南アルプス縦走

荒川三山(3141m)・赤石岳(3120m)聖岳(3013m)


2008年7月27日 (日)〜7月31日(木)  

一日目〜二日目 7/27(日)〜7/28(月)

7/21〜7/22と北岳・間ノ岳を歩いたカラッチ隊、
蔦木道の駅でマーガレット&よっちゃん夫妻そうしてkarinさんと楽しいひと時を過ごし、
荒川三山・赤石岳・聖岳縦走のために・・・
7/25の早朝から20号線→52号線と走り、静岡市内から362号線に乗り換え、
千頭・音戯の郷道の駅まで車を走らせたのでした。
途中大井川鉄道が走っている近くの川根町を走っていると、コンビニとコインランドリーを
見つけたので、昼食のお弁当を買って外に出てみると・・・
カケスが一軒の民家の庭先でおばぁちゃんと話をしていました。
カラッチも一緒に色々お話していると、おばあちゃんが「お茶を入れてきましょう〜」と
川根町の美味しい冷たいお茶と、お饅頭を出して下さったのです〜
そうしたら今度はお嫁さんが出て来られ、こんな静岡の「深むし煎茶」を下さったのです!
(^ ^;Δ フキフキ 一期一会のこんな方からも・・・
こうした親切を頂くカラッチ隊、だから山旅は楽しくて止められないんですぅ〜(^^;

音戯の郷道の駅近くの観光案内所で・・・ 頂いた・・・深むし煎茶

コースタイム (※ マイペースでゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
一日目 草薙第→ダム駐車場(7:00)→バスで椹島(8:00)→青い吊橋(8:15)→鉄塔通過(9:15 朝食 9:40)
→林道に交わる階段(10:17)→清水平(11:50 昼食 12:20)→見晴台(13:20)→千枚小屋(15:20)
二日目 千枚小屋(5:45)→千枚岳(6:35)→丸山(7:40)→荒川東岳(8:35)→中岳非難小屋(10:10〜10:20)
荒川中岳(10:25)→荒川小屋に向かう・お花畑(10:40 写真撮影 11:40)→荒川小屋(12:30)
三日目 荒川小屋(5:45)→大聖寺平(6:15)→小赤石岳(7:55)→赤石岳(8:40 天気待ち 9:50)→百間平(11:15 昼食 11:45)
→百間洞の家(12:45)
四日目 百間洞の家(4:50)→兎岳・百間洞の家分岐(6:10)→中盛山(6:35)→小兎山頂(7:30)→兎岳山頂(8:20)
兎岳と聖岳・コル(8:50)→聖岳山頂(11:05 昼食 11:50)→小聖岳(12:40)→聖平小屋(13:40)
五日目 聖平小屋(4:25)→聖沢登山口(8:25)→椹島→バスで畑薙ダム駐車場

前日、千頭・音戯の郷道の駅近くの観光案内所でパソコンを使わせて頂き
また畑薙ダムまでの道路情報などを聞き、早めに畑薙ダム駐車場に着いたのでした。
駐車場はかなりな車が止まっていて、
土日を利用して大勢の登山者が山に入っているようでした。
ここ畑薙ダム駐車場からは、東海フォレストのリムジンバスで椹島まで送迎して下さるのです。
バスに乗る時に3000円支払いますが、東海フォレストが経営する山小屋に泊まれば
宿泊代から3000円差し引いてくれるので、バスは無料なんです!
実は一週間ほど早く同じコースを歩いた「ハイジ隊」から、このバス8時が始発だが・・・
人数がある程度揃うと7時頃から臨時便を出してくれると聞いていたので
カラッチ隊、一番に並びましたよ〜〜(^^)/

畑薙ダム第一駐車場 東海フォレストのリムジンバス

そうそう朝、車の後ろで朝食を済ませ登山の準備をしていると・・・
一人の爽やかな青年「まりもさん」が隣の車から降り、声をかけて下さいました。
まりもさんは、帰られてからカラッチの掲示板に、
「駐車場でご馳走になったコーヒーとバナナのお陰で登れました」
なんて書き込みして下さいましたが・・・
とんでもな〜い! とっても健脚な方だったので〜す!
車窓から大井川源流域の谷間を眺めながら、約一時間リムジンバスに揺られました。
でもこうして送迎して下さるお陰で、今日は千枚小屋まで行けるのです。
ハイジちゃんから椹島までバスで行かないで、一つ手前で降りたら
千枚小屋に向かうまでに、坂を登らなくていいよ〜と聞いていたのに〜
椹島までバスに乗ったままのカラッチ隊、結局その坂を登り返して
一旦道路に出て赤石岳方面との分岐を右に見て
青い橋のたもとから、千枚小屋方面の標識にそって歩き始めたのでした。



↑  千枚小屋へは左にそれます

直ぐにこんな吊橋の登場で〜す  →

歩き始めて直ぐに吊橋を渡ります、結構揺れますがそんなに怖くありません。
そこからは尾根登りとなり、展望の利かない樹林帯の中を黙々と登ります。
急坂を喘ぎながら登ると、少し展望が開けてきました。
見晴台から荒川・赤石方面の山が見えて、ワクワクしてきます!
荒川三山は・・・南アルプスの中央部に位置し、
前岳(3068m)・中岳(3083.2m)・東岳(悪沢岳3141m)の三峰のことを指します。
その中でも悪沢岳(東岳)にこのカラッチが登れるなんて
数年前までは思ってもいませんでしたよ!

見晴台から・・・荒川、赤石岳

今日は千枚小屋までの標高差1200m、約7時間の登りです。
出発時間が遅かった為、登りに差し掛かると結構汗が滴り落ちてきて、
タオルをリュックから出そうと思ったカラッチ、大変なことに気がつきました〜(汗)
こんな4泊5日の縦走だと言うのに・・・
タオルもハンカチも車の棚に忘れてきちゃったのですぅ〜
(ノ_<。)うっうっうっ こんな大事な物忘れるなんて〜〜
カケスに余分のタオル持ってないかと聞いても一枚しかないと・・・
そんな会話をしている時に通りかかったのが、畑薙の駐車場で会った「まりもさん」と
長野から来られたY君だったのです。
そのY君がなんとポケットからハンカチ一枚取り出して、「どうぞこれで良かったら使って下さい」
っておっしゃるではありませんか〜〜(:_;)
そのハンカチ一枚が、千枚小屋までの道程でどんなに役立ったことでしょ〜
Y君・・・☆⌒(*^∇゜)v ありがとう〜



↑   こんな立派な鉄製の階段

清水平の・・・美味しい水    →


一旦林道に出てから、階段を登り・・・
勾配の緩い尾根を歩いて行くと、冷たくて水量豊富な清水平に到着しました。
この湧き水のなんと美味しいことか〜
滴り落ちる汗も、この清水で拭くとサッパリと気持ちよい!
ここで昼食タイムをとることにしました。



千枚小屋まで後15分の標識  ↑


オオシラビソの登山道を黙々と登り、駒鳥池を過ぎると・・・
ブナ原生林の樹林帯の中から何だか小屋らしきものがチラッと見えてきました。
千枚小屋まで後15分の標識が現れた頃から、お花がチラホラ見れるようになり
カケスは小屋まで先に行ってもらい、カラッチはゆっくりお花の撮影タイム!
ところが・・・雷がゴロゴロ鳴り始めて雨もポツリポツリし始め、
カラッチ、急いで千枚小屋に駆け込みましたよ〜
宿に着くなり、雷も酷くなり雨もざんざん降りになっちゃいました〜
小屋の前では、ハンカチを貸して下さったY君とまりもさんがビール片手に談笑中でした。
何でも1時間以上早く着かれたそうで〜す!
早速ハンカチのお礼を言って、カラッチ・・・千枚小屋のバンダナとタオルを購入したのでした。



千枚小屋での夕食  ↑
鳥のから揚げ・酢の物・味噌汁でした
On Mouse)で・・・朝食


←    千枚小屋

      

千枚小屋で夕食後外に出てみると、夕立も上がり・・・
富士山が薄っすら赤く染まっていました。
ここ千枚小屋ではお水が豊富で、小屋の横の水場でも冷たい水が使えたので
長野のY君に借りたハンカチを綺麗に洗って、部屋の中に干しておきました。
そうして明日の朝もし会えないといけないので、まだ濡れたハンカチをお返ししたのです。
この時は、まさかこの山旅でまたお会い出来るとは思ってもいませんでした。
(そうです! ここでクイズの2問目の答え・・・お分かりですよね)
南アルプスの小屋は、北アほど綺麗でないと聞いていたけど〜
千枚小屋はとっても綺麗で食事も美味しかったですよ〜(*^_^*)
トイレも水洗で、お布団は・・・シェラフと毛布が各一枚でした。



千枚小屋の中でも皆さんと楽しく談笑して、明日の晴天を祈りながら眠りにつきました。
翌朝、ちょっぴり雲が多いものの綺麗な日の出を見ることが出来ました。
正面に白峰南稜の山が見え、独特の山容の笈ケ岳がはっきり肉眼で見えますよ!
明日以降歩く予定の荒川三山と赤石岳は、山の反対側となりここからは見ることが出来ないそうだ。
朝も美味しい朝食を頂いて、千枚岳に向けて出発で〜す。


千枚小屋の正面からは、白峰南嶺の山々が・・・双耳峰に見えるのが笈ケ岳

ここまでの登山道脇に咲いていたお花達!!
今回の山旅でカラッチのとんでもない失敗を披露しちゃいま〜す。
実は接写に強く、雨にも強い(防水機能)ペンタックスのカメラを買って、
今回の山旅に備えたと言うのに、あろうことか・・・
カメラのバッテリー充電用の器具を忘れて来ちゃったのですぅ〜(ノ_<。)うっうっ
あれほど念入りに忘れ物無いか確認したのに・・・
予備のバッテリーは持ってきているのに充電が出来ないんです。
北岳下山後に気がついて、静岡市内のカメラ屋さんに立ち寄って聞いたけど
バッテリー充電器具の予備はお店に置いて無くて、取り寄せになり自宅配送になるそうで
一ヶ月以上家を空けるカラッチ隊では諦めるしかありませんでした〜
\(−"−)/ マイッタマイッタ!
誠にお見苦しい写真ですが、笑って見てやって下さいね。

ウスユキソウ タカネシオガマ タカネツメクサ
イブキジャコウソウ ハクサンイチゲ イワベンケイ

小屋からひと登りで千枚岳山頂に到着です。
千枚小屋から千枚岳にかけてはお花畑のようで、とっても綺麗でした。
この頃からだんだんガスも酷くなり、楽しみにしていた千枚岳からの眺望はありましぇ〜ん!
ここからはきっと・・・
荒川前岳・中岳から今夜の宿となる荒川小屋、そうして赤石岳まで見えるはずです。
あぁ〜それなのにぃ〜 シクシク・・・(:::ーー:::)
快晴の中を歩いた「ハイジ隊」の画像でお楽しみて下さいね。

千枚岳 (2880m) 山頂・・・ (On Mouse


千枚岳からからは稜線をトラバースして、ザレ場を下り、岩場を通過する。
なだらかに広がる丸山の山頂を通り過ぎ、岩場を登ると
いよいよ待望の荒川東岳(悪沢岳)の山頂なんですが・・・
この頃からだんだん風が強くなって、吹き飛ばされそうな位強い風が吹いて
前に進めないんですよ〜(;*△*;)
カラッチ寒さ避けのためカッパを着ていたので、風が中に入り危ないので
カケスが「低空姿勢を取れ」って叫んでいます。
いやぁ〜風速何十メートルの風だったのでしょ〜 本当に怖かったよ!
ご夫婦で反対側から歩いて来られた奥様は、ご主人とロープで結ばれていました。
荒川三山の主峰・・・悪沢岳山頂もご覧のようにガスの中!!
この頃下界では雷雨が酷くて、
ハイジちゃんやネット仲間、また山仲間がとても心配してくれていたのです。
そのことを知ったのは、最終の宿の聖小屋に着いてからでした。
ヾ(;´▽`A``アセアセ



↑  荒川東岳(悪沢岳)・・・(3141m)

風に揺れる・・・カケス   →

荒川東岳(悪沢岳)から中岳に向かう道も、結構ガスが濃くて何にも見えませしぇ〜ん!
中岳避難小屋付近では、ついに小雨がぱらついてきました。
お花の写真も、ガスで余計にブレブレです(汗)
中岳避難小屋の下辺りに、クロユリの群生がありましたよ!

クロユリ チシマギキョウ ハクサンフウロ
チングルマの穂 ハクサンシャクナゲ コイワカガミ

タカネビランジ(白花)・・・(On Mouse)でピンク花

ガスの中の歩きでしたが、
こんなテガタチドリ・ウスユキソウなどのお花の道に励まされて・・・ニコッ(#^.^#)


中岳非難小屋 荒川中岳(3083m)の後ろには・・・塩見岳が見えるはず

お天気が良ければ、きっと〜
荒川岳の後ろに大きな塩見岳が見え・・・
塩見岳の向こうに間ノ岳が大きく構え、その先には甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳、
そしてその右方向には鳳凰三山も見えるはずだった!
こんな眺望を楽しみに歩いて来たと言うのに、なんて不運なカラッチ隊でしょ〜
でも気を取り直して歩くしかありません!

が・・・しかし神様はカラッチ隊を見捨てなかった!
前岳から荒川小屋へ下るころに段々ガスも引き始め、なんと一面のお花畑と
目の前に小赤石岳、その後ろに赤石岳が顔を見せてくれたのでした〜
ここのお花畑は、圧巻でした〜(^^)/~~~
カラッチ・・・雄たけびをあげながら写真撮影に夢中になっちゃいました〜
シナノキンバイやハクサンイチゲなどのお花の大群落です。
その中にハクサンチドリやコイワカガミ、クロユリなどのお花が咲き乱れていました。
何でも日本一のお花畑と言われているそうですよ!

ガスが引き始め、小赤石岳が見えてきました シナノキンバイやハクサンイチゲの大群落

   そうしておまけに、ライチョウの親子が足元に・・・
カケスとカラッチの間に雛が一羽いて、親鳥が気になって動かないんですぅ〜
しばらくライチョウ親子と遊びましたよ。


小赤石岳の後ろに赤石岳も、その姿を見せてくれました〜

お天気もすっかり良くなり、この眺望とお花畑に酔いしれて写真撮影に我を忘れてしまい
一時間ばかり過ごして、気がつくと小雨がぱらついてきちゃいました〜
急いで荒川小屋に駆け込みましたよ〜(笑)
荒川小屋も木の香りが漂う、とても綺麗で感動!!
そうして何より夕食メユーのこの豪華さには驚いてしまいました〜
カレーに奥の大皿には、
前の方のも合わせて4人前のオードブルが色とりどりに盛られていました。
茄子を揚げたもの、アスパラをベーコンで包み焼いた物、フルーツなどなど・・・
本当に山小屋とは思えないお洒落な食事に、カレーも味噌汁もお代わりしちゃいました。
もちろんカレーもとっても美味しかったで〜す。

On Mouse)で・・・豪華な夕食メニュー

小屋の外に出てみると、小赤石の大倉尾根が谷を挟んで見え、
そうしてその後ろには、先程下ってきた荒川前岳が聳えていました。
同宿の人達と「今日の風が怖かったね」等と話も弾み、楽しい夜もふけていき、
明日のお天気を祈りながら・・・ぐっすり眠りました!

荒川小屋→赤石岳→聖岳→聖平小屋→椹島レポ

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