仙丈ケ岳 (3036m)

2007年8月9日 (木)   


仙丈ケ岳は、 山梨・長野県境に位置し、緩やかな尾根の山頂直下には、
薮沢・小仙丈・大仙丈の典型的な3本のカールを持ち・・・
優雅な山容から南アルプスの女王とも呼ばれ、豊富な高山植物で彩られる山として有名です!

その3つのカールとU字谷は氷河のクシダンゴ地形で、
カールは氷河の残した地形なのだそうです!
ネット仲間のかつとんさんがお住まいの伊那谷から眺める仙丈ケ岳は、
たおやかなで、登山意欲をそそる山でした。



小仙丈岳と・・・後ろに甲斐駒ケ岳!


8/6(月)、鳳凰三山から下山したカラッチ隊、
8/7(火)に山百合さんと尾白川渓谷を散策し、白州サントリー蒸留所をまた見学して
8/8(水)、信州蔦木宿道の駅から杖突峠を越えて伊那に向かい・・・
ネット仲間のかつとんさん家に立ち寄って、仙丈や甲斐駒の情報を頂いてから
戸台口の仙流荘前の駐車場に向かったのでした。
かつとんさん家から仙水小屋に予約の電話を入れると、既に予約で一杯だと断られちゃいました。
それで、かつとんさんのお知り合いの方が経営しておられると言う長衛荘に電話すると
快く受け付けて頂きました。
それが結果的にカラッチ隊にとって、好都合になったのです!

かつとんさん家から戸台口の仙流荘前まで移動!
戸台口の駐車場は広くて相当な車が駐車出来、今日もかなりの車が止まっていましたよ!
殆どの方が今日も仙丈や甲斐駒に登っているのでしょね。
ところが・・・その時携帯電話が鳴って
かつとんさんが「カケスさんが登山地図を忘れてるよ! これから持って行きます」だって〜
あれまぁ〜、またまたかつとんさんにご迷惑おかけしちゃいました〜(汗)



戸台口駐車場から・・・鋸岳 バス停に並ぶ人達 ( On Mouse


かつとんさんから登山地図を受け取ったカラッチ隊・・・
駐車場より一段低い所の木陰に車を止めて、今夜の夕食準備で〜す!
仙丈・甲斐駒と続けて登るので、今日は焼肉で精力をつけておきましょ〜(笑)
夕食が終わって、駐車場の方を見上げると一人の男性が手招きしてました。
ん? 何かなって・・・上がって行くと、
「バス停の前に駐車しておいた方がいいよ」と言うことで
隣のスペースに駐車させて頂きました〜
この方福島からお一人で登りに来られてるらしく、カケスと同い年で、お酒がお好きだそうで
色々楽しいお話を沢山聞かせて頂きましたよ!

北沢峠へは、今回カラッチ隊が利用した長野県側の長谷村戸台からと
山梨県側の広河原から南アルプス市営バスも出ていて、
同じ南アルプススーパー林道の北沢峠にくることが出来ます。
さて翌朝、朝一便のバスに乗るために午前4時半に目覚ましセットして朝食を済ませ
カケスは、30分前に並んでくれました。
ここからバスで北沢峠まで約50分、途中バスの運転手さんがガイドして下さり
珍しいお花や眺望の良い所ではバスを止めて頂いて、窓から写真撮影で〜す!
このバス観光バスって?思う位、運転手さんの案内が行き届いていましたよ。



バスの中から北アルプス、槍穂方面・・・


コースタイム (※ ゆっくり歩きました コースタイムについては、専門書を参考に行動して下さいね)
仙丈ケ岳登山口(7:05)→4合目(8:15〜8:35・朝食)→大滝頭(8:55)→小仙丈ケ岳(10:00〜10:20)→
仙丈ケ岳(11:35〜12:15・昼食)→仙丈小屋(12:30)→馬の背ヒュッテ(12:45)→藪沢の滝(13:53)→
大滝藪沢コースの看板(14:55)→大平山荘(15:15)→長衛荘(15:30)




北沢峠・長衛荘 ( On Mouse ) で仙丈ケ岳登山口


北沢峠に着いたらまず、長衛荘に寄って予約を入れた今夜の宿の確認と
不要な荷物を預け、少し荷を軽くして仙丈ケ岳に登ります。
長衛荘の冷たい水をペットボトルに満タンにして、いざ出発!!
北沢峠からシラビソの原生林の中を快適に歩き・・・
1合目、2合目と各合目毎に標識があり、2合目辺りから少しづつ急な登りとなりました。
4合目までゆっくり休まず登って行きましたよ。
途中、樹幹に槍穂など北アルプスが見渡せる所もありました。


バスの中から・・・北アルプス、槍穂





4合目でまず目に飛び込んできたのが、北岳の雄姿であった!
ここで朝食を兼ねて大休憩・・・今日はお天気も良いので結構喉も渇きます。
バスからあれだけの人が降りたのに意外と登山者が少ないのは、甲斐駒に登ったのであろうか〜
それとも馬の背ヒュッテを経由して仙丈ケ岳目指しているのかな?
傾斜も段々きつくなり木の階段なども現われ、5合目の大滝頭に着きました。
ここから右にそれると、馬の背ヒュッテを経由して藪沢を登り詰めると千丈小屋に至る。





植生がシラビソ林からダケカンバ林に変わり、高度が上がってきたことを感じます。
ダケカンバの向こうには、マルバダケブキが群生していました〜
5合目の大滝頭からまた急登を詰めると、何だか開けてきた感じです。
どうやら森林限界を越えたようで〜す!



振り返れば・・・特徴ある甲斐駒がみえます


標高2700m辺りから一面のハイマツ帯となり、視界が一気に開けました。
大滝ノ頭からハイマツの窪地を通り、小さな急な登りを越え・・・高度を稼いでいきます。
何度も振り返りながら、登って行くのでなかなか小仙丈ケ岳に到着しましぇん〜(^_^;
振り向くと・・・白い特徴ある甲斐駒と魔利支天が見えてきました。
明日は・・・いよいよあの甲斐駒に登るのだと思うとワクワクしてきますぅ〜(^^)
そうして左前方には、北岳・間ノ岳がたおやかに聳えて今までの疲れを一気に癒してくれます。



北岳・間ノ岳を背に・・・


ハイマツの緩い斜面を登って行くと、間もなく小仙丈ケ岳に到着しました。
今日は素晴らしいお天気で、登るに連れて眺望も良くなり、
北岳の肩には富士山が聳え・・・日本一の山と二番目の山の競演で〜す!
素晴らしい〜〜〜〜〜♪



北岳の肩に富士山! ・・・ 日本で標高一番と二番のそろい踏みです!


岩尾根の鋸岳(向かって左)・甲斐駒ケ岳(中央)・駒津峰(手前)・栗沢山・アサヨ岳(右端) 鞍部が仙水峠
鋸岳後方に八ケ岳 甲斐駒後方に金峰山と瑞牆山


小仙丈ケ岳にて・・・


小仙丈ケ岳に着いたカラッチ、早速ネット仲間の「かつとんさん」に報告!!
カラッチ・・・かつとんさ〜ん、着きました〜 素晴らしい眺望だよ!
かつとんさん・・・さすがに健脚ですね! もう〜仙丈ですか〜???
カラッチ・・・(^o^)/ ハーイ、富士山も見え素晴らしいよ〜
カケス・・・違うよ〜 ここはまだ小仙丈だよ! 仙丈はまだ先・・・
カラッチ・・・( ・_ ・)ん? この山頂で寛いでる人達を見て、てっきり仙丈ケ岳だと〜
(≧ロ≦) アイヤー 相変わらず慌て者のカラッチで〜す(汗)



小仙丈ケ岳にてお弁当を食べながら・・・素晴らしい眺望を楽しむ人達




小仙丈ケ岳からの眺望 ・・・ ( On Mouse ) で スクロールします


かつとんさんにこれから仙丈に向かう旨告げて、仙丈ケ岳に・・・
小仙丈沢のカールと仙丈ケ岳が初めて姿を現わしました〜
なんと見事な小仙丈沢のカールを抱いた、仙丈ケ岳のその姿に圧倒されました〜

が、しかし・・・(*^^*ゞ ポリポリ ハハッ!!
カラッチ・・・あぁ〜これが有名な仙丈敷カールかぁ〜〜
カケス・・・これは小仙丈沢カールだよ!
カラッチ、それからは黙ってトボトボ歩いたとか、歩かなかったとか〜(笑)



小仙丈ケ岳から・・・小仙丈沢カールを抱く仙丈ケ岳


小仙丈カールは南東部に面しており、夏には様々な高山植物が咲くそうで〜す。
小仙丈岳からの仙丈岳へは、快適な稜線歩きで〜す!
仙丈岳を前に見ながらコブを越えて、
ハイマツの稜線をアップダウンを繰り返しながら歩きました〜





小仙丈ケ岳から仙丈ケ岳に向かって歩くカケス・・・右は藪沢カール


藪沢カールを巻くように登って行くと、目の先にはいよいよ仙丈ケ岳が見えてきました。
この藪沢カールは、半月状の典型的なカール地形といわれています。
仙丈ケ岳に人影も確認できました。 もう射程距離で〜す!
\('∀'*)キャッホー(*'∀')/
着きました〜〜 仙丈ケ岳!!



仙丈ケ岳山頂 ( On Mouse


仙丈ケ岳からは、北岳、間ノ岳、小太郎山、鳳凰山、アサヨ峰、甲斐駒ケ岳、鋸岳と
南アルプスの山々がオールキャストでお出迎え・・・
そうして北アルプスの山々もはるか遠くに、しっかりこの目で確認できました。
かつとんさんの住む・・・伊那谷も遠くに見ましたよ〜〜
「オーイ、かつとんさ〜ん、先程は失礼をば・・・ここが仙丈ケ岳だよ〜」
v(^^)v ブイブイ



大仙丈ケ岳(中央)と大仙丈沢カール・・・仙塩尾根に続く縦走路


山頂からの展望は最高でしたよ〜〜σ(^0^)
大仙丈ヶ岳から仙塩尾根へ続く縦走路・・・後方には南アルプス南部の峰々がはっきり見え、
光岳まで見渡せ、至福の時が過ぎていきました〜
こちらでも、白鳳三山が手招きしてました〜〜
「来年はまず・・・北岳〜間ノ岳歩きたいね」とカケスと話しましたよ!






去り難い気持ちを抑えて、仙丈ヶ岳を後にし馬ノ背、藪沢小屋経由で下山開始で〜す!
仙丈小屋が下に見え・・・
目の前には甲斐駒が、「明日待ってるよ」と言わぬばかりに、
その男性的な山容が語りかけてきました〜
15分ほど下ると仙丈小屋に着きました。
仙丈小屋はまだ新しく3階建てで、屋根には太陽光、地上には風力の発電施設ありました。




仙丈小屋からは沢山のお花が咲いていて、なかなか前に進めません!
見ればカケスは、どんどん下ってま〜す!
「待ってぇ〜〜 この山でも熊が出てきたそうなんだから〜・・・」
カラッチのそんな声も聞こえないほど、下ったようで〜す!
馬ノ背ヒュッテ手前辺りで、カケスは登って来る登山者と話をしてました〜
ところがカラッチ隊、この馬ノ背ヒュッテから大滝頭にトラバースする道があったのに・・・
それを見過ごして、大滝藪沢コースの方に下りてしまいました〜(汗)



イワギキョウ ミヤママンネングサ ヨツバシオガマ キバナノコマノツメ
シナノキンバイ タカネグンナイフウロ モミジカラマツ ハクサンフウロ


馬の背を過ぎるあたりからダケガンバ林となった。
さらに藪沢を下ると藪沢大滝が現れた。
下るに連れ甲斐駒に雲がかかり始め、今日の見納めとなる甲斐駒に別れを告げ
藪沢を右岸に渡り、ダケカンバの林の中に入っていきました。
実はここから先が大変なコースでしたよ!





藪沢大滝・・・カラッチの大きさで滝の高さ分るかな?
この滝の辺りは、まだまだ快適に歩いていたカラッチ隊でした〜
ダケカンバの林の中に入って、暫く下った当たりから
沢を高巻くようにつけられた迂回コース、またまた登ったり下ったりの道となったのです。
でもこのコース登って来る人もいて、吃驚でしたよ!
やっと大滝藪沢コースの看板が出てきた頃から普通の登山道となりました。



大滝藪沢コース・・・迂回した箇所 大滝藪沢コース


下山道脇に・・・ヤナギラン


でも大滝藪沢コースを下って良かったのが、このヤナギランの群生に出会えたことでした。
何だか写真は、ボケちゃいましたが・・・(-"- )
登山道の下に向かってひっそりと咲くヤナギラン、素敵でした〜〜
そうしてやっと小屋が見えてきたと思ったら大平山荘でした。
ここからまた少し登り返して北沢峠に出て、少し歩くと長衛荘が見えてきました。
こうして歩くこと3時間15分やっと
、北沢峠に帰って来ることが出来ました。



長衛荘のおかみさんと握手 長衛荘の彩り鮮やかな・・・夕食 とても綺麗な長衛荘の寝室とテーブル


長衛荘に着くと、かつとんさんの友人のおかみさんが出迎えて下さいました。
伊那のかつとんさんの本名を伝えると・・・「まぁ〜そうだったの〜」と
お互いに握手しました〜
それで記念写真をお願いすると、「わたしゃ〜ドレス着てハイヒール履かないと写真に写らない」
なんて言いながらも快く写って下さいましたよ〜
長衛荘はとってもお掃除も行き届いた綺麗な山小屋で、食事も美味しくて
何よりお布団が良く乾燥されてとっても気持ちよかったで〜す!
そうして500円出せば熱いシャワーが使えるのがとっても有り難かったです。
500円で充分二人シャワー出来ますよ〜(^^ゞ
今夜は早めに寝てさて明日は・・・いよいよ甲斐駒ケ岳に登頂です。

二日遅れで仙丈ケ岳に登った・・・milkちゃんのレポはこちら


甲斐駒け岳レポを見る

2007年夏山旅・奥秩父・南アルプス速報


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