャコウソウ
タカネツメクサ ハクサンフウロ タイツリオウギ

タカネシオガマ タカネコウリンカ コバノイチヤクソウ クロクモソウ

他にもチシマギキョウ、サラシナショウマ、タカネヒゴタイ、ミヤマミミナグサ、トウヤクリンドウ
イワツメクサ、ゲンノショウコ、ヤマオダマキ、タカネマツムシソウなど沢山のお花と出合えましたよ!

ハナウドの蜜を吸うアサギマダラ

一路、鳥倉林道・豊口山登山口へと下ります。
登山口に着いたら、ここからがまたあの長い林道歩きが待っているのです。
しかも8月の暑い昼下がり・・・
「こんなに広い舗装道路に車が入れないなんて〜」と
文句タラタラ言いながら歩くカラッチでした〜(汗)
でも念願だった塩見に登れて、素晴らしい眺望とお花に・・・最高の山でした〜♪


しかし、下山後のこの林道歩きはツライっす!
画像の中央した左方の白い部分が・・・
駐車場なんだけど〜
このお昼下がりの暑い時に歩けって・・・
┐( -"-)┌ ヤレヤレ
矢筈トンネル手前辺りで見た・・・滝   →

今夏南アルプスの山を7座制覇出来て・・・
カケスは百名山・・・78座  カラッチが百名山74座登ったのでした。
後この夏に群馬方面の山10座登る予定で〜す!
よって、遅まきながらレポもボチボチ・・・10座お付き合いくださいね〜(笑)


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