火打山(2462m)  妙高山(2454m)


高谷池ヒュッテ→黒沢池ヒュッテ→妙高山・編

     2008年8月29日 (金)  
  

妙高山は、長野県・新潟県の県境の山で、火打山・焼山とともに頸城三山と呼ばれています。
30万年前ころから噴火を開始した妙高山は、典型的な二重式火山で
中央火口丘は、北峰(2446m)と南峰(2454m)に分かれており、
三角点は北峰、最高地点の南峰には妙高大神や将軍地蔵が祀られています。
中央火口丘の妙高山を中心に、前山・赤倉山・三田原山・大倉山・神奈山などの外輪山が
ぐるりと周りを取り囲んでいます。
また、美しい円錐形の山容から、別名越後富士ともいわれています。
なお長野県側では、戸隠山・飯縄山・黒姫山・斑尾山と共に北信五岳に数えられています。


コースタイム (※ ゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
一日目 笹ケ峰駐車場(5:35)→黒沢橋(6:25)→十二曲がり(7:14)→火打山・妙高山分岐(8:10)
→高谷池ヒュッテ(9:00〜9:30)→天狗の庭(9:45)→ライチョウ平(10:25)
→火打山々頂(11:00 昼食&お天気待ち 12:10)→高谷池ヒュッテ(13:05)
二日目 高谷池ヒュッテ(6:15)→黒沢池ヒュッテ(7:10)→大倉乗越(7:46)→妙高山々頂(9:35〜10:25)
→黒沢池ヒュッテ(12:15)→途中の木道で(昼食 20分)→妙高山・火打山分岐(13:16)
→十二曲がり(13:55)→黒沢橋(14:20)→笹ケ峰登山口(14:55)

朝、高谷池ヒュッテで目を覚ますと遠くに北アルプスが顔を出しています。
朝食前に早速、アルプス展望台まで行ってきましたよ!
ヒュッテに戻って朝食を頂き、出発の準備をしていると・・・
管理人さんが「今日の妙高山はきっと、良いお天気になるでしょう〜」と、
嬉しい励ましの言葉をかけて下さり、妙高に向けて出発しま〜す!
ヒュッテから火打山の方に200mばかり行った所に黒沢池への分岐があり、
石の多い道を登ると直ぐにまた木道となり
前方がすっぱり切れ落ちた稜線に出ました。



稜線からは、よく晴れて空気が澄んでいれば
高田平野やその先に佐渡島まで見渡せるようです。
また来た道を振り返れると、北アルプスの山々がはっきり見えま〜す。


白馬三山や・・・後立山連峰の稜線

ウメバチソウ エゾリンドウ

稜線伝いに小さなアップダウンがあり、ウメバチソウやエゾリンドウの咲く
茶臼山に着きました。
眼下には広々とした黒沢池湿原が広がり、その左には
何だか宇宙ドームのような青い屋根の黒沢池ヒュッテも見えてきました。
妙高山が外輪山の奥にお椀を伏せたような姿で、頭の先だけ見せていました。


茶臼山下より・・・妙高山と黒沢池 ドーム型屋根の・・・黒沢ヒュッテ

茶臼山から笹原の中の道を下って行き、黒沢池ヒュッテに着きましたが
ここに不要な荷物を預ける積りでしたが、何だかブヨが多くてリュックを担いで
妙高山に登ることにしました。
登り始め、何だか滑り易い岩の道でしたが
タケシマランの赤い実やサンカヨウの実が印象的でした。
やがてネマガリダケの道となり綺麗に刈り払ってありましたが、ここでも滑り易いので
注意を払いながら歩くと神奈山との分岐があり右に進みます。



ひと登りすると外輪山の稜線に出ました。
どうやらここが・・・「大倉乗越」のようです。
眼の前に妙高山が大きく立ちはだかり、ちょっとやそとでは登れないなと・・・
溜息さえ出るカラッチでありました〜(笑)
さてこの妙高山、どちらから攻めていくのでしょうか〜
カケスが地図を広げて、これから歩く道を確認していま〜す。
どうやら一旦、谷底まで下り、この天に突き上げるような妙高山の・・・
45度もあろうかと思われる斜面を一挙に登っていくようである。
 p(#^∇°)q ファイトッ
眼下の大きなカール状の谷底の湿原の中に、大小無数の池塘のある長助池が見えます
その畔には燕新道が小さく見えています。。


大倉乗越からの・・・妙高山 大倉乗越からの・・・長助池と燕新道

さぁてと、これより妙高のあの頂きを目指して歩きま〜す!
妙高の外輪山を乗り越えるように、大倉乗越を越えて
下りは何箇所かにロープが張ってあり、滑り落ちないように足を運びます。
づっと妙高山を見上ながら巻道のアップダウンを繰り返し、
熊でも暴れたかのような熊笹がなぎ倒された斜面を下っていきます。
「こんな所で熊にでも出くわしたら、逃げ場がないよね」って言いながら〜(汗)



大倉乗越から1時間も歩いたでしょうか〜 燕新道との分岐に到着しました。
ここから一気に岩場の急登が始まるようです。
ミヤマカラマツソウやクロクモソウのお花に癒されながら・・・
冷たい飲み物とフルーツ、甘い物でスタミナ補給をしてから登りにかかります。


クロクモソウ 燕新道との分岐 ミヤマカラマツソウ

ここから約1時間半、妙高頂上までは険しい登りでした。
つづら折の急登を何回か立ち止まり、小休止を繰り返しながら登っていきます。
途中ロープも何箇所かあり、別に無くても平気でしたが、
きっと残雪が残っていたりすると、特に下りでは大きな支えになるのでしょう〜
大きな岩を体全体で乗り越えるような所もあり
小柄な方はきっと大変、こんな時カラッチ隊はちょっぴり有利で〜す。
   レ(゜゜レ) ガッツだぜ!



妙高頂上が近くなったのでしょうか〜
眼の前にはダケカンバが雪の重みで下に枝を伸ばし、その間から
妙高山頂らしき岩場が見えてきました。


きっとあの岩場の上に出ればいよいよ山頂だねと元気が出る。
右方向を見れば焼山や火打山も見えていますが、写真を撮る余裕がありましぇ〜ん^^;
火打とほぼ並ぶほどの標高になった辺りで大きく左に曲がり山頂へ・・・
何だかお天気も良くなってきたみた〜い!
最後の力を振り絞り岩場を越えて、憧れの妙高山々頂に到着で〜す♪

妙高山はとてもきつい山と言う印象がありましたが、
火打山の前に高妻山のあの急登を登っていたからか、思った程ではありませんでした。


妙高山々頂・北峰(2446m)・・・( On Mouse

8時45分、漸く妙高山2454mの山頂に立ちました
山頂からは360度の大展望で〜す!
バンザーイ ~\(^^)/~ \(^^)/~バンザーイ!!

なんとカラッチ隊が山頂に着くと、お天気はみるみる内に良くなってきましたよ!
今まで歩いて来た苦労が報われ、
何ものにも代え難い幸福感に包まれる瞬間で〜す(#^.^#)


妙高市街と志賀高原の山々・・・遥か下に野尻湖も見えます

槍ケ岳、白馬岳などの北アルプスから、剱岳などの後立山の秀峰が全部見渡せます!

1時間あまりゆっくりして、下山準備を始める頃になって
不思議なことに志賀高原方面から真っ白いガスが沸いてきて、みるみるうちに
「さぁ〜もう充分景色を堪能したでしょ〜」と言わぬばかりに
まるでカーテンを引いたように全く何も見えなくなったのですぅ〜
あの高谷池ヒュッテの管理人さんが仰ってたように、カラッチ隊が登って来るのに
合わせたように見事に山頂からの素敵な眺望だったのです。
本当に奇跡のような出来事だったのです!


On Mouse)で・・・火打山をバックに

野尻湖をアップで・・・

妙高山々頂・南峰(2454m)

下山する前に、溶岩が固まって出来た岩山の間を通って10分ほど離れた南峰へ。
南峰には妙高大神が祭ってありました。


外輪山の上に・・・焼山・影火打・火打山(2461.8m)

乙妻山越しの雨飾山から妙高山下の画像は・・・2008年の夏山旅で高妻山でご一緒したY君
2009年に百名山達成された時、乙妻越しの妙高山を写されたもので〜す!


乙妻山越しの雨飾山から妙高山・・・画像向かって右上

昨日登った火打山にも別れを告げて、登ってきた道を下山で〜す!
燕新道との分岐まで下山する途中で昨夜、高谷池ヒュッテで自炊されていたグループの方達が
登って来られ、「山頂からの眺望は如何でしたか〜」と聞かれましたが、
今からではガスが出て何も見え無いとは言えませんでした〜
大倉乗越を登り返し黒沢池ヒュッテまで下りてきましたが、お昼御飯はもう少し先にし・・・
湿原の中の真っ直ぐに伸びた木道に座り込んで、
高谷池ヒュッテで準備して頂いた赤飯のお弁当を頂きましたよ!
なだらかな木道が続き、この広い空間にカケスと二人っきりで〜〜す。
足取りも軽くルンルン♪で歩きましたよ〜



イワオトギリ ハクサンフウロ ヤマハハコ トモエシオガマ

ヨツバシオガマ ダイモンゾソウ ミョウコウトリカブト オオバミズホウズキ

葉っぱのみのミズバショウ こんな紅葉も・・・ キノコです! オオバタケシマランの実

途中の富士見平分岐までに少しの登りがありましたが・・・
ようやっと富士見平分岐に到着です。
ここからは登りにも使ったコースなので、下りに強いカラッチどんどん下っていると
一人の男性が振り返り、「男の人かと思ったら女性ですか〜」だって!
「僕も下りは強いけど、あなたは凄いなぁ〜」と・・・(汗)
富士見平分岐から十二曲がりまで結構長かったです。


富士見平分岐

そうして黒沢橋を渡り、笹ケ峰登山口まで下りてきました。
こうして火打山・妙高山に登ったカラッチ隊は・・・
妙高高原の温泉に浸かり、汗を流し、
ある目的があって「小布施道の駅」まで走ったのでした〜(笑)



一日目・・・笹ケ峰→高谷池ヒュッテ→火打山・編

2008年夏山旅・・・速報に戻る

inserted by FC2 system